かっしーのつぶやき
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「お待たせいたしました、匠ひびきさんです」
東京會舘・ローズルームのドアがさぁっと開くと、そこにはひとりほっそりと佇むチャーちゃん。 薄桃色のレースを淡くまとわせたような綺麗なセーター、大きく開いた襟あしの肌が ぼんぼりみたいに仄かに光るように見えて、その姿を目にした瞬間、私は無意識に声に出して言ってしまったです、
「かっ、…可愛い…」。
久しぶりに見た私服のチャーちゃんは、生きた桃の花のようでした。
ほんとに不思議な人だなあと改めて思いました。 あんなにすんなり細くて小さいのに、儚げなフィラメントの灯りのようにも見えるのに、それでもただそこにいるだけで何者にも侵されないような気配を放って、飾らない素直な言葉で自分のことを、厳しいことも楽しいことも同じように話す。
質問カード見ながら硬軟とりまぜていろんな話、仕事のこと、 身体のこと、心のこと、最近の宝塚のこと、友達のこと、 好きなこと、嬉しかったこと、腹が立ったこと。 大きな目、くるくる動かして、時々大きな口開けて笑って、 瞳潤ませて、力説して、ファン一人一人と話して、握手して。
見聞きしている私に、ああ同世代の一人の女性なんだなあとつくづく思わせたかと思えば、 ああこの人は恐ろしいほどの非凡さを持って生まれて来てしまったんだと身震いさせたり。
本当に、「今、このとき」のチャーちゃんは、やっぱり同じ今このときを生きている私にとって 汲めども尽きぬ美しい謎、魅力の泉のような人でした。
やがてお茶会の〆、時間がオシてしまいしきりに会場スタッフの視線を気にしながら、マイクをぐっと握り締めて、チャーちゃんは言いました。
セルフ司会要領悪くてごめんなさい、でも私はこうして皆さんと直接って話がしたかった、 こういう機会をもって、皆さんからいっぱいパワーを貰って、それを力にして私は明日からまた頑張れるから、と。
こっちこそ、チャーちゃんをただ「見ている」ことしかできない自分の業の深さにいつもどこか後ろめたいような気持ちでいるのに、 それなのにね、綺麗な笑顔で、いつも応援してくれてありがとうと、それによってこそ私は生きていけると、彼女は真顔で言う。
チャーちゃん本人にそんなふうに言って笑ってもらえると、不思議なほど素直な気持ちになれて、なんだか心が浄化されるようでした。 帰り道、国際フォーラムの中庭を通り抜けながら私は、冬空見上げてああさっぱりした、と、洗いたてな気分を楽しんでおりました。
毒気を抜かれるとは、まさにあのこと。 いったい、何しましたか?匠さん。
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