かっしーのつぶやき
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2003年03月21日(金) 彼岸の中日

降らず照らずの彼岸の中日、とは昔の人はよく言ったもので…。
母方の祖母が他界して初めてのお彼岸なので、菓子折り&お土産持って帰省。

この1月に亡くなった母方の祖母は大正5年生まれ。結婚・出産・子育てという人生の大きな節目に、あの太平洋戦争が当たった世代です。
結婚して3年目の昭和17年、夫(私にとっての祖父)に赤紙が来て、陸軍に徴兵。やがて空襲で家は焼け、その後の敗戦による社会情勢の変化でなけなしの財産もほとんど無に帰し、頼みの夫は捕虜としてシベリアに抑留されたため生死すらもわからない状態になりました。それでも、幼い娘ふたりを抱えて、祖母は生きなければなりませんでした。戦前はそこそこの家のお嬢様だった彼女が、敗戦後は、近所の海でとれる魚やらタコやらを夜なべで煮たり焼いたりしては始発に乗って東京まで運び、ヤミ市で売り捌いて糊口をしのぐ日々だったとか。
やがて彼女が新聞記事の中、舞鶴の港についた引き揚げ船の乗船者名簿に生死不明だった夫の名前を見つけたのは、敗戦から実にまる3年も経った昭和23年8月のことでした。彼女が、今の私と同じ歳だった時のことです。

何年か前、私が自分の将来について不安めいたことを口にしたとき、祖母は言いました。

「大丈夫、何があっても、戦争さえ起きなければ、なんとかなる」

私にとっては、どんな時評やイデオロギーよりも、説得力のある言葉です。


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