rioshimanの日記
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2005年01月04日(火) 初年

 日に日に被害者判明の数が増え続ける「スマトラ沖地震」。今年の正月は心から祝いをする気持ちは少ない。重苦しい気持ちが続いている。

 昨年は9月に沢山の台風が日本を通り過ぎたことや、新潟大地震のことも、ギリシアに出かけていたためにその大きさを帰国後に知ることになり(新潟地震のことはギリシアのテレビ放送で知った)、周りの人たちとの意識のギャップにとまどいを覚えている。

 津波の恐ろしさの事は小学校の社会教科書に大げさと思えるほど書かれていて初めてのショックをうけたほどだった。三陸海岸沖地震のことが描かれていたと思うが、ちょんまげ頭の村民たちのイラストが付いていた。
 私の四国の漁村も台風や津波で以前に漁船が家の側まで流れて来たことがあったとかを聞かされていた。台風が過ぎ去ると朝起きて自宅の土間に下駄がプカプカと浮いていたのもなつかしく思い出される。


 正月にはテレビ番組で見るべきものが多々あった。「シルクロード・シリーズ」は、やはりNHKしか成し得ない堂々としたもの。
 「市川海老蔵パリ公演」では、入場料がパリでは4,000円だが、同じ出し物が日本では20,000円になるという事を海老蔵が言っていたが考えさせられてしまった。これは文化というものをどう扱うかという国民性の問題だろう。私は海外演奏家の演奏会は日本ではあまりに高いのでめったに行くことはないのだが、向こうに出かけた時には心から楽しく享受させてもらっている。真剣に考えて行かなければならない問題だ。

 絵の方ではマチスがそれまで北欧に住み描いていた暗い絵が、南欧を訪れて初めてあのカラフルな絵にガラッと変身したこと。影響を受けた南フランスの家はそれぞれ違ったカラフルな色をしているが、その理由は現地の住民が言っていたが、舟に塗るペンキが余ったので、それを家壁に塗ったからだという面白い事実が分かった。

 旅は、新しいものに出会い刺激を受け、絵を追求して行くのには必要な大きな要素なのだろう。


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