rioshimanの日記
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ギリシア行きを決めて以来、色んなギリシアに関する資料を読みあさっている。アテネ・オリンピックも終わり、いよいよ本格的になってきた。 今、村上春樹の「遠い太鼓」を読んでいる。その著書中の「レスボス島」の章にこんなことが書かれている。
何もやることがない、というのは我々のようなオフシーズン・トラベラーにつきまとう宿命である。秋や冬のギリシャはとても素敵な場所だ。旅行者は少なく、人々は親切で、物価は安い。ホテルはがらがらで、どこに行っても静かである。気持ちものんびりとする。しかしやることがない。夏ならやることは実にいっぱいある。ビーチで泳ぎ、女の子を眺め、日光浴をして、ビールを飲み、グリーク・サラダを食べながらわいわいやっているだけで、それこそあっというまに一ヶ月が過ぎてしまう。………
まさに自分のギリシャ行きの目的の狙い目はこの文章の中に書かれている。秋の静かなのんびりとしたギリシャ。ホテルも自由に取れて美しい景観を自分の独り占めに出来る。それらに心を振るわせながら自分の気に入った景色を求めて次々にスケッチしてゆく。これほど嬉しく楽しいことはない。
レスボス島については数日前、川政祥子著「ギリシャ 愛と詩の島」を読んだ。著者は瀬戸内海の島に生まれ、大学を卒業して間もなく女流詩人サッポーに惹かれて詩人の生まれた島はどんなところだろうとレスボス島を訪ねる。それから何回となくこの島に通うことになる。 この本の中で明け方に船でこの島に到着するところの描写が特に素晴らしく興味を引かれる。 私はこの本を読んでから最初に組んだアテネからクレタ島のハニアに飛行機で入り旅を始めるという計画を、このように船でレスボス島を含む東エーゲ海の島々を先ず回るという計画に変更してしまった。 アテネ空港からそのままサモス島まで飛行機で渡り、そこから東エーゲ海の大きな島四つを船で訪れて行く。その後にクレタ島に飛び、ロドス島からドデカニサ諸島を順に廻って行くというのが今度の旅程計画だ。
時間が残ればイタリアの田舎にも足を運びたいと思っているのだが、どうなるかは行って行動してみなくては分からない。
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