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2003年04月22日(火) 強きを助け、弱きを挫く

僕の仕事は言ってみれば「強きを助け、弱きを挫く」事である。
僕はいい人ではないので、弱きは助けない。
コンサルタントの仕事は弱っている企業を再生させる救世主のようなイメージがあるようだが、現実は違う。
少なくとも僕は弱きは助けない。
強きを助けて、弱きを挫く。

業績の良い会社を更に強くするために僕は存在している。
強きを助けるのが僕の仕事だ。

弱きを助けるのは企業再生ファンド、すなわちハゲタカファンドだ。
ハゲタカファンドは潰れかけた企業を、二束三文で買い叩き、徹底的にリストラする。
弱い部門は切り捨て、強い部門だけを残して強化する。
無能な経営者は全て更迭する。
徹底的な企業改造によって、企業が再生したら、売り飛ばす。
これを弱きを助けている、と言えるかどうかはわからないけれど、やっていることは正しい。

弱きをそのまま存続させるためだけに助けることは今の日本にとって何の利益ももたらさない。
赤字を出すために存在している企業など、さっさと潰れれば良いのである。
淘汰は必然だ。
少なくともダメな事業は切り離し、収益の上がっている事業だけに集中すべきだ。
赤字事業も黒字事業も含めて、全ての事業をそのまま残して、なんとか生き延びることなど不可能だ。

ダメ企業が市場から退出しない限り、日本経済の再生はあり得ない。
日経平均が下がるたびに、僕は思う。
いつまでたっても赤字が続く企業がモルヒネを打ちながら存続しているから、じりじりと日本経済は後退していくのだ。
ダメ企業を潰すと社会的影響が大き過ぎる、と政府や銀行は言う。
それはウソだ。
単に株式の含み損や不良債権を表面化させたくないだけだろ。

日本政府や銀行がダメ企業を潰さない、というのであれば僕はダメ企業を潰す側に回るだけだ。
僕は強きを助け、弱きを挫く。




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孤独に歩め 悪をなさず 求めるところは少なく 林の中の象のように

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