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2002年10月31日(木) 鶏頭と球根。。

今日で、10月も終わりである。

昨日は初雪。
こうして冬は駆け足でやってくる。

さて、いつも仕事で行っているあるところのピアノの上には、
毎日、四季折々の花が飾ってあるが、今週から、鶏頭が飾ってある。

鶏頭は、その花の形や色が鶏冠のようなので、
そう名付けられたとは思うが、それにしても生々しい名前である。

暗紅色で、ビロードのような上品な光を放つ鶏頭は、
クリスマスツリーに飾るモールを思い起こさせる。
やはり、冬を迎える時期の花なのである。

子供の頃、住んでいた家の裏にビニールの温室があって、
そこに祖父の丹精した赤や黄色の鶏頭の鉢植えが、置かれていたことがあった。
触ると、ベルベットの服のように気持ちがいい。

そのそばで祖父と、クロッカスやサフラン、チューリップの球根が、
夏の間に地中で増えたのを、一個ずつ、分別する。
又、それらの球根を地中に埋めて、次の年の春に愛でるためである。

夕食前ともなると、チューリップの球根がまるで百合根のようで、
子供心に何だか美味しそうに見えたので、
「これは食べれないの?」と訊くと、
オランダでは茹でて食べるらしいと祖父は言っていた。
そんな頃には、温室の外は雹が降ってたりしたものである。

明日から11月。いよいよ今年も、あと残すところ2ヶ月となった。







2002年10月30日(水) 初雪の日。。

昨日は霰が降っていたが、
今日の未明に、札幌平野部の初雪を観測したそうである。

北国に住んでいる者は、毎年毎年、初雪の日を迎えるが、
それぞれの年のその日その日に、色々な思い出があったりするものである。

昨日は、コンコードjazzフェスがあったが、
今から20年以上も前の初雪の日、アート・ペッパーのコンサートがあった。
彼は、今はもうこの世にはいない。

コンサートの手伝いをしていた私は、
他のスタッフと共に、楽屋に彼を訪ねる事が出来た。

市民会館のお世辞にもあまり綺麗とは言えない楽屋の一番奥に、
彼はちょこんと座っていた。

復帰して「再会」というアルバムを出した後のコンサートで、会場は満員である。
だが、彼は楽屋の畳の上に黙ってちょこんと座っている。

jazzサックスファンにアート・ペッパーを知らない人はいない。
だが、彼は奢る事もなく、ただ普通にサインを静かにして、
「サンキュ」と小さなかぼそい声で言った。

その時私は、事情がよくわからなかったが、
随分後になってから、彼が何から復帰したのかがようくわかった。

置き去りにされた小さな子供のように、
楽屋の奥で一人で座っていたアート・ペッパー。

初雪の日の私の一番極上の思い出である。



2002年10月29日(火) コンコード・jazz・フェス。。

今日は、kitaraのコンコードjazzフェスに行って来た。
出演は、スリー・フォー・ブラジル、マイケル・ブレッカーカルテット。

スリー・フォー・ブラジルは安定感のある音で、
ボサノバのスタンダードの他、「チュニジアの夜」「フラジャイル」、
「ブルー・ライト・ヨコハマ」のボサノバヴァージョンを演奏。
選曲も良く、クオリティの高い内容で、
そのままライヴ盤に出来そうなくらいである。

アウグスチクは、ジョディ・フォスター似で、
かなり、知性的な感じの女性に見受けられた。
彼女の声がいい。
囁いて歌うとき、溜息まで聴こえてくるような、そういう声である。
vo.&ギターのガルシアが大活躍で、どちらかというと、
アウグスチクはガルシアを前面に出したかったのかも知れない。
サポートにまわる事の方が、多いステージだったように思う。

さて、マイケル・ブレッカーである。
今回は兄のランディ・ブレッカーが共演。
私は、彼を見るのはなんと20年振りである。お元気で何より。
マイケル・ブレッカーは昨年きた時よりも、かなりリラックスしていて、絶好調。
二人での掛け合いも愉しそうであった。

ピアノのカルデラッツオ、ワッツのドラムスも御機嫌なアプローチだった。
ベースのクリス・ミン・ドーキーは、この中では若手で、優等生プレイ。
今日のソロは良かった。
ウッドでのハーモニクスで、あんなに綺麗な音を私はあまり聴いた事がない。
彼のリーダーアルバムは、今まで何度か聴いてはいたが、
購入したことがなかった。
明日にでも探しに行こうか。

彼が今日の一番の収穫である。




2002年10月28日(月) 再度、人形浄瑠璃。。

先日頂いたカスピ海ヨーグルトは、とても巧く出来て、
もう二度目の仕込みのヨーグルトも、帰宅して、ちゃんと出来たのを確認した。
すんなりうまく出来たので、嬉しい。

さて、今日の昼にBSで、人形浄瑠璃の番組をやっていた。
映像をちらっと見ただけで、どうしても心惹かれる。

今回は人形浄瑠璃に関わるふたりの人間国宝の、
人と芸を取り上げた番組であったが、
私は、人形を操る人間国宝・吉田玉男氏が非常に気になった。

忠臣蔵の大石内蔵助が、何とも言えない顔付きで、
闇の中を提灯を持って、一人歩いて来る。
立ち止まり、そして、無念そうにゆっくりと何度も首を振る。
主君の切腹直後なのである。
だが、その無念の後、彼は何かを決心するのである。

或いは「心中天網島」。
演じているのは人形のはずなのに、心中する二人は悲しい程、生生しい。
人形なのに、人形とは思われない。
人の最期は儚い。息絶えた主人公は風に揺れるのである。
その場面で幕が引かれ、場内は掛け声や拍手で満ち溢れる。
そこで初めて、やっと人形の演じた、心中した主人公、
物語も芸も浮かばれるのある。

彼の操る人形は、その出の歩き方から、顔の傾げ方、
苦しみや悲しみに震える背中。
何から何まで、人、そのものなのである。

演目中、人形の使い手が見えなくなった時、本当に人形が生きる時だそうである。









2002年10月27日(日) スープカリーな休日。。

さて、なかなか風邪の治りが悪い。

昨日は姉から、煮出した漢方薬が回ってきた。
ちょっとだけ、カレーパウダーのような香りの煎じ薬である。
それを寝る前に多めに飲んだら、鼻の通りが、多少良くなった。

風邪が治りそうな食事をしたい。
なにが良いだろうと、いろいろ思い巡らせていると、
先日、アジャンタ北30条店のマスターが、ボーダーにいらしたのを思い出した。

本店の南22条店は、実家が近くだったので、
よく行っていたが、最近は全然行っていない。
北30条店は、なんと暖簾分けだそうである。

家族全員、風邪気味なので、いそいそと車に乗り込み行って来た。

お店についてみると、通りのあまり良くない鼻にも、
カリーの香辛料の匂いがはっきりわかる。
匂いを嗅いだだけでも、風邪が治りそうな勢いである。

全員で、辛味少な目のとり・茄子カリーをいただいた。美味しい。
スープが濃厚で、ご飯に良く合う。
骨付き鶏も柔らかい。
全員大満足で帰って来た。

家で中国茶を淹れてみたら、匂いがちゃんとしたので嬉しい。

スープカリーと、カレーパウダーのような匂いの煎じ薬のお陰かも知れない。



2002年10月26日(土) カスピ海ヨーグルト。。

今日、ついにカスピ海ヨーグルトをある方からいただいた。

昨日ある事から、カスピ海ヨーグルトの話題が出て、
「えっいづみさん、種菌持っていないんですか?」
そう、松山家にはカスピの「カ」もないのである。

じゃお分けしましょう、という事になった。
すぐには頂けないかと思っていたら、即、持ってきて下さった。
有り難い限りである。

帰宅して、冷蔵庫に入っていたパックの牛乳で仕込んでみた。
うまく行くのであろうか。不安である。
それで、種菌を少しだけ残しておいた。
ほんの少しではあるが、保険である。

大分前になるが、壇一雄の料理エッセイに、
ビオフェルミンとエビオスを使ったヨーグルトの作り方が出ていて、
実験的に、それを一度だけやったことがある。
壇氏は、その作り方を独逸語の先生に習ったと言っており、
面白そうと思ってやってみたのである。

仕込んで一日経った。
確かに、見た目は何となく、ヨーグルトっぽい感じになっている。
味見をすると、酸味が少なめのヨーグルト。
だが今一つ、固まらない。
それはいつまでたっても「飲むヨーグルト牛乳」だった。
ビオフェルミンの量が、少なかったのかも知れない。

檀氏のヨーグルトは、それ以来、作っていない。

さて、今回のカスピ海ヨーグルトの運命は如何に?





2002年10月25日(金) 池波ファン。。

今日は、いつもこのHPを見てくださっている方が、
初めて店の方にいらっしゃったので、少しだけだったが、お話出来た。

驚いたのは、その方が、実は池波正太郎の大ファンで、
所謂、三大シリーズ(鬼平、剣客、梅安)を全巻読破していたことである。

私は、池波さんをエッセイの方から入ったので、
三大シリーズは、鬼平と剣客を、一巻ずつぐらいしか読んでいない。
梅安は、第一巻は家にはあるが、まだ手が付いていない。

その方は、最近また「剣客商売」を、第一巻から読みなおしているそうで、
「読みなおしていくのも良いもんですよ」とおっしゃっていた。
「包丁ごよみ」などの池波料理本もお好きだそうで、これまたなんだか嬉しい。
「本に出て来るお店に行きたくなりますよね」と言う話になった。

私は、娘と何年か前、浅草の仲見世の中にある旅館に泊まった事がある。
浅草寺の仲見世にあるため、門限が11時の旅館である。
よって、行動範囲も仲見世周辺になる。
夕食も、あまり遠くに出掛けてしまうと、
帰って来るのが億劫になるので、旅館の近くの方がいい。

そこで、以前読んだ池波さんの浅草の食に関するエッセイの中に、
その名前が、一、二度ほど出て来る、中清という天麩羅屋さんに行った。
天麩羅は、池波さんには他にお気に入りの天麩羅屋さんがあるが、
確か、そこは日本橋周辺だったと思う。

さて、浅草の中清には離れがある。
その日は夜から雨で、案内する仲居さんについて離れに向かうと、
踏みしめる中庭の石畳が雨に濡れ、
行く手の脇にある、手入れの行き届いた庭木や、
傍らの水鉢に雨が溢れていく様子も清冽で、良い庭であった。
離れは、古いが粋で、なんとも風情があり、
池波さんも、もしかしたらここで、と思うと感慨深い。

天麩羅は、勿論美味であったが、その前に出てきた、
さしみ鮪のぶつ切り、海老と胡瓜のおろし酢和えや、
鱸のお吸い物なども美味しく、天麩羅の後のかき揚の頃には、
とても、天茶に行けない位にお腹が一杯で、
成る程、浅草の食はいいなぁと思ったものである。

翌朝、朝食後に旅館周辺を散歩をしていたら、嘘ではなく、
本当に池波本を小脇に抱えた人々が、浅草のそこいら中にいたのである。
池波ファン、恐るべし。



2002年10月24日(木) ちょっと遅めの24日の日記。。

今日は、ごうさんが登別からご出張で来札。
初めてお会いした。

元々、ネットでのお付き合いはsizukuさん繋がりである。
sizukuさんもご来店されて、さながら小さなオフ会であった。

sizukuさんのサイトに書き込み始めた頃は、
私はあまり音楽の話題はしていなかったが、
そこに遊びにいらしている方で、
音楽好きの方々がいらっしゃる事が後でわかり、
加えて、非常に同じような系統が好みだったのも幸いして、
ネットでのお付き合いが広がっていったのである。

世の中広いが、そうそう趣味の傾向が合う人との出会いは少ないものである。

仕事中の事もあり、そうたくさんはお話出来なかったが、
私が、サイト上でお薦めしていたアーチストのCDや、
私のアルバムまでも、ショップでお買い上げいただいており、
HPをやっていて本当に良かったと思った瞬間であった。





2002年10月23日(水) CDショップ。。

今日は仕事の合間に、CDを購入。
ケイコ・リーとイリアーヌの新譜、カール&ジョアン・バリーの復刻盤の三枚。

インストアライブをちょうどやっていたので、
それとなく聴きながら、アルバム選びも愉しい。
新人の男の子のギター弾き語りデュオで、声も曲も良かった。
生の音がBGMというのも、贅沢で良い。

こういうのがいつもあると、都会って感じがするのだが、
札幌は、なんだかやっぱりプチ都会である。

出来るだけ、時間のある時はCDショップに寄っているので、
そこに行く気分は、もう何だか日常的で、スーパー感覚になっている。
だがそこに、クオリティの高いインストアライブなぞあると、
得した気分になるものである。

さて、以前よく通っていたプリヴィのTレコードが移転して久しいが、
そこのスタッフだった人が今日はピヴォ店の方にいて、
何だか嬉しい気分になった。
音楽関連のショップ作りは、スタッフによって全く異なる。

リスニングに何が入っているか、ちょっとした新譜紹介文や、
隠れた名盤セレクトなど、いつもショップ通いをしている者は、
結構そういうところに目が行くものなのである。
メジャーな売れ筋ばかりをプッシュしていては、
月にアルバムを何枚も購入するタイプの音楽ファンは通わない。
痒い所に手が届くのが、良いショップの条件である。

ビルボード誌やインディーズチャート、
オルタナティブの分野にも気を配って、情報を収集し、
リスニングに入れたり、ディスプレイして紹介するのにいとまがない。
決定的なのは、そういうところのスタッフは、耳が断然いい。
音楽的な耳が、である。

リスニングに立ち、ヘッドフォンをかけ、CDの音が耳に入ってきた瞬間、
「あぁ、そうか、こんないいCDがあったのか。」とそのCDをレジに持っていく。
そしてまた別の新しい日、そこのリスニングにまた立つものなのである。




2002年10月22日(火) 時代小説の世界 2。。

今日は、中村嘉人氏による「時代小説の世界」第二回を受講。

第二回目では「時代小説は大人の小説」、「時代小説の中の過去」、
「司馬遼太郎と藤沢周平」についての講義だった。

大人とは何か。
氏は、大人とは精神的な成熟を表し、他人の様々な生き方を、
理解できるようになる事だとおっしゃっていたが、
まさしくその通りだと思う。

だが、どうしても理解出来ない生き方もやはりある。

大人の皆さんにはよくおわかりの事と思うが、
誰しも「それはちょっと違わないか?」という生き方や、
考え方をしている人は、身近に結構いたりする。

こちらとしては、何とか理解してあげたいと思うが、その人にとっては、
周りの人達の方が間違っていると思っていたりするので、非常に困る。
取り付く島がないのである。そうなると、もうどうしようもない。
遠くから、見て見ぬ振りである。
まぁそうなると「見て見ぬ振り」も、ある種、大人の一部分かも、と思う。

さて、鬼平犯科帳などの時代考証の話から、無宿人や股旅物の話に及んだ折、
股旅物を何作も書いている長谷川伸の話になった。
長谷川伸の股旅物の時代考証は、学者以上であり、非常に秀逸だそうである。

その話を聞きながら、私は咄嗟に、雷蔵の股旅物「ひとり狼」を思い出した。
無宿人の一宿一飯の生活、一枚布団での寝方や、食事の作法。
細かい描写が随所に見受けられたのを思い出したからである。

だが、調べてみたら、その原作は村上元三だった。
「完本市川雷蔵」を引っ張り出して、長谷川伸名義の原作で調べてみると、
「中山七里」「沓掛時次郎」「鯉名の銀平」の三本を雷蔵主演で撮っている。
しかし残念ながら、私はその三本とも見ていない。
だがこのように、ちょいと脱線して調べ物をするのも愉しい。

さて、氏は「池波正太郎を読むときは、広重の大江戸名所散歩と江戸切り絵図を手許に置いておくと愉しい」とおっしゃってた。
地図や図版も見ながら小説の世界に入り込むのは、絶好だと思う。

その二冊、今日の重要チェックなのである。










2002年10月21日(月) ある一件。。

今夜も結構冷え込んでいる。

風邪はなかなか良くならないが、
昨日、なるべく喋らないようにしていたのが功を奏して、
先週よりは少し、声が戻ってきた。少し安心である。

今だから言える事だが、実は、週末喉が急に調子が悪くなったのには理由がある。
風邪で調子が悪かった所に加えて、ある揉め事を、大声を出して止めに入った。
それも、深夜の二時半に、である。

一瞬にして声が潰れた。悲劇である。
だが、人間、力を合わせて止めれるものなら、止めているのである。
ところがいつまで経っても、埒が開かない。
それで、大声を出して、驚かせて離した。
まるで、犬の喧嘩である。
だが、二人は立派な人間の女性なので、かえってタチが悪い。
水をかける訳にもいかない。

人の揉め事などには、絶対立ち入らない性格であるが、
どうも、どちらか一方が危なくなりそうだったので、止めた。
三人で引き離そうとしたが、離れない。それで大声である。

それにしても、女性の力って意外と凄い(笑)と思った一件であった。




2002年10月20日(日) アメージング・グレイス。。

今日は、こじらせた風邪を少しでも治す為に、
丸一日出掛けず、養生の日である。

夜、BSで「アメージング・グレイス」のルーツを探る旅番組をやっていた。

アメージング・グレイスは意外に、結婚式とお葬式の両方で唄われたり、
公式のイベントなどでも唄われる、非常に自由自在な名曲である。
ただのトラディショナルだと思っていたが、多少違っていた。

最初、アフリカからアメリカ向けの黒人奴隷船の船長だった人が、
航海中、台風に見舞われて、一生を省みて奴隷船に乗ることを一切辞め、
牧師になり、その時に作った曲だそうである。

ニューオリンズjazzフェスティバルでは、様々なゴスペルグループが、
「アメージング・グレイス」の色んなカバーを披露するイベントもあるそうで、
下は小学生から、上は活動50年以上(!)のコーラスグループもいて、愉しい。

しかもそのおじいちゃん達は、揃いのベージュのスーツで、ダンディなのである。
リードヴォーカルの、多分70代の彼は「アメージング・グレイス」をソウルフルにフェイクする。
演奏もゴキゲンで、めちゃ格好良しなのである。

チェロキーと言われるネイティブアメリカンの人達も、何か事ある毎に集まって
「アメージング・グレイス」を合唱するそうである。

興味深かったのは、刑務所内や刑務所病院での演奏の様子も取材されており、
終身刑の服役中の人が、この曲をエレピで弾き語り演奏する場面もあった。
刑務所病院の重症患者の人達は、それを聴いて泣いている。

日本人である私は、この曲は普通のアメリカのトラディショナルで、
至って、ただ単にポピュラーなだけのゴスペルの中の一曲だと思っていた。

だが、たくさんの人々に愛されているこの曲は、
実は、苦境のマイノリティの人達にも愛されている、
懐の深い、普遍的な意味深い曲だという事が、この番組でよく認識出来た。

大収穫である。



2002年10月19日(土) お漬物。。

さて、非常に寒い。
もう本当に雪が降りそうな勢いである。

今日は、ラジオのテーマを「お漬物」でやった。
スタジオの日めくりに、「日本橋べったら市」と書いてあったからである。

様々なお漬物のお話を頂いたが、想い出で顕著だったのは、
秋の寒空の下、「大根をたくさん洗った思い出」である。
ある方は100本、またある方は700本、初雪の降る中、こごえる手で洗ったと言う。
漬け方も、沢庵、べったら、ニシン漬、粕漬けなど多様である。
今では、10本もなかなか手が出ない。

少子化も影響しているかも知れないが、住宅事情もあると思う。
そんなにたくさんの樽を置いておく場所を確保出来ないし、
マンションだと、あまりたくさん漬けても、すぐに発酵し過ぎてしまう。
冷蔵庫に入る位の量しか漬けられないのが、現状だと思う。

さて、家ではキムチが人気である。
一度、姪っ子が修学旅行で韓国に行き、
実家に送った、結構な量(笑)のキムチの一部分(それでも結構な量)が、
我が家に廻って来て以来、皆、キムチのファンになった。
柿や、栗、梨などの果物が入った、
辛いが甘いキムチがとても美味だったのである。

キムチだとそんなにたくさん漬けなくても美味しい。
白菜と柿のキムチと、カクテキ(大根のキムチ)を今週漬けてみた。


朝晩が冷え込むこの時期、少しでも、身体から暖まる物を食べたいものである。






2002年10月18日(金) 秋のjazzフェス。。

今日は、明日ラジオで特集するボサノバ・ユニット、
スリー・フォー・ブラジルの新譜を聴いている。

メイン・ヴォーカルの女性ヴォーカリスト、
グラジーナ・アウグスチクのリードアルバムは以前に特集した事があり、
私にとって、声だけはお馴染みさんである。
彼女はポーランド出身で、現在はシカゴを中心に活躍中である。

さて、彼女たちのユニットは今月29日、
kitaraのコンコードjazzフェスティバルで演奏予定である。
今回のjazzフェスは、
マイケル・ブレッカー&ランディ・ブレッカークィンテットも演奏予定。

見に行かない訳には行かない。さよう、行くのである。

ブレッカーは昨年、やはりkitaraで見たが、
予定していたドラムスが来れなくなって
代わりに、精悍な感じのする女性ドラマー(加えて美しい)がプレイした。
非常に優等生な感じのする好プレイだったが、
新人らしく、力余って、浮いたり目立ったりとなかなか興味深かった。
静かなkitaraには、魔物がいるのである。

ブレッカーは何回か見ているが、彼女のお陰で、
意外と神経質(笑)という事がわかって面白かった。

さて今回、ブレッカーは、久し振りの兄弟編成であるし、
スリーフォーブラジルも、こうして新譜を聴くと楽しみで、29日が心待ちである。



2002年10月17日(木) 栗きんとんとアルタ。。

今日は、sizukuしゃんが秋のお菓子を届けて下さった。

岐阜のすや、というところの栗きんとんである。
所謂、お正月のあのベタベタしたきんとんではなくて、
練りきりの茶巾しぼりのように仕立ててある、和菓子の一品である。
わざわざ届けて下さって有り難かった。非常に嬉しい。

さて、アルタに仕事の合間、寄ってみた。
一階に、アクセサリーのお店が何軒かあり、覗いてみたら、
気に入ったヘア用アクセサリーがあったので、購入した。

7階まで上がってみたが、あまり収穫なしである。

普段、ファッションの傾向というのは、自分自身、
そんなに好き嫌いがないとは思っていても、
いざ買うとなると、誰もが、大体決まってしまっているものである。

多分、これから利用する可能性があるとしたら、
今日覗いたアクセサリーショップと、二階のカフェだけだと思う。


ただ、「私としては」であるが。。





2002年10月16日(水) レベッカ・バッケンと凍頂烏龍茶。。

今日は、仕事の合間に、無印良品とCDショップに寄った。

無印良品では、リーズナブルな中国茶が揃っている。
今日は、凍頂烏龍茶を購入した。(50g入り380円。)

所謂、紅茶色の烏龍茶ではなくて、高地で取れる青茶である。
中国茶ブランドで扱っているお茶だと、その数倍、高価なものだと10倍近くする。
かなりのリーズナブル凍頂烏龍茶である。
ほくほくとしてCDショップ。

jazzコーナーのリスニングで、
レベッカ・バッケンという人のボーカルものを聴き、
ギターとのデュオが良い音で、なかなか面白かったので、購入。

ふと、バッケンという言葉から、ジャンプスキーのバッケンレコードを連想。
ちなみに、この人はオーストリア出身。
唄い方が、以前に買ったノルウェイのトラディショナルCDに、
参加している歌手と酷似していて、興味深い。
曲中、たまに鳥のさえずりのように、声を鳴らすのである。
晴れた秋の日の午後聴きたい感じである。

帰りに、本屋に立ち寄って、CDジャーナルを購入。
以上、今日の買い物であった。




2002年10月15日(火) 猫帰る。。

今日は、北朝鮮拉致事件生存者の5人の方々が、一時帰国。
24年間、待ちわびた家族の喜びは計り知れないほどである。
心から祝福したいと思う。

さて、数日前に入院し、手術した家の猫が、今日退院した。
お腹の腫瘍を摘出したのである。

傷も痛々しいが、その傷を舐めるのを防止する、
あの衛星用のアンテナみたいのを頭に着けられたのが、
どうも、本人には、気に入らないらしい。

身体も舐めづらいし、大好きな狭い場所(椅子の下など)に、
入ろうとすると、それが引っ掛かって潜り込めない。
何で、着けられているのかもわからない。
事情がわからない本人にとっては、非常に邪魔なだけである。
そのために、具合がまだ本調子でない割りに、うろうろと全く落ち着かない。

それがあると、普段の寝床で寝づらいらしく、
今現在、人間用のグースダウンの掛布団の上でぐっすりである。
その掛布団だと身体の形に沿って沈むので、アンテナが気にならないらしい。
(平らだと、アンテナの頭だけが宙に浮いたままなので眠りにつけない)

だがそこは、いつもの私の寝場所であり、さて困ったものである。




2002年10月14日(月) かすべとマーゴット。。

とうとう、住宅街でたくさんの雪虫が発生しているのを、目撃した。
朝方はかなり冷え込むようになった。冬も近い。

さて今日は食品ストアで肉付きの良いかすべと、
柑橘類のマーゴットを買ってきた。

両方、旬の味である。
形の良いかすべが、鮮魚の棚に出ると、もうすぐ冬も近いという感じがする。

かすべは、さっと湯振りして、氷水で締め、茹でた小葱と酢味噌でぬた。
身が締まっており、酢味噌によく合う。
細い軟骨なら、食べられるので、それがまたこりこりとして、美味である。

浜の人は、このかすべのほっぺという部分を、
生でぶつ切りにして、ぬたにするらしいが、まだ試みた事がない。

かすべのぬたと玄米入りの舞茸の炊き込み飯を食した後、マーゴットの皮を剥く。

マーゴットは、冬みかんのような形をしたイヨカンのような柑橘類で、
オレンジのような芳香のする、冬蜜柑よりは濃厚な味の柑橘類である。


その旬の柑橘類のすっきりとした良い香りを嗅ぐと、しみじみ深まった秋を感じた。






2002年10月13日(日) 映画「チョコレート」。。

映画「チョコレート」を観た。

主演のハル・ベリーは、アカデミー賞始まって以来、
黒人女優として初の最優秀主演女優賞を、この作品で受賞した。

だがこの映画、惜しくも、R18指定なのである。
そんな事もあって、一人で観てきた。

確かに大人の映画である。
R18指定になった理由と思われる、多少刺激的な部分(大人には普通)以上に、
子供が見ても、わからない部分が多い映画かも知れない。

現代社会には、不条理な事は、ままある。
理由や、原因がない事も存在する。
誰にも説明がつかない出来事もある。

よって、何処にもぶつけられない不満や、焦燥感、
家族を失う人の悲しみや、人の命の儚さ。
理論や理屈では、感情を持つ人の心は癒されないのである。

ハル・ベリーは、やはり好演で、演技と感じさせない。
家族を失う悲しみや大人の女性の孤独感が、痛い程、伝わってくる。

久し振りの、真の意味での大人の映画であった。




2002年10月12日(土) 日本橋木屋 味の道具揃え。。

今日は、ある事情があって、お杓文字(おしゃもじ)を探しにデパートに寄った。

ある事情とは、何か。
それは私が、家族が食べる白米とは別に、
発芽玄米入りのご飯を炊いているからである。
以前、発芽玄米を炊いていた時に、家族の中に嫌うものが出たので辞めた。
だが、私には体調がすこぶる良くなる食べ物であるので、
現在、一人分だけをガスを使い、小さな土鍋で炊いている。

玄米ご飯を一度混ぜたあと、洗って白米の方に使うが、
私は、玄米を釜飯のように、炊き込みにする事が多い。
どうも、匂いが白米に移るらしい。クレーム(笑)がついた。
それで今日は、お杓文字探しなのである。
先日丸井デパートが改装して、家庭用品も充実していたようなので、行ってみた。

行ってみると、日本橋の木屋の「味の道具揃え」という、
どちらかと言うと、和食用の調理器具や、
和食に欠かせない小物類のラインアップが、ぞろりと揃っている。
木屋は、本来、刃物専門店らしいが、なかなかの品揃えで驚いた。
大きい鍋用の木べら、菜箸、天麩羅の衣の溶くための専用の太い箸。
漆塗りにも使われるという、裏ごし用の、繊細な薄い形の木べらもある。

目当てのお杓文字。
檜(ひのき)を、手彫りのように削ってあり、惚れ惚れする。
小さいのが300円、中位のが350円。リーズナブルで、「買い」である。
他に、ずっと探していた七味用の木の匙。(さながら、大きな耳掻き。)
食卓に乗せても、見劣りしない、赤銅の薬味用おろし金を購入。
おろし金から、擦った薬味を集める「薬味寄せ」という、
竹で出来たミニ箒のようなグッズも購入。

さて今回、一番気になったものと言うと、それは、鰹節削り器である。
なんと、檜の立派なお道具で、大きさも大きさだが、
木屋だけに、もちろん削る刃が素晴らしい出来だが、価格も立派。
一体、どんな人が買っていくのか。色々と想像。

それは眺めるだけにしたが、何回か、ちょっと通いたい木屋のコーナーであった。







2002年10月11日(金) アルタ。。

今週始めに、札幌の中心街にあのアルタがOPENした。

車で通ったが、初日はたくさんの人出で、道も混んですごかった。
ビル内外に警備員が何人もいたぐらい、その混雑は大変なものであった。

今日、その前を通って見た。
人は多かったが、もうすでに、初日ほど大した人出ではなかったように見えた。

近隣のデパートには人が少ない。
元々、中心街で買い物をする絶対数が少ないのである。
だがデパ地下だけは、違う。
毎日どこからこれだけの人が集まってくるのかと言うほど、混んでいる。

さて、ターゲットが若年層(殆んど女性)のアルタは、
他の客層にはちと入りづらいビルである。

会社員の男性も、前まで行ったが結局入れなかった、と言っていた。
このビルにはどう見ても、ターゲット以外の客層には、
買いたいものが無いとしか思えないオーラが出ているのである。

だが、ガラス張りで外から見える二階のカフェ(らしい)には、
一度くらいは行ってみたい気もする。
休日に、家の若年層(笑)をダシにして、立ち寄ってみようか。


アルタデビューはいつの日か。







2002年10月10日(木) トンネル。。

今夜は結構冷え込んできた。

今日は、トンネル作りに携わっているある方から、色々とお話を聞かせて頂いた。

素人には全くわからない分野で、TVなどで建築途中の段階を見る事もそうないし、
山に横穴を掘ると言うのは、何となく想像することはできるが、
お話をちゃんと聞いてみると、想像以上にたいへんな作業である事がわかった。

厳しい大自然の中に、人間が生活しやすいよう何かを作るためには、
その作業にたいへんなリスクを伴うのだな、と思った。

相手は、自然以外の何者でもないのである。

だが、相当に遠回りしなければ行くことが出来ない、
遠い陸の孤島のような所でも、トンネルや切り開かれた道路のお陰で、
短時間で行くことが出来るようになるのは、少し前なら夢のような出来事である。

街暮らしばかりしていると、道路やトンネルに慣れきってしまっていて、
作るときの苦労など、全く知ることがないままに生活してきたが、
たくさんの人々の叡智や労働力なしでは、
その完成も在りえないという事が、よくわかった。

直接携わっている方から、分野外のお話を伺うというのも、なかなか良いものであった。














2002年10月09日(水) 二つ目のノーベル賞。。

今朝は、札幌も冷え込んでいたが、利尻山で初冠雪。
例年より18日遅いそうで、季節の移り変わりが激しい今年としては意外である。

さて、意外と言えば、ノーベル賞である。
毎回、その分野・業界外の人達には初めて認識する、
見知らぬ名前の方々が、世界規模のノーベル賞を受賞する。

多くの人にはあまり知られないところで、
時代の最先端の技術の開発や実験が行われ、
日々、研鑚を積んで、人知れぬ努力をなさっている方々が、
たくさん存在しているという事なのだと思う。

物理賞の方に続いて、化学賞の方も発表になり、
日本としては、一度に二人の受賞は初めての事だそうである。

化学賞の方は、民間会社の研究部門に今も在籍している、
まだ43歳の現職の会社員である。

発表記者会見も、急に行われたようで、
背広ではなくて、会社で日常に着用している作業服である。
そんなところに、途中で携帯に奥さんから電話がかかってきた。

ほほえましい。

ノーベル賞というのは、昔はお偉い学者さん達ばかりが貰うイメージがあったが、
学者は地位よりも、まず研究成果なのだとこの映像でまざまざと見せ付けられた。

彼にとって、それはもしかしたら、
自分としては普通の事だと思って研究してきた結果かも知れないが、
部外者である純粋な第三者としては、本当に心から祝福の言葉を捧げたいと思う。




2002年10月08日(火) 時代小説の世界。。

今日から、wakaさんの文学の師匠である、中村嘉人氏の文学講座が始まった。
月に二度ほどなので、私にとってはちょうど良いペースだと思う。

学生以来、久し振りに講義というものを聴くと、新鮮でしょうがない。
学校で勉強した時には、メモを取るのも面倒であったが、
何だか、真新しいノートに、シャープペンシルで字を書く事でさえ愉しい。
カルチャーセンターが、何故人気があるのか、わかるような気がした。

興味のある事を自分で選んで勉強するのと、
知りたくもない事を、押し付けられて勉強するのでは、かなり差がある。
とことん、好きなことを勉強出来るのは、誰だって愉しい。

さて、この中村嘉人氏の文学講座は「時代小説の世界」と銘打たれており、
全12回で、時代小説論から、池波正太郎、司馬遼太郎、藤沢周平の世界と続く。
池波正太郎の食卓エッセイが好きで、加えて、今年ついに読んでしまった、
藤沢周平が好きになった私にとっては、垂涎のカリキュラムである。

池波正太郎は鬼平、剣客商売、梅安の三大シリーズ、
司馬遼太郎は燃えよ剣、竜馬がゆく、国盗物語。
藤沢周平は、橋ものがたり、用心棒日月抄、三屋清左衛門を取り上げるそうである。

テキストとしても使うので揃えなければならないが、
手持ちにない本を探して購入するのも愉しいし、
何より、好きな講座を聴く為に、好きな本を読むというのは読み甲斐がある。

氏は、退職後の方々には読書が必要というお話をされていたが、
本好きにはたとえ現職中であっても、読書が生きがいだったりするものである。

私はこうして、書くのも好きであるが。
















2002年10月07日(月) 苔石つき箱庭。。

今日は仕事の合間、アジアングッズを売っているお店に立ち寄った。

中国茶も流行っているようで、お茶ファンとしてはなんだか嬉しい。
様々な、お茶用の器もあり、愉しい。
日本茶用の器もある。

照明器具や、マット、お香、棚、etc.etc...。
世の中、衣食住の内、住の部分のインテリアの流れはアジアンなんだなぁと思う。

おもしろかったのは、最近私がはまっている苔。
だがそれは、苔盆栽を超えて、箱庭と化している。

20cmほどの箱庭が、それこそ石庭のようにしてあって、
燈籠、黒い夫婦石、苔の石。陶器で出来た錦鯉。
石庭に水の流れのような筋をつける、竹べらのような物までついている。
箱庭セットだそうである。

苔盆栽があまりに可愛いので、色んなグッズを一緒に並べ箱庭にしたら、
愉しい事だろうにと、日頃夢見ていたのだが、
ちゃんとセットにまでなって売っていたので、驚いた。

ただ、セットになっていると、どうも買う気が起こらないのはどうしてだろう。

あまりに夢が早くに現実化したためか。




2002年10月06日(日) 映像。。

今日の日曜は、完璧に一日オフなので、風邪の症状も軽減したような気がする。
何もしない休日もたまにいい。

さて、NYの貿易センタービルの事件の当日、
カメラを回していた兄弟のドキュメンタリーを、深夜、TVでやっているのを見た。

そのカメラマン兄弟の二人は、新人消防士の取材の為、
消防士たちに同行して、あの事件に、偶然居合わせてしまったのである。

その朝、弟の方のカメラマンは、
ガス漏れ事故で出動した消防士たちと一緒に出動後、
飛行機が、その現場に近いタワーに突っ込む場面に遭遇する。

彼は何が起こったのか、よくわからないまま、
消防士たちに同行し、タワーの一階に入った。

喧騒の中のそのビルの一階で、途中からただの事故ではないことを、
何かが落ちる音や状況から、消防士たちが嗅ぎ取って行き、
最後にはビルを脱出しなければならない事態に陥る。

その次の日から救出活動は始まるが、生存者を発見できないまま活動は続く。
そればかりか、事件で命を失った消防士の名前は増えるばかり。
その当時の、彼らの焦燥感や疲労感が、映像を通して、生々しく伝わってくる。

新人の消防士のルポのはずが、悲惨な事件のルポになってしまうのである。

偶然というのは恐ろしいものだが、
ここまで悲惨な事件の現場の映像は、
本来は、あってはならない筈なのだろうが、
見ていて、現実の悲劇の恐ろしさがわかりすぎるほどわかった。

あってはならないのは、映像ではなくて、事件の方なのである。

















2002年10月05日(土) 風邪と匂い。。

久々に、今回、風邪をひいているぞ、と言う感じがする。

喉や鼻のつらさに加えて、右首筋のリンパ腺まで腫れてきた。
頭重もする。

だが、風邪薬を飲んでるせいで、鼻が敏感になり、
今までしなかった匂いまでするようになった。

車に乗り込むと、なんとなくガソリンのような、
それこそ「車の匂い」がするのである。

詰まっている鼻のはずなのに、普段は気の付かない匂いはする訳である。

私は子供の頃、列車に乗り込むと、
染み付いた煙草の匂いで一辺に酔ってしまい、
さながら地獄のような列車旅になったものだが、
気がつきさえしなければ、酔わないものを、
嫌いなものの匂いだけは嗅ぎ取ってしまう。

身体の具合が悪くなればなるほど、その匂いは鼻についてしょうがない。
不幸な悪循環である。

試しに最近気に入っている中国茶を淹れて、匂いを嗅いでみた。
いつもは、こくのある複雑な芳香が、
ただその多種類の香りの成分のうち、一種類くらいの単純なお茶の匂いがする。
だが、ちゃんと中国茶の香りである。

本格的な風邪引きに、せめてもの救いであった。




2002年10月04日(金) 雷。。

早朝、雷が鳴り響いていた。

珍しく、随分と長い雷であった。
「どどん」と落ちるのではなく、
「どどーんどどーん」と、いつまでも鳴り止まない。

政情不安な昨今、何か大きい恐ろしい物が、
何処かから飛ばされて来たのではないか、と思ってしまう。
それだけ、自然現象にしては、不自然な長い雷であった。

小さな頃、雷と言えば、「おへそを取られてしまう」というイメージが、
とても強かったが、今はどうだろう。

今は「ヘタすると落ちてくる」というイメージの方が、強くないだろうか。

今年は、近くの学校の給食室の落雷事件があった。
外のマンホールに落雷したのが、給食室の方まで感電し、
爆発を起こしたのである。
TVニュースの映像を見ると、爆風で天井が偉い事になっていた。
怪我人が出なかったのは奇跡的である。

さて、今朝のその長い雷は何処にも落ちなかったようで、幸いであった。






2002年10月03日(木) ポテトチップチョコレート。。

昨日から、喉が調子が悪く、どうも風邪を引いたようなので、
葛根湯を飲んで、何とかしのいでいる。
重くならない内に直したい。

さて今日、ロイズの新発売のチョコ、
ポテトチップチョコレートを買って食してみた。
少し厚めのポテチの片側に、ミルクチョコがかかっている。

食べてみると、少しチョコフレークスのような味わいである。
コンセプトとしては、要は柿の種チョコのようなもので、結構いける。
よくよく考えてみると、プリッツにチョコをかけたポッキーは元祖かも知れない。

ピザやハンバーグにパインがのっていたり、酢豚や中華風鶏肉の蒸し物のパイン、
ポテトサラダに、りんごや缶詰のみかんが入っているのを私は好きだが、
絶対許せないと嫌う人は、結構いると思う。

焼きそばの紅生姜、チャーハンのグリンピース。
五目あんかけのうずら卵。

まぁ、食べ物の好き嫌いは、否めない。







2002年10月02日(水) 苔2。。

先日、苔のオブジェのようなものを買ったお話をしたが、
本屋さんで、苔関係の本が出ていたので、買って来た。

「小さな苔BONSAI」。
出版元はあの学研である。

苔玉の作り方や、苔ポット、苔プレート、
苔ガーデン(ミニ)の作り方も載っており、写真も満載で楽しい。

加えて、苔のからだのつくり(学研ならでは。)や、苔の種類、
肥料の与え方や植え替え、その病気と対処法など、色々と興味深い。

最後のほうに、「コケに会いに出かけよう」と言う項があって、
全国の苔スポット(笑)が掲載されている。
北海道はやはり、千歳の苔の洞門、あとは北大植物園。
見るだけなら良いが、はがす人が出て来ないかと、いらない心配をしてしまう。

さて、苔玉キットなるものが紹介されており、
多分大きなお花屋さんや、種苗園、興農園などで販売されていそうだが、
完成型は見ているが、そちらの方は、まだ見た事が無い。

ちょっと、やってみたくなるキットではある。







2002年10月01日(火) 自然と人間。。

今日は、台風の影響か、夕方から強い雨が降っている。

車道の脇、路肩の手前には、かなり降雨による水溜りが出来ている。
歩道を歩くと、勾配がある所などは雨水がたくさん流れて、
まるで小さな滝の上を歩いて渡っているようである。

風はまだない。
明日の朝から、暴風雨圏内に入るらしい。
10月の台風は思い出したように遅れてやってきて、北の地で荒れ狂うのか。

文明や文化が進んだ人間にも、どうにもならない事がある。
予測は出来ても、気象というのは、その現象を止めることができない。

頭上を、通り過ぎ去るのを、黙って待つしかないのである。

さて、私の日記とあの元町のスーパーの事件のご感想を、
ある方からメールで頂いた。
あの事件はニュースで見ていて、これは一体何なのだろう、どうした事だろう、
と、思った方々は少なくないと思う。

「良識」という言葉は何処に行ってしまったか。

嘘をついて、お金を受け取りにきた人々のお陰で、
本当に返金してもらって当然の方々が、
断念しなければならないと言うのは、不条理ではないだろうか。

自然現象はどうすることも出来ないとしても、
良識のない人間のやることはどうする事も出来ない、とは思いたくないものである。





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