ミドルエイジのビジネスマン
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2011年12月18日(日) 仙台からの新幹線

ある者は大学教授となり、ある者は自ら興した上場企業の社長となった。

一介の主婦に見える女性は何年か前に禅の悟りを開き、鮮やかに見える景色に涙を流したと言う。若い時分に老師の許しを受けたが、未熟者であることは自らが最も良く知っていて、40年間苦しい思いをしてきたという。ある夜、いつものように布団に仰向けになり、寝ようとすると周りに見えるものの見え方が、これまでと一変していることに気が付いた。そうして、これまで考えてきた公案に思いをめぐらすと、それでいいのだとすっきりした気持ちで整理できた。翌朝、用事があって車を運転していると遠くの山々が万歳々々と祝福している。これまで、そういうことがあると知識としては知っていたが、本当なのだと涙が溢れ出て、事故を起こしては危ないと車を停めて喜びを噛み締めたそうだ。

仙台から帰る新幹線は暗闇の中を疾走していた。


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