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2005年08月31日(水) ギター仙人への道

先日、嫌がらせ的にアップした写真の通り、もの凄い勢いでギターが増殖し続けている。
そもそも僕は、ギタリストではないし、バンドもやってないし、バンドを始めるつもりもない。
DTMやキーボード系の環境は以前より充実していたのだけれど、ギターの急速な増殖は、ここ1〜2年のこと。
脳内完結型の音作りに嫌気がさしてきたのかもしれない。
なぜだか知らないけれど、1〜2年前から突如としてギターがマイブームになってしまい、ギターが増殖してしまったのである。
そして、カスタムショップ製ですら飽き足らず、ひたすら改造道に走っているのが現状。
デジタルにはいい加減、辟易してきたので、アナログへの回避。
身体を取り戻せ!
脳が繋がっているのは首から上だけじゃない。
魂で感じるんだ!身体で音を感じろ!

僕が目指しているのは「ギター仙人」。
山奥に庵でも建てて、引き篭もり、ビール片手にべろんべろんに酔っ払いつつ、マーシャルをフルボリュームにして、ひたすら速弾きしまくる、というのが夢である。

ベースもドラムも入れてはならない。
バンドになっちゃいかんのである。
ギター1本で爆音かつ速弾きでなければならない。
使っても良いスケールはペンタトニックのみ。
ややこしいスケールは一切禁止。
ギター仙人は、アコースティックギターでブルースなんぞをやってもならない。
アコースティックギターのブルースだと、当たり前すぎて面白くもなんともない。
爆音、激歪み、速弾きこそが、ギター仙人の目指すべき道、「ギター仙人道」である。

■用意するもの
・ギブソン・レスポール
・マーシャル・JCM2000(直結)
・缶ビール(350ミリ缶の場合は6本、500ミリ缶の場合は4本。発泡酒、雑酒でも可)
・野外の場合はビールを入れるクーラーボックスも必要

現実問題としては、爆音マーシャルの電源は平日の夜には入れることなどできるわけもないので、平日はローランドのマイクロキューブという電池でも作動するデジタルモデリング機能のついたミニアンプを使っている。
マーシャルはオールチューブ(真空管)なので、音だしの5分前に通電し、真空管が暖まったところで、メインの電源を入れる。
電源を切る際にも、一旦、真空管が冷めるのを待って、電源を切らなくてはならない。
なので、平日深夜は、マイクロキューブがヘッドホンなのである。

話はそれるが、このマイクロキューブは、デジタルのモデリングアンプなので、ショボいながらもアンプのモデリングやエフェクターのセッティングまで一台でこなせる。
とりあえず、手許に置いておくには便利なアンプである。
マイクロキューブのの電源は常時入れっぱなし、ギターも繋いだまま。
ギター側のボリュームをゼロに絞っているだけで、いつでもギターの音が出せるようにしてある。
夜中に小さな音でセコセコとギターを爪弾いてみたり、密閉型のヘッドホンで爆音を鳴らしている。
思い立ったらいつでもギターを弾けるようにしてある、というかテレビを見ている間もずっとギターを抱えたまま。

ビールを1リットルくらい飲んだあたりで、ようやく調子が出てくる。
2リットルに近づき、べろんべろんになってきたあたりで、気持ち良くギターが鳴りはじめる。
30分くらいの間に2リットルほどのビールを飲んだ状態でギターを弾いているので、音はでろんでろん。
速弾きどうこうの前に、指先がおぼついていない。
リズムぐちゃぐちゃ。
と、いうかべろんべろんなので、フィンガリングとピッキングがズレていたりする。
スタジオ上がりの僕としては、ちまちまと音作りをすることも決して嫌いではないのだけど、それでは「ギター仙人像」に反する。
スライドやピッキングハーモニクスを多用して、ゴリゴリと弾くので、暴力的、破壊的な音がしていることだろう(僕は酔っ払っているのでよくわからない)。
楽譜を読んだり、既存の楽曲をコピーしたりするのも面倒なので、シラフの他人からみたら、ペンタトニックスケールでぐちゃぐちゃにかき鳴らしているだけである。

「あ、この人、いっちゃってる」と、思われてもしかたがない。
でもこれが「ギター仙人」。
世捨人にとっては、ただただ爆音のみが友なのである。
鼓膜が破れるくらいの爆音こそ漢。

僕はスタジオエンジニア上がりなので、音作りには細かい。
酔っ払っていないときは、地道にエフェクターをいじったり、アンプのモデリングをやったりしている。
僕の自宅にマルチエフェクターも3台ある。
なかにはPCペースで音が作れる機材や、果てはネットからロックギタリストのエフェクターのセッティングのダウンロードまでできる。

PCでバックトラックをきちんと作り、作品として作り上げることもできる。
でも、今の僕は、ギター仙人に向けた修行中なので、機材に頼ってはならない。
かと言って、アコースティックに逃げるのもスカシすぎてて、嫌だ(何か弾いてみて、といわれたら、アコギでブルースを弾いたりもするが、それは僕に邪念が残っており、悟りに達していないからである)。

僕の左手の指先の指紋は既に消えた。
連日の修行の成果である。
30分以内に2リットルのビールで燃料補給を行って行う、ギター仙人の音は素晴らしい(前後不覚なので素晴らしく聴こえる)。
誰にも聴かせる予定はないので、ひたすら自己満足の世界である。

ああ、いつか山奥に引き篭って、べろんべろんに酔っ払って、爆音でギターをかき鳴らしたい。
それが、僕の目下の夢である。
どこか山奥でギター仙人の修行ができるところはないかなあ。
食事の問題があるので、近所にコンビニとオリジン弁当がある場所がふさわしい。
電源は、マイクロキューブであれば、コンセントがなくとも音は出せる。

とりあえず、近所の鶴見川の河川敷にギターとアンプを持ち込んで、クーラーボックスにビールを詰めて、アウトドアギター仙人をやりたいのだけれど、怪しまれるだろうなあ。

缶ビールの詰まったクーラーボッックスを横に置いて、でろんでろんの状態でギター1本でブルースではなく、爆音、速弾きを一人でやるライブもやってみたい気がせんでもない。

■ギター仙人のイメージ(こんな感じのことを自宅に引き篭もって一人でやっている)
http://www.guitarshredshow.com/




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