読了日記

2003年02月09日(日) 「鋼鉄都市」

「鋼鉄都市」(アイザック・アシモフ著;福島正実訳,早川書房)

内容:地球は四方を壁で囲まれた幾つかのシティで構成されていた。その中で最大のシティ、ニューヨークシティの中の宇宙人(かつての地球人だが大昔に移民して既に地球人とは多くの点で隔たっていることからそう呼ばれる)が住む宇宙市で宇宙人科学者が殺された。星間問題に発展しかねないこの事件を、ニューヨークシティの刑事,イライジャ・ベイリが、宇宙人によって作られた人間そっくりのロボット,R・ダニール・オリヴォーをパートナーにし、解決して行く。SFミステリィ小説。


イライジャ、頭堅い〜。…まあ、仕方ないか?

上手いなぁ、と思うのが、未来都市設定と、その環境(設定)の中で生きた人がどのような感情を持つかの描き方。“外”への恐怖,ロボットに対する反発心,周囲の人々に対する礼儀等、こちら側の私たちには滑稽に見える事でも彼らには真剣なんだと言う臨場感が伝わる。
「滑稽」とは書いたけど、どこか現実社会に対する風刺も入っている感じですが。

ミステリィ的には犯人を推測する事は簡単と言うか定番なので驚く事はないが、SFに織り交ぜる事によって行程が複雑になっている。絡んだ糸を1本1本解いて行く感じ。

単独で面白いかと聞かれれば、まあ、普通。ただこれからアレがどうなるのか…、それを楽しみに読めるのがこの作品の強みか。
長い目で見ると長編の序章のようなお話。


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やまだ