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march forward.
りりかの独り言。

2002年03月29日(金) 会わない五日間

今日から、5日間、彼とは会わない。
昨日、一晩中一緒にいて、あたしは5日分の彼の愛情をためたつもりだ。
あいつにも、5日間会えないと伝えてある。

今度会うのは2日の一緒の勤務の日だ。

これから5日間、いい奥さんしてくるね、なんてあたしはおちゃらけて言って見た。あいつは、心の中じゃつらいはずなのに「頑張って下さい!」なんて応援して来たりして。

実は、もう毎日のように会っている彼と、会わないでいろいろ考えたいと思っていた。
だんなと一緒に過ごす、あいつ無しの5日間。
もちろん、メールのやり取りくらいは出来る。でも、会えない寂しさは、あたしにも苦しくなるくらいあった。

あいつと会わないでもあたしはあいつとつながっていると思えるのか。
あたしはあいつと会わなきゃ、あいつの愛情を忘れちゃうのか。
あたしとあいつのことをばれないようにだんなに対して愛情を注ぐそぶりを見せなきゃならないんじゃないか。

いろいろなこと、考えるためにはいい時間じゃないかと思った。
代償として、声も聞けないけれど。

長い長い人生の中で、5日間なんて、あっという間だし、
きっと会えばすぐにそんなの取り戻せるくらいにいっぱい話すし、抱きしめてもらえるし、よしよしもしてもらえるし、キスもしてもらえるだろう。
でも、この2ヶ月間のうち、5日間会わないなんて事はなかった。
今じゃ、あたしの生活の一部になっているあいつと、あいつの生活のほとんどになっているあたしを、ちょっと客観的に見て見ようじゃないか、と思っていた。
だから、寂しいけど、我慢しようかな、って。

あいつは、我慢できるかなぁ。あいつは、口では頑張って下さいなんて言ってて、本当は酒びたりになっているんじゃないかなぁとか。
気がつけばあいつのことを考えちゃうけど。

他にもあたしには考えなきゃならないことが山積みだ。
この5日間が、ターニングポイントかも知れない。



2002年03月28日(木) 興味

あたしたちがこういう関係になって2ヶ月が過ぎた。
今日は、家族に深夜勤務だとうそを言い、彼とずっと一緒にいようと決めてた。桜の名所をドライブがてらつれて行ってくれて、それからぶらぶらして、彼の部屋に行った。
彼の部屋に行く前に乾杯のためのお酒を買いこんで、いつもみたいに、たわいの無い話をして。

真夜中になって、眠たくなって、あたしはごろごろしてた。
と、いきなり、あいつはあたしを抱え上げて、ベットに寝かせた。そして、一緒に横になって来た。
あせった。マジで。びっくりして、言葉にならないくらい。
「なに?」
「眠たそうだから。体が痛くなるでしょ」
「いや、うん、そうだけど、でも、眠気も覚めたし、平気、起きるよ」
なんか、急にいろいろ話しまくって、ドキドキしているのを聞かれたくないような感覚になって。起き上がろうとして、押さえつけられた。

「警戒。してるんですね」
いつもとは違った笑顔で、言われた。ちょっと寂しいような。
確かに、ものすごく警戒してた。こんな風にされたのも、彼の部屋に来たのは何回もあるけど、ベットに乗ったのも初めてだったし。
しかも、飲んで、暑くなってキャミソール一枚だったし。
「ごめん。あたし・・・」
いい掛けて途中でさえぎられた。「待ちますよ。その気になってくれるまで。2ヶ月も待ったんですから」
「本当に、ごめんね。我慢、させてるよね」
「そりゃ、22歳の健康な成人男性ですから」
なんていって、いつもみたいな無邪気な笑顔に戻って。
いつもみたいによしよしされた。

体の関係を持ったら不倫になってしまう。なんだか、汚い関係になってしまう。あたしがずっとずっと思っていた感覚は、違うのかな、とか思い始めてた。
あたしは、セックスに対して、興味が無い。だから、無くても全然平気だし、あんなのは、好きな人(セックスが)がやればいいんだくらいに思っていた。
でも、つながっていると思う気持ちを、確かめるための手段でもあるかも知れない。
分からないけど。今は、まだ彼とそう言う関係になれない。
好きだけど、出来ない。好きだから、出来ない。
逆に、好きじゃなきゃ、それだけの関係のために出来るかもしれない。
大事に思っているから、出来ない。したくない。

でも、あたしを抱くとき、抱いた後、あいつはどんな風になるんだろうとか、ちょっとだけ興味が出てきたことも確かだ。



2002年03月24日(日) 晴天

朝、勤務明けて、すぐに彼に会いに行った。
最初は重い空気が流れて、なんだか逃げ出したい衝動に駆られたけど、
いきなり頭をなでられて、抱きしめられて、重い空気はどこへやらって感じになっちゃって。

「胸が苦しくなるって、本当なんだなって。思いました。別れるってこと考えたとき、切り出したとき、その後のあなたの表情を見たとき、胸が締め付けられて。凄く苦しかったです。でも、分かって欲しい。失いたくないから、あなたを疲れさせないように、がんばらなきゃって思うから言ったんですよ」

「わかってる」
口に出さないで、あたしはぎゅーって、思い切り彼を抱きしめ返した。
それが答えなんだけど。きっと、伝わったよね。

「俺の大学の桜が、凄い満開で、かなり咲いているんですよ。木も太くて。見に行きましょうよ、今から!あなたは、歩くの好きじゃないから、嫌ですか?」
「行こうよ。歩くって、それくらい」

無邪気な笑顔の彼と手をつないで、大学までの道のりを歩いた。
あたしより、ずいぶん年下の、若い大学生たちが、いっぱいいる中を歩いていたら、あたしは手を振り解きそうになった。あいつは平気で手をつないで、いつもみたいに顔を触ったり髪を触ったりする。
あたしはまた、年齢差と、周りからどんな風に見られているのかを気にしちゃったりして。
でも、あいつがまったく気にしないこと、あたしは嬉しかったりした。
あいつの中で、あたしは年齢が上だとか、結婚しているとか、あまり関係ないんだよね。嫌、あまりじゃない、全然関係ない。
大好きな人と手をつないで歩くって言うことが、自然なんだよね。
あたし、周りからどんな風に見られたっていいかな。あたしたちが好き同士なんだから。卑屈な考えは捨てなきゃ。

大きな桜の木の下で、いっぱい話して、太陽の木漏れ日が桜の花びらの間からのぞいて、気持ちいいくらいに晴天で。
それは、空だけじゃなく、あたしたちの気持ちもそうだった。







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2002年03月23日(土) 別れると言う言葉

一日メールをしないまま、深夜勤務のために仕事に向かった。
今日は、あいつとあたしは引継ぎで会うので、ちょっと気まずいなとは思ったんだけど。
わざとらしく明るく「おはようございます」とか声掛けてきて、明らかにご機嫌を伺っているのが分かる。

あたしも、心の中ではもう許していた。
別にたいしたことじゃない、酔ってての上だったし。
けど、素直に「いいよ、もう」とか言えないあたし。
そのまま、無言で仕事に入って行った。

あいつは、あたしが休憩になるまで、ずっと待ってた。
それで、休憩に入ったあたしに、「本当にごめんなさい、気持ちを思いやって無かったですよね。働いているんだから、来れないのは当たり前なのに、本当にすいません、失言でした!!!」て、謝ってきた。

あたしは、素直にまたまたなれなくて。
「なんかさ、ああいうこと言われて疲れたよ。でも、あたしは結婚しているからって言う負い目からかな、普段からいろいろ我慢したりしちゃっている。付き合ってて疲れるくらいに我慢してストレスためちゃったりしてる」
かわいくないこと、言っちゃった。
そのまま、あたしは逃げるように仕事に戻った。
あいつは、ずっと考え込んでて、そして、仕事しているあたしに言った。

「こんど、我慢させるようななんかあったら、そのときは言ってください。別れますから」
あたしは目が点になったと同時に、凄く胸が苦しくなった。
息が出来ないんじゃないかと思うくらいに。
「簡単に・・・言うんだね。別れるなんて言葉を」
もう、目も合わせたくなくて。あたしはショックでショックで。あたしたちの関係は、本当に壊れやすい、もろいものだから、そんな言葉を口出して欲しくなかった。あたしは泣きたいのを我慢して仕事に没頭してた。あいつはしばらく、そんなあたしを見ていたけど、口も利かないままあいつは帰って行った。

一部始終を見てた、いっしょに深夜勤務をしている仲間に言われた。
その人は、もうあたしが入ったころから一緒で、仲良しの32歳バツイチの男だ。

「お前、判ってないな。女は別れるって男が言うと、そんなに軽く言うなよって思うみたいだけど、男が言うときは、すごい切羽詰って、本当に勝負に出たってことなんだぞ。」
「でも、そんな風に言うこと無いじゃん。軽いよ、やっぱり」
「ばか?お前があいつにあんな言葉を言うほどまでに追い詰めたんだぞ!!!」
この人とは、喧嘩とか言いあいとか、いろいろしたけど、こんな風に一方的に怒鳴られた事は無かった。
すぐに、いつもみたいに、大人の雰囲気に戻った彼は、
「お前、疲れるだの、我慢してるだの、そんなこと言われたらさ、ショックじゃない?凄く好きなやつに。あいつの失言ばかり責めるけど、お前の発言は、俺から見れば失言だらけだよ?あいつは許しているみたいだけど。考えて見たら?」

確かに・・・と思った。あたしは、自分のことばっかりで、素直にならないで、こんな風に知らない間に彼を傷つけて。
あたしを好きだと言う気持ちが、目に見えて、手に取るように分かるから、
調子に乗っていたのかもしれない。
それとは裏腹に、自分が結婚していると言う負い目から、いつあいつを疲れ、呆れさせるか分からない、そんなとき、あたしが振られたとき、
あたしは別に平気だもん、と言うのを装いたくて、いつも強気に出て、
あんたがあたしを好きだからあたしはつきあってやっていると言う
変な態度に出ていたかもしれない。
すごく、謝りたいと、思った。

休憩をもらって、すぐにメールした。
「ごめんね、あたし、なんか、今凄く、悪いと反省してるよ」

でも、こんな状況でもあいつは、あたしだけの事を考えてて。
「悪いのは俺ですよ。謝らなくても、考えなくてもいいから、まだ後数時間仕事が残っているんだから、がんばってください。あなたは、他のこと考えながら仕事が出来るほど器用じゃないんだから。仕事終わって、元気があったら会いに来てくれませんか?」

また、涙が出そうだった。あいつの中で、あたしは、きっと、何物にもかえられないほど、大きなものなんだろう。
それは、あたしの思い上がりなんかじゃなくて、本当にそう思う。
本当に、そう思った。



2002年03月22日(金) 失言

今日から4日連続の深夜勤務。
はー、疲れる・・・と思ってた。
けど、あいつが遊びに来てくれて、楽しい気持ちで終えるはずだった・・・が!

今日はバイトの子が2週間の実習から帰ってきて飲もうと言う話しになっていた。
けど、あたしは深夜だから無理だから、と断ってあった。
あいつは、別に暇だから、深夜勤務のあたしに顔出してから行ってきますと
言ってたので、楽しんできてね、と言ってあった。

それで、予定通り遊びに来てくれて1時間くらいしてから出かけて行った。
あたしは、休憩中、暇だし声だけでも、と思い彼に電話した。

彼は相当酔ってて、ハイテンションだった。
「つかれたよー。作業も全部終わらせたよ」
そか、がんばったね、とかの一言を聞きたくて。

しかし!!!あいつは、「そーですかー。こっちは盛りあがってますよー。楽しんでマース」
なんて、おちゃらけて。
あたしが働いているんだから、行ってほしくないとか、
そんな事は言うつもりは無い。
考えても見なかったけど。
こっちは働いているんだよなぁ、そんな風に言うかね、普通。
と、ムカッと来てしまった。
「なんか、むかつくよね・・・なんかさ」
そう言って、電話を切ってしまった。

そのまま嫌な気持ちで、深夜勤務を終えた。
なんだかなぁと思いながら。

仕事が終わってからメールをチェックしたら、あいつから来てた。
「みんながいて、恥ずかしくて、いつもみたいにがんばってとか言えなかったんです・・・すいません」

恥ずかしいとか言っても、いちいち盛り上がってますとか言わなくてもいいじゃん、とか、思ってメールの返事はしないまま帰宅した。



2002年03月17日(日) サクラサク

今年は通常よりもとても速いスピードで、桜が咲いたそうな。
で、あたしの誕生日が4月のはじめで、毎年誕生日のころ満開なんだけども、今年は葉桜になっていそうな勢いで。
あたしたちは、もう2月のころから誕生日は桜並木で!と約束していた。
が、この記録的な速さの桜開花。
いい加減にしてよ・・・と思う。
今日なんかもう三分咲きだ。

で、だだをこねてみた。
あいつは、あたしがいっくらわがままを言っても怒らない。
てか、5つも下のやつにわがまま言い放題のあたしもなんだかなとふと我にかえると思ったりしますが。

「やだ、誕生日に桜が満開じゃないなら、今年は桜なんか見ない。誕生日も普通に仕事してかえる!!!」
あいつは、つきあって2ヶ月目の28日に見に行こうと言っているのだけど、あたし的にはそれで全然実はOKなんだけども、あえてわがままをいってみたくなった。

わがまま言い放題で行かない!!を連発して、いい加減怒るかなーと思ってたら、
「じゃ、今どれくらいか見に行きましょう。それで、また考えて見ればいいことだし」
わーい、ドライブドライブー。
とか浮かれている心の中を押し殺して「見るだけね」なんて返事して。

桜はもう5分咲きの木まであったりして、あたしをがっかりさせたけど、
やっぱり桜って言うのは好きだ。

「28日にはちょうど満開が散際で綺麗ですよ。雪みたいに」

そんなこと想像しただけでうっとりしちゃうあたしなんだけど、素直にうん!楽しみ!!なんて言えない。かっわいくないなぁと我ながら思うのだけど。
「考えておく」なんて返事しか出ない。

そんなあたしも、そろそろ28歳になります・・・



2002年03月15日(金) 幸せにしたい

今日は大学生のこの送別会で、最近は送別会が続くなと思ったり。でも飲めて騒げるのは基本的に好きだからOKだとか思ったり。

珍しく一次会で酔ったあいつが、その送別されている大学生の子となんかこそこそ話してた。
男同士の会話なんですから!とか何とか言っちゃって。

この大学生の子に、あたしは切ってくださいと言われたんだよなぁ。となんかずいぶん昔のことみたいに思い出していた。
いろいろありすぎて、内容が濃すぎて、もう何年も昔のことみたいだよ。うん。

帰り際、その子と二人で話す機会があった。
なんとなく歩きながら二人になってしまってて。

「さっき、あいつとりりかさんのこと、話してました。何が一番幸せか、みんながどうしたら一番いい方向になるのか、考えろよって言ってやりました。
したらね、『俺はもちろんそういうことも考えているけど、今はりりかさんを幸せにどうしたら出来るか、全力で考えて行動したい』っていうんですよ。
あいつ、変わりましたよね。仕事はまじめだわ、親の後継ぐからいいやなんて言って、就職活動もしないでいたくせに、今じゃまじめに学校行って就職活動して。本当に大変なのはこれからなんだろうけど、あいつならりりかさんを幸せに出来るんじゃないかと言う気もしてきました。この二人がつきあってよかったのかどうかは分からないけど、今でも賛成も応援も出来ないけど、でも、二人が好きだからこそ、幸せになって欲しい。二人が一緒になって幸せじゃなく、もしかしたら二人ばらばらになる事が幸せになるのならそれも仕方ないと。それが俺の本音です」

ありがとね・・・そんな言葉しか、出なかったけど。嬉しいのと切ないので、心が苦しくなった。
あたしは、幸せになりたいとかじゃなく。今を大切に生きたい。未来の幸せより、今のこの気持ちを最優先したいんだ。
甘えているかもしれない。怖くて前が見れないことへの逃げかもしれない。
でも、そう考えてしまう。
あいつは、ずっとずっと前を見ている。幸せにしたい。ずっと未来で、あたしを。あたしと。



2002年03月14日(木) ホワイトデー

あいつからメールが来た。いつものことなんだけど。

「凄い発表があるんです。あった時に話します」

そんな文面読んじゃったら、気になっちゃって気になっちゃって、
電話してみた。

「電話じゃ言いたくないんだけどなぁ。ま、いいか、嬉しいし。車が修理から戻ってきました!」

廃車寸前の?あの?あたしもびっくりだ。直らないかもしれないと言われてただけに。それに、直してくれた親御さんに感謝だ。

免許取り消しの通知もまだ来ていないし、もしかしたら、免許取り消しじゃなくて、停止くらいで済むのかなと思い始めていたころだったし。

「今までいっつも乗せてもらって、悪いなぁと思っていたので、これからはどんどんおでかけしましょうね!」

あたしは、あいつと出かけるときとか、車を出すこと、運転すること、別に苦じゃなかった。
けど、あいつの中ではきっと苦だったんだろうなぁ。
足みたいに使って悪いなぁって。だって、本当に嬉しそうに報告するんだもの。

今日はホワイトデーだった。携帯も凄く嬉しかったけど、車が戻ってきてくれたことが、凄く嬉しい。

「よかったね。いっぱいお出かけできるね、つれてってね」
最近では珍しく、素直な発言が出来た。それくらい嬉しかったんだ。あたし。



2002年03月12日(火) あたしとあいつと

あたしたちがこうなってから1ヶ月が過ぎ、これからのあたしたちがどうなるのか、本当に見えない。
でも、あいつに言われた言葉を、あたしはずっと心にしまってがんばっている。

あいつは、あたしに「就職して、普通に養えるくらいに稼げるようになって、そしたら奪いに行きますよ」
て、言った。
口では簡単に言えるかもしれない。こんなプロポーズじみたこと。
でも、あいつならいつかやってくれるんじゃないかと、ちょっとだけ・・・いやだいぶ、思っていたりする。

今は学生で、まだ1年学校が残っていて、
あたしはあいつに何も出来ない身分で、あいつも親に養ってもらっている状態で。
でも、あいつはいつか、あたしを迎えに来てくれるんじゃないかと思う。思いたい。

そしたら、あたしとあいつと。二人で誰の目もはばからずに、生きて行けるのかな。
それは、10年先かもしれないし、もしかしたら近い未来かもしれない。
もしかしたら、起こらないかもしれない。そんな夢みたいなこと。

けど、本当にそれが起こったら!という気持ちだけで、生きて行ける。今は。不思議だね。



2002年03月09日(土) お日様の下で

初デート。
前々から約束してた。
今日、バレンタインのお返しで、携帯電話を買ってくれると言うこと。
そのために、バイトもいっぱい入って、かなり稼いだ。
大卒の初任給以上(平均のね)稼いだあいつは、大威張りで「親の金じゃないですよ、俺ががんばった金でです」と前々から言っていた。

同じ携帯持ちたいね。
あたしが何の気無しに言った言葉を、ずっと覚えていて。
それで、じゃ、ホワイトデーに!となった。
ちょっとホワイトデーまで期間があるけど。

二人で駅前まで出て、携帯を機種変更して、その手続きをしている間食事して、話して、手をつないであるいて。
ここには、あたしが結婚しているこという事を知っている人はいない。
誰からもひそひそ言われること無く、大手を振って歩ける。
お日様は春だと言うのに、暑い位にあたしたちを照らした。

どこから見ても、多分普通の恋人同士だよね。
そんな会話しながら。

すごくすごく楽しい時間だった。
あっという間に過ぎちゃったけど。

新しい携帯は、彼と同じ、彼とつながっているという安心感を離れているときも持たせてくれる。
最初に来たメールは、歩きながら彼がうったメールだ。

「これからもよろしくね♪」

こんな試し打ちみたいなメールでも、あたしは凄く嬉しくて、
新しい携帯第一号の記念として、保護ってしまった。

あたしって、バカかも。とかちょっと思った。


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