佐山葉月の日記
うかうか一年。地味でぽやんとした趣味の毎日。

2006年04月16日(日) PlasticTree“黒い速度の四角形。”@高崎FLEEZ

なるべくお金をかけない方向で考えていたため、新宿湘南ライナーでのろのろ行きました。それでも特快だしグリーン車もついてたけど。友達はグリーン車を使って、えらく快適だったとかで絶賛してました。
しかし現地集合だったので道中ひとりで長くて(ほとんど寝てたけど)なんで私こんなに労力や時間やお金かけて高崎までライブ行くんだろーとかぼんやり考えてしまってもいました。それはライブが良かったので、結果的にはそんな気持ちはすっ飛んだんですが。
高崎は約2年前のプラで行ったことがあったのですが、着いたら駅が大リニューアルしててすごくきれいで、品川とか大宮みたいに新しくてホテルメトロポリタンのファッションビルとか併設してて、かなり驚きました。駅前のダルマはなくなってしまったのかな。壁がダルマなのは発見したけど。とりあえず案外都会でびっくりする、高崎。

実は午前中に人生に大きく影響する一大事をすませてきたのですが、それについてはまたいずれ。

4時くらいに駅で友達と落ち合い、カフェで小腹を満たしつつライブ前にすいませんねえと言いながらピエロの顛末を愚痴って聞いてもらい、終わらなかったので話し続けながら会場へ。だんだんファンぽいのが周囲に増えてきたのであまり濃い話をしたらやばいなーと思って適当に切り上げて、会場に入りました。友達はLUNA SEAファンなので「私もあの時のぽっかり感ったらなかったもんなあ…」と遠い目。ごめんね付き合わせて。でもこういう話は、少なくとも何かバンドがすごく好きなタイプの人じゃないとファンというものの本質的な部分が理解できないからちゃんと話せないし、大事な部分を解ってもらえないので、どうしても相手をしてもらいたくなる。私、ピエロ仲間って極端に少なくて、一緒にライブに行ってもらってた友達も機会がなくてあんまり話せてないし(メールで少しやり取りしただけ)誰かと思い切り語りたかったのです。だからこれからプラのライブだって時に本当に悪かったけれど、ちょっと語らせてもらいました。
そんなこんなでちょっとすっきりして(ちょっとだけね)ロッカーに荷物を預けて入場。友達とは番号が離れてたので私は先に入りました。会えたら落ち合おう、と言ってたのですが探せなかったので一人で見てました。200番くらいで、真ん中より前だったのかな。とりあえずドリンクを交換して、うーんと見たらPA卓の後ろの高くなってる柵が全然空いていたのでそこに行きました。ほぼ真ん中の下手側で、全く押されもせず隣ともけっこう余裕があり、高さはステージと同じくらいだから向き合う感じで、視界も開けて非常に見やすかったです。PA卓のところにモニターがあり、ステージの後ろからと斜め上からの映像が映っていたので、たまーに見て全身を確認したりもしてました。

開演前は、高崎ということでずっとボウイがかかってました。しかもライブ盤だった気が。こう音を聞くと、気志団て本当似てるわ、と思ったりしていた(笑)。
(ついでにその前に友達が「この前有線でバクチクとピエロが続けてかかって、そっくりだった」て言ったのも思い出した)
あまり押さずにライブスタート。登場時のSEはマイブラでした。前はけっこうきゅーってなってて、良い感じでした。高見の見物だった私。

よく見えなかったけれど、衣装はかなりラフな感じで、竜太郎くんのカーディガンは初日と同じだけど他皆ボーダーTシャツとかカットソーとか。基本的にモノクロなのはいつもと同じですが。明くんのグレーのざっくりカットソーがいつものように微妙で笑った。あの人本当に作業現場のあんちゃんぽいです、スタイリストさんもーちょっとどうにかしてくれ。太朗さんは今日はメイクちゃんとしてました。頭ぼさっとなっててかわいかった。ぶっちくんがビジュアルにありがちなピンでいっぱい止めて立たせた「スピード速そう」な髪型で、個人的にギタリストの髪型だと思っているのですが(笑)前に出てきたの見たら案外似合ってて可愛かったです。ヘッドフォンするし髪が邪魔なのかなって思った。リーダーは最初だけ眼鏡だったかな。

初日と同じくcellでスタート。続く讃美歌ではじけて、うわーい楽しい!てなりました。私あんまり手とか上げる方じゃないのですが、メランコリックで無意識に手を振ってて、まあそれは開かれた視界の正面に竜太郎くんがいるからそりゃ振られたら振り返すさ、て感じなのですが、無意識に連れて行ってもらえた感じですごく楽しかった。すごく良いライブでした。
セットリストは少し変わってました。絶望の丘が新曲になって、水彩がナショナルキッドになってたかな。新曲のナミダドロップを初めて聞けましたが、これまたすごく良かったです。アニメでちょっと聞いたけど、そこにない大サビの部分がまた感動的で。キャッチーなメロディだとも思うし(一般のアニメファン(何だそれ)に受け入れられるのかは別ですが)歌詞も「名を告げ合い名を呼び合い、ぐるぐる回る惑星で」「この星で僕は歌ってくよ、君は笑っていて」ていう、星とか出てきてアニメ意識した?て内容ですが、やっぱりプラ節で。「たとえば世界が嘘ででたらめでも全然気にしないよ」て歌詞があって、最近の竜太郎くんはこういう強さがあるな、て思いました。前は嘘だとかでたらめだとか言ってそこで立ち尽くしてる感じだったけど、それでもいいよ、て言える強さが加わった感じ。
ものすごく雰囲気が可愛かった初日のあの一生懸命さは当然なくなってたし、演奏の粗はいっぱいあって、竜太郎くんの声も前半かなり不安定で高音が出てなかったり音程もぐらついたりして、だけどそれでもそれこそ「全然気にしないよ」て思えるライブでした。メランコリックのギターソロ、竜太郎くんが弾く後ろで三人が向かい合って演奏していた、あのグルーブ感はすごかった。パラノイアが違う曲かと思うくらい力強かった。空中ブランコのイントロ、竜太郎くんが下がったのでバックライトにぶっちくんが照らし出されてかっこ良かった。MayDayの後にリセットがきた流れが凄まじくて、そのままバリアに流れ込んだ本編最後、圧巻でした。

ツアーTシャツに着替えたアンコール1、「アンコール、やります」で流れてきたのは可愛いアレンジの月の光をたよりに。イントロのライブアレンジがトランスオレンジっぽいと思うのですけれど。もうこれが本当に幸せな仕上がりでうっとりでした。友達も後で「となりに貴方がいたら抱きついてたよ」て言ってた(笑)。それからがっつりお立ち台(違)に乗った竜太郎くんが「かーいかいかい!」と叫んで怪物くんへ。何か、この煽りに実はいつもプッと笑ってしまうのですが、この日は初めて普通に受け入れられたなあ。竜太郎くんの言い方がすごく男らしかったからか。そしてガーッと盛り上がった後、ギターを持って「sink」とぼそり。準備間に合わなかったらしく演奏まで間があったんですけどね、この日のsinkがまたもうすごくて、竜太郎くんが怪物くんのテンションのまま歌ってて、とてもとても素晴しかった。…素晴しかったぶん、歌詞がぐさぐさ刺さって、「時間にさらされ、悲しみは全部流れてしまうから、笑顔も泣き顔も多分僕らは忘れるから」で泣きそうでした。

そしてアンコール2。ぶっち&リーダーが出て来てとりあえずトーク。ぶっち、本当に顔とかドラム叩いてる姿は男前なのに、喋るとおじいちゃんみたいです(笑)。「今日は高崎ということで、世界的有名な絵書きの方が」と煽り「まだ到着に時間かかってます」「リムジンが」「リムジンで」て二人顔を見合わせながら話を合わせていたのが微笑ましかった。それから竜太郎くんが出てきてもまだ延ばし、竜太郎くんはマイク持ったまま袖に入って見に行ったりし、かなり引っ張って何やってんだって雰囲気だったのですが、出てきた明くんを見て大爆笑。髪がボウイ風に思いっきり立ってました! けっこう長さもあるからものすごいボリュームで、どっちかってーとバクチク並の立て方で本当に笑った。しかも「モウイのナカヤマモキラさんです!」とか挨拶され、「ライブハウスFLEEZへようこそー!」と煽るわTシャツまでご丁寧に「MOOWY GIG」だわギターにも白テープで布袋ペイントされてるわ、芸が細かいのなんの。「会場入りしてから正くんが作りました」「長谷川Tシャツ工房で」と言ってて、てことは手作りかい(笑)。それからボウイ風(なのか本当にボウイなのかは不明)のインストを始め、それに合わせて竜太郎くんがシングルやアルバムの告知。しかもその紙を貼った台詞の裏も布袋ペイントで、「5/10にシングルが出ます!」(モウイー!)「6/28にアルバムも出します!」(モウイー!)という掛け合いもさせて、しかもこっそり後ろでぶっちくんが大きめのグラサンしてて、いや本当に面白かった。本当、高崎に来て良かったとこの時思いました(笑)。明くんは「俺がここまでやって、これで盛り上がらなかったら次から俺はここにいない」と言ってましたが、それで盛り上がらないわけはなく、Ghost、サイコガーデンとうわーっと盛り上がって終了。本当、面白かったです。皆がうわーっと会場に挨拶して、明&正が抱擁したりして、最後まで残った竜太郎くんがお祈りみたいに(鋼錬みたいに)顔の前で両手を合わせてありがとうありがとうと言って、中央で「すっごく楽しかったです。後半頑張ります」と言ってぺこり、去る直前に「またね」と言って去りました。

でもここからファンがあまり帰らなくて、すごく大きなアンコールが起こりまして。
私は少し迷ったけれど、とりあえず友達がどこにいるか分からないし、ロッカーを一緒に入れて鍵は彼女が持っていたので出ていたら悪いと思い、一瞬出てみたのですがおらず、人もあまり出て来なくて、とりあえず中に戻りました。さっきまでいたポジションには戻れなかったので、とりあえず後ろの方で友達を探しつつアンコール待ちに加わっていたのですが、皆かなり粘って、そうしたら思いがけずもう一度出てきてくれて。明くんの髪は元に戻ってて「モキラさんはこのギターを残して去りました」と言ってました。そして「予定なかったんだけどね、何が聞きたい?」と煽り、「僕の聖徳太子よりすごい耳によると」と言ってエンジェルダストをやってくれました。本当に予定はなかったんだと思います。太郎さん、思いっきり歌詞飛ばして笑ってたし。でもすごく楽しかったし、楽しそうだった。その後、暖かい拍手がわーっと起きてたし。

その後すぐ友達を発見して「楽しかったあ!」「ねー、良かったねー」「うん、来て良かったー」「うんー」とほこほこして帰りました。行く前に私が愚痴ったせいで、友達も見ながら、本来あるべきバンドの姿なんだけどこれを保ってるのは奇跡かも、なんて幸せなんだろう、て思ってたらしく、私もそういうことが過っては打ち消し、てしていたので、やっぱり思いますよねーとしみじみもしました。sinkもだけど、バリアの歌詞も刺さったなあ、「あんなにも信じていた全てが今崩れていく」。

以下MC覚え書き
・竜「春ツアーって言ってるのに、ずっと寒くて。でも今日ちょっと暑いですね。……それだけなんですけど」
・正「ツアーでさ、ほら」竜「え?あ、ツアー楽しいですよ」正「いや、…おっきく言えばそうなんだけどね(笑)」もっと違うことが言いたかったらしい。
・渕「けっこう今まで、ドラムとボーカルの間が狭かったんだけど、今日割と遠いじゃん。なんか、すっげえ疎外感。そう考えるとさ、ドラムって不利だわ」(ぶっちー!コール)「あ、やっと少しあったまった」アンコールで何を言う(笑)
・渕「(グラサンについて)これさ、でっかいサングラス買ってきてって言ったんだけど、ちょっとちっちゃいじゃん。(明くんを指して)完璧じゃん。俺的にちょっと不満」(タモリコール)「タモリじゃないよ!もっとグラスちっちゃいよ!」

そんなダラダラ話す感じでもなく、ひたすら面白かった感じです。
繰り返すけれど、本当、良かった。次は最終日のAX、楽しみ。有給取ることに決めた。



ちょっとは癒されました。うん。


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佐山葉月 [MAIL]