散歩主義

2003年01月14日(火) 「カフカ」のメイルボックス

うちのサイトもリンクして頂いている、村上春樹さんの「海辺のカフカ」のためのサイト。著者へのロングインタヴューなど興味深いコンテンツが魅力。特におもしろく、スリリングなのは「メイル・ボックス」です。読者からのメイルに春樹氏自身が返信を書くもので、その数は膨大なものになっています。
すでに、先月の末に受けつけは終了していて、完了したカタチのままで2月14日までの公開となっています。

昨晩はそのメイルボックスをずっと読んでいました。まだ、全部読んだわけではありません。しかし、これほど「本を読むこと」「何かを書きつけること」いやいや「前を向いて生きること」をはげましてくれる「文章の塊」を読んだことはありませんでした。…ここ最近。

大好きなbiceさんの2ndアルバムを聴きながらずっと読んでいました。

「一言、書きだせばいいんだ」という思いが、決意のようにできてきて、実はほんとにそれだけで、あとは自分の誇りをもって書きついでいけばいいんだと思いました。ただし、その時どんな「思念」を持つかがとても重要だということにも気づきました。それは、たぶん、書き出す初期駆動を支配して、書きあがったものにも色濃く反映されるもの。

これだけは、その人の「生き方」によります。

自分を充足させるために、ただ他者を巻きこみたいだけなのか。
他者を好きになりたいのか。つまりは「世界とどんな関係を結びたいのか」ということなのだと思います。
それはそして紙一重にみえても、実は大きな開きがあるな、と。

傷つく側は傷を対象化するのに苦労するけれど
傷つける側はまったく、ほとんど無自覚。
そんなひとたちの「前向き」は御免だな。そんなことをチラリと思いながら
物語を創ろうと思いました。

「カフカ」のメイルボックス。万華鏡のようにおもしろいです。


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