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夏の高校野球選手権大会 明徳義塾高校、辞退。

2005年08月05日(金)



明日から、夏の高校野球がはじまる。

高知県代表の明徳義塾高校が、部員の不祥事で出場を辞退、代わって高知高が出場することが決まった。

高知大会の開幕は7月16日からだったが、同校野球部主将が野球部寮のボイラー室でタバコの吸い殻2本を見つけたのは7月9日。
主将の呼びかけで1、2年生部員11人が「喫煙した」と名乗り出て、監督が練習停止1週間と校内の清掃作業を命じた。
監督は会見で「自己申告してきた生徒たちで、更正の見込みがあると思った。処分も校内の基準に合わせ、自分の判断でした」と言い、この段階では学校に報告もしなかったという。

また、上級生部員が1年生部員に正座の強要や、腕や胸をたたくなどの暴力行為をしていた。
こちらの方は被害者が転校を考えていたのだから、かなりのものだったと推測される。
高知大会開幕日の翌日に監督と野球部副部長は被害者宅を訪れて、頭を下げた上で、金銭で(授業料返還など)解決を図った。

結局この事は8月3日までに、高知県高野連・日本高野連に匿名の投書があり、発覚した。


日本高野連では加盟校に事件や事故の報告を義務づけているらしい。
少し前までは、こういう不祥事は「連帯責任」ということで、直ぐに出場停止になっていたが、現在は、場合によっては、当該者が出場停止になることで済む事もある。
今回の場合も日本高野連への報告を怠った事が問題視され、「早い段階で報告があれば、出場の道もあったかもしれない」と厳しく指摘した。

元々私は、江戸時代の「5人組」や戦前の軍隊を思い出すような「連帯責任」の取り方には反対である。
その事を前提にして、私は幾つかの疑問がわいてくる。
高野連が問題視した「報告を怠った」ということよりも高校生が転校を考えるほど、心に傷を追った方がよっぽど「問題」じゃないかということ。
それに「高野連」って何なんだろう。
明徳義塾高校は、今回の夏の高校野球に出場できないばかりでなく、有期の対外試合禁止処分を受ける可能性が高く、その場合は同校の来春のセンバツ出場も事実上、不可能になる。
甲子園出場を目標に、厳しい練習にも耐えて頑張っている若い子たちの夢を奪う権利まで高野連にあるのだろうか。
もっとも甲子園だけが、高校野球の全てではないとも言えるけど。
それに、甲子園への出場ができなくなった原因を作ってしまった選手たち、確かに彼らのやった事は悪い事である。
出場辞退という結果は、彼らの心を追い詰めてしまったのではないだろうか。


ところで、大学野球もまだ未成年が所属しているはずだが、各連盟(例えば六大学野球連盟)などは、どの程度権限を持っているのだろう。

代替出場が急遽決まった高知高校。
高知大会が終わった時点で、3年生が“引退”し、帰省中の生徒も多かったという。
思わぬ展開で、1度は諦めたはずの甲子園出場が現実となり、戸惑いも多いだろうが、きっと喜びも大きいであろう。
出場費用の工面、応援の態勢、寄付金集めなど学校や保護者はやらなくてはならない事が多いが、選手には、全力を出し切ってプレーして欲しい。

最後に・・・
この不祥事を高野連に匿名投書した人、このことが発覚すればどうなるかは過去の事を考えても自ずからわかっていたと思う。
どのような思い、意思を持って匿名投書をしたのだろう。




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