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2004年09月29日(水) 静脈認証でカードはいらなくなる時代がやってくる

昨日に続いて東京三菱銀行ネタ。

東京三菱銀行が、手のひら静脈認証キャッシュカードを発行することになった。
Felicaも内蔵。
磁気ストライプ部分に認証情報を入れないことで、スキミング(エロい店などでシャワーを浴びている間に磁気ストライプ上のカード情報を抜かれること。カード自体は盗まれないので、実際にカードが使われるまで発覚しない。僕の周りでも被害者続出)にも対策にもなっている。
今回は、残念ながら通常の銀行カードではなく、DCカードというB級カードのゴールド会員向け。
今更DCカードのゴールドカードを作ってもしかたがないので、僕は申し込まない。

でも東京三菱銀行は全有人店舗に導入すると言っているので、いずれ通常の銀行カードにも採用されるのだろう。
DCカードのゴールド会員限定ではコストが合わない。
東京三菱銀行が動いたことで、他の銀行、クレジットカード会社も追随すると考えられる。
静脈認証は思ったよりも早く普及していくと思う。

だけど、僕は思う。
バイオメトリクス認証ができるのであれば、そもそもカード自体がいらないのではないのか?
現在はまだ、バイオメトリクス認証が普及していないので、カードとの併用という事になる。
だけど、バイオメトリクス認証の端末が普及すれば、カードそのものが必要なくなる。

生体はID、パスワードの両方の機能を備えている。
生身の身体があれば、カードを持ち歩く意味がない。
おサイフ携帯どころか、完全手ぶら、全裸でもOKなのだ。

静脈認証が一気に展開されないのは、単なるATM機器の置き換えコストと、銀行内の業務移行をスムーズに行うためだけだと思う。
生体認証は確実に普及する。

生体認証が普及し、全裸でもお金が引き出せる時代がやってきても、通帳、キャッシュカードの類はなくならないだろう。
それはそれで選択肢として必要だ。

いきなり生体認証がID、パスワードの両方を兼ね備えるようにはならない。
移行にはいくつかのステップが必要。
まずは、カード、パスワードに生体認証が「追加」されることによるセキュリティーの強化。
そして、カードのパスワード代用としての生体認証。
最終的には、カードなしで生体認証により、ID、パスワードの両方を兼ね備える。
技術はすでにあるのだ。
これからのステージは単なる業務移行と限定的展開による実証実験的なステップ。

マイノリティーリポートですね。


■東京三菱銀、手のひら静脈認証キャッシュカードを発行
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0409/27/news049.html
■マイノリティ・リポート
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006CTJN/wwwjunokunoco-22




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