enpitu




   

 


終日ディスカッション!  2004年08月30日(月)
月曜日はディスカッションに塗り固められた一日となった。


販売店をいかに活性化するか、店舗での商品回転率を上げるにはどうすればいいか。


マツキヨやセガミの店頭にスカートの短い警官姿をした若娘や、ヨン様の肉声が流れるラジカセを置いたところで、売上は変わるものなのか? 


いや。きっと変わる。
時代はそういう方向だ。



私は考えていた。既存のPOPで棚を飾るのはもはや当たり前の時代。


制汗剤8×4の商棚のように、お試し缶をずらっと並べて、実際に香りを吹き付けて試すのは、非常に良いアイディアだった。


商品の中身がちゃんと解り、他社品と比べられるって、いいよね。


シーブリーズのようにテレビデオでインパクトのある映像を流し続けるのも定番中の定番。

綺麗なお姉ちゃんが夏の海で西洋人男性と戯れるなんて。いやっ。憧れとして古臭くないか!? それってステレオタイプ! 


欧米系外人男性にエロスを感じるなんて。日本はまだ太平洋戦争を引きずっているのか いや石原慎太郎があんな怖い目をしているのだから、まだ日本は安泰だ。


ディスカッションはそうして終わっていった。



大学院に行った友人からメールが来た。

「就職したら、日常的に本読んだり、映画観たりする時間ってあるの?」


キャバクラや風俗に行く暇があるぐらいですし、猪苗代湖へ釣りに行く先輩社員もいます。


ヨン様に似た同僚はこないだの土日、実家で愛犬と戯れていました。可能です。可能なはずです。

ただ、知的ライフに価値を見出さない人間が多いから、それに流されて己を見失うのです。



私の大好きな女性の部屋には、アンディウォーホルや町田康の書籍があるのだ。だが彼女は私の倍は多忙で、いつも『うぎー』『すっかりぺしゃんこ』『もう、げしゃげしゃ』と言っておられる。


出来るのですよ知的な生活など・・・!
ああ しんど・・。




令嬢はアンニュイに笑む(大嘘)  2004年08月28日(土)
令嬢(今勝手につけた仇名)のところで遊んでいました。


出版社に勤めているということで、原稿のゲラ刷りなどを見せてもらったのですが、これが、『クロノス時間』と『カイロス時間』に触れながら、有名人のペットを紹介するという代物。



一般の読者にそんなものが解るとはとうてい思えません・・。ペットとの時間は確かに、流れの止まった、たゆたう瞬間ではありますが、いやあ。引っ掛かれたり、噛まれたり、あまつさえ、うちの犬なんて食べ過ぎたら唐突にゲロ吐くんですよ。



幼少期の話もしました。


彼女は物心ついた頃から絵を描いたり、自分の中でファッションのアイデアを展開させ続けたりしていたという。


小学校のテストの時間など、出来るだけ解答を早く終わらせて、裏面に落書きすることに没頭していたんですって。俺と同じやん! 同系統の人間に出会ったのは初めてだったので結構びっくりです。


朝っぱらから雑誌『GINZA』をさんざんばかにしまくり、「なにが”お金のたまる財布”じゃー ぼけー」と突っ込みまくる。


夜通しかけて話したことは、ついぞ忘れていた、遠くも近い、思春期以前の頃の記憶について。


『決定的に言えるのは、思春期に入って、恋愛とファミコンに目覚めてから、自分というものがそれ以前と全く違うものになった、ってことです』

と私は記憶を手繰り寄せながら話した。


『初恋って相手との距離を初めて意識することになってしまうから、そこで自我が生まれて。それまではずっと魔法が掛かったまま、まあ、酒に酔ってるよりももっと強いトランス状態で動けていたのが、魔法が解けてしまった感じですね』


生きて動いている時間の全て、絵を描き続け、途切れたら眠る、という生活が自然に成り立たなくなっていったのは、自我の目覚めと自我の肥大を迎えてから。恋愛とファミコン。そこにありました。くそ。



でも実際には魔法はまだ、切れていないかも知れません。


私は小笠原諸島で、リバーサルフィルムを中心に撮影しました。人間もそれで撮影しました。すると、焼き増しも全てリバ中心です。


ということで、人に配る分も合わせてプリントしたら、10万円しました。

太陽のエネルギーをもっと引き出した写真を撮りたかったのですが、太陽が本気を出してくれたのが最終日ぐらいだったので、かなり凡庸な写真が多かったです。それでも、周囲のデジカメ人種に対しては、差を付けられるだけのものは出来たのではないか、と思います。じぶんのちんこぐらい撮ればもっと良かった。くそ。



給料日の3日後に10万つかいました。


これからは写真にもっと注力しようと思いました。


じゃあ転職しろ、という声がどっかから飛んできそうですが、もういいです。社内で掛かってきた電話をマイルドに無視したら課長に怒られました。今はそんな程度なので、もうちっと頑張るさ。あほ。




I Love Body.  2004年08月24日(火)
女性の肉がいちばん綺麗だ。


全ての建造物や、美しさを追及したものは、女性美への挑戦であり、試行錯誤であり、ああ、うう、もう。私は悔しいよ。どうして美しいものから常に遠いところに居るのだろう。私は本当に悔しいよ。私はどうして女性じゃなかったんだろう。美しくなりたい。

艶然と、最高密度の筋肉から生み出される肉体のカーブだけで、 此の世を振り向かせられたら・・。


I Love Body. I Love Her Body.




つかれたきがする(大阪→東京)  2004年08月22日(日)
免許の更新を終えて東京に帰ってきた。自宅とは違って寮だと だらだらだらだら 精神的によろしくないのう。


やっぱり眠たいし明日からまた普通に出社しないとあかんから疲れる。何も無ければだらだらだらだらしてやるところだが残念だ。ぬうう。


今日は7時に実家で目を覚ましました。家の鍵が見付からなくて出発が遅れた。2,3年前に愛聴していたCDをピックアップし、後に宅急便で社員寮に送ってもらうことにした。


京阪電車という私鉄電鉄に乗り、寝過ごし、門真という地名にある運転免許のセンターに赴き、2950円ぐらいを支払って「優良運転者」の講習手続きをした。


視力検査で引っ掛かった。3度目でなんとかいけた。

『えー あー 右!』
「右? 違う!」
『え!? あ、じゃあ左 あ いや 上!』
「上?? 違う!」
『うー 左!』


全部こんな感じで。傍で測定してるおっさんも「何を言うとんねん」と呆れ顔、「水で目ェ冷やして、5分ぐらい休ませてからまた来たら、だいぶマシになるから」と言われる。


(><)

だめでした


それでも人間なんとかなるもので、目をさんざんに絞り、青汁を静脈注射された時の様な渋い顔をしてたら少しは乱れた視界もまとまり、めでたくパス。いやぁ一時はどうなるかと。


メガネ買ってから午後にまた来るなんてありえませんものねぇ。


写真をデジタルで撮って、講習を30分受けて、優良運転者証明書発行の手続きをして、終了。2時間もかからないぐらいの簡潔なものでした。ねた。ぐう。


友人にメール。
『今日、5時の新幹線で帰るまでの間、梅田(大阪で最も栄えている部分。新宿のようなもの)で遊ばへん?』


残念ながら相手はバイトでした。
「次に会うときはエバンゲリオンの話がしたかったすわー」と言われたんだけれど、なんで今更・・・。乗りたいんやろうか・・・。


ブックオフで立ち読みしてたら『G戦場ヘブンズドア』を発見した。買った。おそろしいエネルギーにアテられた。「想う」「創る」「あがく」のエネルギー3原則を思い出さされた。急激に新陳代謝が進んで5歳若返ったような気分になった。ぐうおおおおおおおおおおおおおおあああああ。


昼1時半に梅田・ヨドバシカメラで友人のO氏と会う。


ボタンが一つしかない(電源用)高価なアンプを見る。ボタンの押す長さによって起動モードが切り替わるのではという話をする。

コムサでO氏は靴下を買う。全品いちいち「COMME CA」と書いてあるのが難点。「IBM」と書いてる靴下にしたらかっこいいのにと私が言うと「足まで管理されてるんやなあ」とO氏。社蓄だ!


地下2階の食品売り場でO氏は柚子茶とノンアルコールのパインビールを買う。パインの味がしました終わり、というビールで、リピート客がつくのかなあ。わかんねえ。


「夏はテキーラ」「バニラコークは俺は好きやで」そんなことを言いながら酒コーナーでうろうろする。


大阪駅前ビルで新大阪→東京の新幹線チケット購入。12,930円。千円ぐらい安かった。

中古CD屋が多いので、スキャットマンのCDを大量に買い集めるような人間がどこかにいないかなあという話になる。「燃え風呂」の要領で風呂に敷き詰めたり、積み重ねてビル状にして、丸の内を再現するとかさ。

(※「燃え風呂」・・・ファミコンカセット『燃えろプロ野球』を3千本近く集め、自宅の風呂をいっぱいにして全裸でそれに入る  ということをネットに公開していた30代男性がいた。今は閉鎖)



行きつけの古本屋で私は『AKIRA 』(300円)、

O氏は30年ぐらい昔の『週間少年ジャンプ 74年33号』を300円で購入。後でカフェで読んでみたが、
●本宮ひろ志『大ぼら一代』
●『僕の動物園日記』
●とりいかずよし『トイレット博士』
●車田正美『スケ番あらし』
●中沢啓治『はだしのゲン』

というラインナップで。豪華ですが、ついていけません。ギャグのタイプが全然違う!別の人種に向けて表現を行なっているような、もう、現代人の感覚では「何がどう面白いの?」と真顔で尋ねたくなるようなギャグ感覚なのです。

ドリフターズネタのギャグ漫画(『漫画ドリフターズ』榎本有也)が掲載されていたのですが、絵がむちゃくちゃ気色悪い上に、放射能で突然変異したカブト虫が暴れてドタバタで終わるというオチ。


それで最終ページ欄外に編集部が付けたコメントが「長さんの異常に大きなクチビルも、放射能のせいかもね!」 という


言い回しの細部は間違ってるかも知れないけれど、そんなことを言っていて、まあ、70年代の日本には道徳や倫理が狂った形で蠢いていたのだなあと 私達はうなりました。


また会おう友よ。




大阪帰。  2004年08月20日(金)
22:45 新宿西口発のバスで大阪に帰ってきました。恐ろしく早かった。豆腐を食べたいな。美しい豆腐は砥石のようにすべすべしている。それでいてつやつやなだけではない。


朝の6時半に大阪で 私は考えた。何をしようか必死で考えた。しかし妙案は浮かばない。太陽は美しい。


朝日の美しさは日本刀より美しい。脆いのは私たちの影だ。影から現れるタケコプター。


大阪は懐かしいというより、体にとても馴染む。
全ての方向感覚が一瞬で解る。

何処に何があって、何処に行けば、どういう空気が流れているのか、それを肌が全部知っているという感じだ。



さすが、ずっと生きてきた土地は違います。母体より落ち着く。流産なんて怖くないぞ。


家でタダ飯を食いました。


昼からはスズキ氏と対談コーナー。
彼は大学院で教育哲学を研究中です。






小笠原・輪廻の島  2004年08月14日(土)
小笠原から帰ってきて1日が経ち、仕事も普通にこなした。すると、島での色んな出会いや出来事が、とても客観的な思い出に変わっていることに気付いた。昨夜はあんなに切なくて泣きそうだったりしたのが嘘のようだ。全てを忘れてしまえそうな、軽い自分に気付く。あれ。


思い出しながら書いてみよう。日記続編。


●8/10(火)

明日は週に2本の定期航路船『おがさわら丸』が東京へ向けて発つ日。別れる人間もいるので、夜はダイビングショップ主催のお別れ飲み会。ダイブ本数・総計9本の新参者である私も参加する。わーい。酒だ酒だ!


前日の不覚(前日の日記参照)もあって、ログ付け時にインストラクター星野氏からの質問。


「今日はちゃんとクマノミの共生、観れましたか?」

『はい!』

「ユウゼンは何を食べてましたか?」

『岩についた海草だか何だか プランクトンとか』

「そうですねー。珊瑚のポリプ自体を食べてたのかも知れませんね」

『はあ』


(このあたりで隣のテーブルからみんながこっちを見ている。昨日、一緒に潜った人なので、私のダメっぷりは知っている)


ちゃんと私が魚を観察できたので、隣のテーブルから拍手。いやあ。集団行動が苦手ですみませんへへへ。


「それじゃ、ブダイが餌を食べてるところは?」

『うっ』


星野氏は海中でタンクをカンカン鳴らし、「こっちに注目」のサインを送っていたらしいのだ。しかし当の私はユウゼンに溺愛していて全く反応できず。ブタイが鳥のような嘴で餌を食ってたらしいのです。


「ダイブ中は周りの状況も常に確認しとかなきゃ、より広い観察は出来ないし、安全行動にも繋がることだからね」

『へい』


ログ付けは無事に終わり、『ナチュラリスト』資格認定ゲット。何気にうれしい。記念写真だ。わー。同じく水中デジカメコースで認定ゲットした鈴木氏と一緒に写る。まさに観光客マインド。うわーい。。


夜7時半から『グリーンペペ』というバーで飲み会。

広間に机、それを囲む椅子。建物奥には大画面があり、海中の様子やウミガメの遊泳が流れ続ける。


ダイブショップのクルーでもある若い女性は、夜はここでスタッフとして働いている。レモン、アップル味のビールを勧められる。りんご味うめえ。

総数30数名ぐらいが集まって飲み会が始まった。みんな近所の人と喋っているが、品が良いせいか、あまり大声を出さないし、綺麗に酔っていく感じだった。


隣の男性が、ちょっと美人の女性にずっと話し掛けている。美女の一人旅は何かと男が寄って来て退屈しないのだなあと思ったので、私もさかんに話しかける。非常に乱れた関西弁で話していると、女性も関西人であることが発覚。異郷の地で聴く関西弁は美しい。ああ。


その純朴そうな中年男性に水を向けてみると彼は良く喋る。

「ダイビングってのはね、リラクゼーションなんだよね、都会暮らしの僕にとってはまさにそう。やっぱね、浮遊感があるからね、3次元じゃないですか、水族館とかと違って、3次元の空間を浮遊するってのが・・ああ」


時間流も合わせると4次元ですよ、 とは言えなかった。そんなしょうもない突っ込みをしている間もなく時間は過ぎる。

星野氏、語る。

「海での生物との出会いって独特じゃない? イルカやマンタってリピーターが付くように、何度でもまた会いたいって思うわけじゃない。例えばアフリカゾウとか陸上の動物って、同じように”また会いたい”って思うもんなの?」


これは非常に的を得た言葉だった。海洋動物は確かに、何度でも会いたいという揺さ振りを心に掛けてくる。マンタがそうだった。けれどそれはやはり、強烈に透明で色濃いブルーの海があるからこそ、また会いたい、という念が育つのだと思った。巨大な猛禽類が美しいのも、やはりブルーの空があってこそだろう。ブルーの濃度は人に何か大変なことを及ぼしているらしい。


更に星野氏は語り続ける。

「何本も潜ってるうちにどんどん海にも慣れてくる。すると自分の見たいものとか好きなものってのが出て来て、自分のダイビングのスタイルが出来るんだ。ハゼが好きな人もいれば地形を楽しみたいって人もいるし、僕みたいにエビ・カニ大好きって人もいるし、ナイトダイビングみたいに冒険が好きな人もいるよね。それに技術も付いてくる。するとね、目当てのものが観れなかったり、こんなシチュエーションじゃつまらない、って感じるようになってくるの」


「それは悲しいことだよね。折角さ、時間掛けてお金も掛けて、潜りに来て、つまらなかったら何もならないよね。せいぜい朝から潜ったって、夜のナイトダイビングまで潜ったとして一日4本が限度でしょ、一回が30分ぐらいだから、そのうちの一本がつまらなかったら、ねえ」


「潜ってそこで”あーあ、つまんないな”って思ったら、浮上するまで30分ぐらいずっとつまんないわけでしょ。それは悲しいことだよね・・・何してるんだろ?って感じ。だから、一番ダイビングに大切なのは、海が好きっていう気持ちなんだよね」



(・_・)はーい。



そして飲み会の後は、「父島ペンション」の人たちが花火大会をする。20人か30人近くいる。それに何故か紛れてゆく私。便乗です便乗・・。

花火は東京から運んできたものだという。ダンボールいっぱいに詰まったそれはみんなで連打していたらあっと言う間に無くなった。


風が強くて線香花火もなかなか付かない。ダンボールの中で火を灯し、みんなで集まって、ちびちびと線香した。ぢりぢりぢり。夏やなあ。


花火を終えたら波打ち際すぐ近くの岸壁、コンクリートにみんなで寝転がって、流れ星を探す。天には天の川が横たわり、ぼんやりと光のガスを照らし出していた。その中を、時折、光の玉がスッと落ちて流れていく。こんなにも何度も、星が流れて落ちていくのかと私は驚いた。このまま行けば全部、どこかへ落ちて無くなってしまうのではないか・・・とか思った。それぐらい、いつまでも、一つ、また一つと流れ星は落ちていった。


皆は「父ペン」(略称)へ戻り、テラスで飲むようだ。花火の時に集金した余り銭でみんながエビスを買った。酒盛り続行。私も付いて行く。


同じテーブルには「社長」と呼ばれる、ちょっと童顔の男性がいた。本当に会社社長だった。

「社長なんて、なるの簡単やで。誰でもなれるわ」

「初めは俺の仲間と起業して、俺は専務やってんけど、まあ社長になってさ、ほんま最初は死にそうなほど大変やったって! 社員に給料払えんのかなって、まじで不安やったわ」


会社の話が続いた。みんな圧倒的に社会人が多い。学生の一人旅というのはいなかった。では何故、会社勤めの普通な人間達が、たった一人で、こんな東京から1000kmも離れた小島に来るのだろうか? コンビニも無いし。その心理をもっと深く理解するための会話をすべきだったと今にして思う。


記念写真を撮り、私は宿に帰った。もう1時半を回っていたので、みんな眠っていた。安眠! 明日になれば、でかいナカジマ兄ちゃんは荷造りをし、モリ氏は一人でよく喋りながらダイビングの準備をして海に向かうだろう。他のおっさんは地味な顔で、やはり高価な水中カメラの装備を整え、送迎の車を待つのだろう。

何て面白い連中なんだ。彼らがたった一人で、わざわざ極端に重装備でこんな孤島へやって来たのは、もはや私の理解を超えたところに理由があるようにしか感じられなかった。


めちゃうれしい。迷うのだ。全ての人間よ、迷え、そして踊れ!
此の世の孤島で踊るのだ、そして迷いながら、辿り着け、ぐるぐると回る究極のポイントへ!


そんな感じ。
しばらくは小笠原日記。










小笠原・マッコウ音頭を踊る私  2004年08月13日(金)
明日の船で東京に帰ります。



昨夜は祭りがありました。やぐらを中心に盆踊りです。小笠原音頭、マッコウ音頭、どうぶつ音頭(名前知らない)を踊りました。


私は集団で同じ動きをするパラパラみたいな風習を浪人時代、心の底から憎んでいまして、大学時代もかなり引き摺っていて『盆踊りは集団催眠だ。日本の悪しき催眠である』などとノートに書いていた(大学1回)ものですが、さすがに東京から1000kmの父島まで来ると
己の信念などどうでも良くなります パプー。



マッコウ音頭は「どっぱん どっぱん」(人によっては「どっぷん」)と、くじらが海面を打ち付ける勇壮なしぶき音を掛け声にしながら、左右に飛び跳ねます。


「マッコウ けっこう」とふざけたフレーズが繰り返されるたびに、出店で引っ掛けた酒が効き始め、マイルドなトランス状態に陥ります。


「月が〜 出た 出ぇた〜♪」も踊りました。


なぜか出店に古本もあったので、

●富豪刑事(筒井康隆)
●悲しみよこんにちは(サガン)

を買いました。


全然 島に溶け込んでないやん俺。


まあいいです。かばんには『華麗なるギャツビー』が入っていますが何度読んでも人名がむちゃくちゃになるのでこれもトランス用に使いましょうか。



さて、毎度恒例で、友人知人に無差別に手紙を書きまくるということを、何故か今回は全く出来ませんでした。

何かを書き表す、言葉にして相手に伝えようとする、ということを、面倒くさいのか快感を感じないのか、出来ないのです。


今日もクジラ・イルカツアーは満席です。私は陸にとどまり、足ヒレとシュノーケルを抱え、原付で良さげな海岸を探しましょうか。


昨日は私有地に迷い込んだり、日焼けしすぎたり、流れ星を独りで見たり、いつもの私らしい一日になりました。



簡単に日記でもつけます。


●8/7(土)

前日の午前2時まで友人キッシンジャー氏と電話。彼のバイトしている塾で、大学生のバイト講師、生徒、延べ100人近くをどうまとめて取り仕切っていくかについて語る。


また、「これから先、全ての人間がどんどん並・均一なおっさんになってゆき、アムスの葉っぱや、ユナ・ボマーの発破に憧れを抱くようなみずみずしい感性を残した人間は淘汰されてゆく」という問題についても、問題視した。


朝から竹芝の桟橋あたりには異様な人間の群れ。げんなりする。みんなやかんを火にかけっ放しだったことに気づいて家に飛んで帰ればいいのに、と思う。


定期船おがさわら丸は巨大。波はまあまあ。千葉県と神奈川県の陸地が見えている間は携帯も電波が届く。

友人のスズK氏に電話をかけ、『俺達の大学時代は人間に恵まれていた!上等の寿司のようだった!あれは時価の寿司だ!今じゃ100円の回転寿司だ!!』とデッキで叫ぶ。デッキの中心で寿司を叫ぶ。あうー。



寝たり起きたりしてる間に、酔う。
酒を飲み、カップラーメンをたくさん食ってごまかす。

夜空を見上げても流れ星が分からない。風が強くてCDを一枚、海に飛ばされる。ボチャー。ああっ。


●8/8(日)

朝日を見たいので5時に起床。隣の女は旦那と知的な会話(ゲール語の使われている度合い、スイスなどで言語がどうなってるか等)をしていたので、よく寝ている。そのまま永遠に寝ておれなどと思う。反省。


11時前に父島到着。よく寝た。

ダイビングショップに手続きをし、近所のリゾート屋に原付を借り、島の散策を開始。この5年ぐらい、免許を取ったものの原付で公道を一度も走ったことがないので緊張。

トンネルで迷い込んで来たカニを観察。原付を立てようとして転ばし、右足を盛大に挟まれる。自力で自足を救助。痛い。



●8/9(月)

ダイビング。人数が多いので、船を3つぐらいに分ける。小さなモーターボートで移動。

1本目は潜行に手間取る。カノコイセエビを見た。

ギンガメアジがクマザサハナムロの群れに向かってゆくシーンや、アオウミガメの遊泳を私だけ全く見ていなかったので後でみんなが驚愕する。


ダイブの合間にイルカと泳ぐ。奴らは速い。

昼休みに、同じ船の人と喋る。スズキさんという同年代ぐらいの男が、8月アタマからずっと父島で、延々ライセンスを取り続けているのだという。色々喋る。サーフィンもやるらしい。純朴そうな子なので、同じ船のおばさんに息子のように気に入られている(おにぎりをもらう等)。


2本目も順調に終わる。
ポイントの目玉である『ハタタテハゼ』『ハナヒゲウツボ』、イソギンチャクをハサミにつけているカニを私だけ全く見ていなかったので後でみんなが驚愕する。


終わってからプリッツを貪り食い、街を徘徊していると、船で喋った女の子二人連れと出くわす。一緒にダイビングショップに行き、今日のログ付けをする。

超目玉の生物を全く見ていないことが発覚して私自身のみならず、場にいた全員が驚愕する。「あなたは何者だ・・・?」とインストラクターが不思議な顔をする。へへ どうも。


夜、同じ宿の男2人が死ぬほど暇そうにしている。飲みに行く。まぐろの刺身を堪能。片方のでかいあんちゃんはラグビーやってたらしい。営業職。もう片方の、なよなよした感じの眼鏡さんは31歳ぐらいで、専門学校から直でSE。カーナビのシステムを開発したり。


●8/10(火)

ダイブです。

昨夜に焼酎の蕎麦湯割りなんて飲むから、二日酔いでむちゃくちゃにしんどい。1本目が終わると気が狂うほど疲れ、窒素酔いだか減圧症だか耳抜き不全だか、何か分からないぐらいしんどい。寒気もした。二階のデッキで太陽を仰ぎながら眠る。吐きそうになるのを堪え、飯をひたすら食い、延々、眠る。


2本目は完璧な回復。落ち着いてダイブできた。バラバラになった沈船のあるポイントで、非常に多くの生物がいる。

ユウゼン、オニダルマオコゼ、ナンヨウブダイ、ツノダシ、テングダイ、クマノミ、ハダカハオコゼ・・・ 何でも出てくる。


機材が一人で片付けられないという初心者ぶりに自分で腹を立てる。なので誰とも会話しない。けっこうしょうもないことでしょげるタイプなので人生で色々と試練があるのだなあと、ありきたりなことを思いながら、海を見ていたら気分が盛り上がってきて『波よ立てい! 嵐よ吹けい!』と胸の中で叫ぶ。うはは。



あかん書ききれへん。
では、父島ウェザーセンターと、巨大なアンテナに行って来ます。

ヘロー・こちら・ウェザーセンター。
そちらはいかが?
ザーーー ピーーー








小笠原・父島にて毎晩酒を食らう。  2004年08月12日(木)
私が東京から約1000kmも離れた所に25時間ぐらい掛けて訪れ、往復運賃5万5百円ぐらいも費やして、何をしているかというと、とどのつまりは、毎晩そこいらで飲んでいるのである。



私は無論、独りで父島に訪れ、ダイビングと写真に情熱を傾けようともくろんでいたわけだ。しかし、今回は台風や熱帯低気圧の影響で、海と空のブルー度が低い。

8/8に到着した時には、風が肌寒いぐらいであったから、私は大いにげんなりして『ちゃうやん、こんなんちゃうやん』と勤務中の友人に長電話をしたものだ。


それだけではない。ダイビングというのは富裕層の享楽である。船を出してもらって、沖で30分を2発潜って、帰ってきて、後にショップで今日の成果みたいなのを話し合って、それで14000円である。


私の場合はそれに機材のレンタルがフルに付加されたので、
●3点セット(マスク・シュノーケル・フィン)
●ウェットスーツ
●レギュレーターとか、管のついてるやつ
●ボンベ

これらをフルに借りたら8000円ぐらい取られた。

更に、

『ナチュラリスト・コース』という、ダイビングライセンスのスペシャリティコースを思いつきで申し込んだら、これが28000円した。


このコースは、綺麗な魚だけを追い求めるのではなく、海全体の動植物・生態系に興味を持って、接するダイバーになりましたという認定書である。あってもなくても別に誰も困らないが、金ピカのカードがもらえるので、自己満足でみんな申し込むのである(私もその一人)


潜る前日と、潜った後にレクチャーが入り、腔腸動物とか、ハゼとエビの共生とか、危険な生物への正しい対応などを教わる。

そして、潜る際には、ボードとペンを渡され、生物を発見し、その名前を書かなくてはならない。

●植物を2種類
●無脊椎動物を3種類
●脊椎動物を5種類


これが苦戦した。
今まで海草と言えばミソ汁ときんぎょばちの中でしか見たことがないのである。それを、必死に慣れぬ手付きで絵を描いて、ぐにゃぐにゃ、ぐぬぐぬ、だああ、な絵が出来ました。全然何描いてんのかわからへん。



しかし流石は小笠原である。生物の種類は豊富で、まあ何でも見つかるといった風情がある。合間にクルーザーのデッキで身体を焼きまくるのもいい。後でシャワーも着替えも泣くほどに痛くなるのだが、そうでなくては南の島とは言えない。



いたいよう。



しかし毎晩、何かしら誰かの後に付いて行くと、飲む羽目になった。小笠原は旅人の集う地であり、一人旅の人間が非常に多く、民宿の垣根を越えて交流してしまうという非常にH&H(ヒッピー&フレンドリー)な環境でございます、。


『今日は海況が●●(悪い、いい、ふつう)ですね』

「そうですねー」

『どちらから来ました?』

「●●(東京だの関西だの)ですよー」

『あ、そうなんですか!? 僕も(千葉だの大阪だの)なんですよー』



これで終了である。後は海中で見たユウゼン(真っ黒いチョウチョウウオ)が如何に美しかったかを15分も語れば知らない間に友達になっていることでした(過去形)。



更に言えば、カメラ人口が多い。並みの観光客ではないらしく、やたらと一眼レフ率が高い。なので、相手のレンズを15分かけて褒めていたら勝手に飲み会に参加することになっていたりしました(過去形)。



もうお金が無い上に、盆時のピークなので、ダイビングショップも予約満員。もう14日の出港日まで潜れないのでしょうか。それは寂しいな。



私にとってダイビングは、かなり負荷の掛かる、修行みたいなものです。魚がどうこうというより、ロープ伝いに徐々に潜行してゆく過程において、いかに恐怖や、肉体と精神のアンバランスをなくしてゆけるか。


日頃から妄想と酩酊に耽り過ぎているために、いざ現実的に意識をしっかり持たないといけない場面になると、すぐにパニックを起こしてしまうのです。それを克服したあとの昼飯はうまい。克服しきれず、悶々とした不出来に終わったあとの昼飯は、涙の味。


そんなこんなですが、H&H(ヒッピー&フレンドリー)な旅も、なかなかよろしいなあと思うので、ダイビング料金をもっと下げろと言いたいところではありますね。くそっ。今日は原付で山を登ってやる!ブウウウウウウウウウウ。





バタバタバタ  2004年08月04日(水)
あがいてみる

(><)あがいてやるわああああ


時よ止まれえええい


ムリか。


わかりましたよ




私ノ 願イ。  2004年08月03日(火)
私が仕事を通じて学んだのは、「遊びたい」という前向きな気持ちでした。まさか自分がこれほどまでに、「遊びたい」というエネルギーを持っているとは思わなかったので、驚きました。


いつかは白魚の踊り食いを堪能したいなあと思っています。食べたことがないのです。鯉の洗い、汲み出し豆腐などもよろしいですなあ。


また、一日中遊びほうける生活を5年ぐらいずーっと続けて、天地を彷徨いながら深夜の黒部ダムを見たり、サハラ砂漠で砂風呂をしたり。中国の山奥、今にも崩れそうな岩山にダイナマイトをしこたま仕掛けて発破したり、そのような生活を続けていたいのです。



今後の目標は、いかに仕事をしながら、遊ぶかということです。仕事と遊びの両立などと言う積りはありません。破滅主義でもありません。



言うなれば太陽の塔。そう、真夜中の万博公園に忍び込み、太陽の塔を見上げながら『ご覧、これが、世界の柱だ』などとほざいて、終末的な永遠の夢に浸るのです。うああ。そういう感じで毎日を放蕩したいのです。誰のためでもない、ただそうしたいという願いだけです。願いは願いのままで終わるはずがありません。いつか私は己の悩ましい願いによって、人生を腸捻転されることでしょう。てーん。



(・_・)ふぅ。




きりさめの女  2004年08月02日(月)
酔うてきておるわ。うはははは。そうそう。素敵な花火を土曜に見ましたよ。金色フェチな花火だった。題名『毘沙門天』という特集も組みつつ。


私達は途中のヨーカドーで、水まんじゅうを人の顔面に天中殺でブッつけることばっかり会話していた。花火の観光者が多かったので、インド人もいそいそと商売に取り組むばかりの盛況。


夜はバーで飲んだなあ。『雪国』は確かに強かった。うまい酒だった。いちゃいちゃしたかった。好きだ。わー。



どうでもいいが、ムツゴロウ大国に訪ねていって、取材したりするような仕事があると、私は疲れるだろうなぁと思う。


将来をいかにして生きるのかという問題に、答えられるほどはまだ、何も考えていなかったので、町田康の『へらへらぼっちゃん』を読んで、全般的にごまかしを効かして、今日を生きる。


ふとんが いつもとちがうと、きもちいい。

汗をかくのでクーラーが入って良かったと思う。


お洒落しては「今月のマスト・ハブ」なんて、要チェックお洒落アイテムをメモ帖に書き込んでる女なんて。ファッション誌の編集部なんて。半分ヒューズのとんだ奴等じゃないか。ヒルトン姉妹と並ぶぐらいアホだって言われたってしらないからな!



ああ〜。





My追加
新サイトでアート、珍スポットのレビュー特集中!

★Link『マーでございます』★




writer*マー

★↓729参加・総合リンク↓★

☆テキスト・アート☆

零壱【01】ランキング

☆☆ダークゾーン☆☆

エンピツ