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波間に少し 揺らいだ君の影 言いかけた 最後の台詞は 潮風に飛ばされて 宙に舞ったまま どうして言えない どうして出来ない
それは 君と 僕が 同じ青だから 重なってはいけない 同じ青だから どこまでも続く水平線が 永遠に空と交わることがないのは まるで 君と僕のよう
空が白んでいく 光が入っていく AM5時の 薄青色の空が好きだ 白っぽいキャンバスが そっと青く色づくのを 静かに見ているのが大好きだ こんなにも美しい 静かな夜明けが 1時間もしないうちに明るくなって 朝が訪れる 虫と 鳥と 迎える夜明け 朝日が突き刺すような 激しい朝の 前兆 前触れ 幕開け
静かに薄青色の空を眺めて ひんやりとした空気に包まれて そんな夜明けが好きなんだ
秋の夜長は 近い
静かな静かな時間 夜から朝へと変わる そんな闇 この闇が朝へと変わる そんな時間がたまらなく好き もっと暗闇を楽しんでいたい その次に来る朝が映えるから もっと暗闇を楽しんでいたい その色が変わっていくのがわかるから でも 外に出た私の目を 水銀灯の光が つらぬく 昼じゃ気づかないような 暗闇に点在する まぶしいほどの光 こんなにあったんだ 闇が教えてくれたもの 闇を邪魔してしまうもの もっと暗闇を楽しんでいたい 楽しんでいたいよ、ねえ
夜の街を歩く 今日も あと2時間で終わる 迷うくせに 知らない道を選ぶ 迷うくせに また
鋭利な切り口の 上弦の月 思わず足が止まった 大きくて 落ち着いた色合い いつもの 白光りする 細く頼りない月とは 違う キミは いろんな顔を見せるね 燦燦と輝く 太陽よりも 私はやっぱり キミの方が好きだ
車の音に 足音は消えて 自分が 夜に溶け込んでいくのが わかった 輝くネオンも 今日は独り占め あの場所は また違う顔になっていた いつからだろう 何度目だろう 意地悪な信号も 夜の私には 何故か優しい
空に星はなく
レストランの誘惑の香りが私を捕まえる 淡い束縛 やがて消える
吸い込まれそうな闇を見た 足元から伸びる 自分の影が そこへ取り込まれていた
家までもう少し
星が、見えた。
ごめんね いちばん 言いたくて いちばん 言えなくて ありがと いちばん 言いたくて いちばん 言えなくて 好きだよ いちばん 言いたくて いちばん 言えなくて
いちばん 言いたくて いちばん 言えなかった
他人のことは 所詮わかりきれないもの わからないところは 自分の「想像」が かってに埋めてく ものでしょう どれが ほんとうで どれが まがいもので 自己嫌悪に陥るのは そのせい? あの人が悪いんじゃない だれかが悪いんじゃない 自分だってせいいっぱい ひどく痛むココを 支配しているものは 何?
男は言った。 「女はバカだから、いくらでも金を出す」 と。 女は言った。 「男はバカだから、いくらでも金を出す」 と。
結局のところ 人間なんて みんな バカなのかもしれない
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