| 2002年07月03日(水) |
「太公望 上・中・下」 |
「太公望 上・中・下」(宮城谷昌光,文藝春秋)
粗筋:中国、商王朝末期の…てか、商王に一族を潰され父親を殺されたキョウ(漢字が見つからなかった←辞書機能壊れてるの)族の族長、望が、たった6人の仲間集団からやがて商王朝を倒すまで。
原稿抱えている時に読む本ではありません。おもしれーです。ブ厚い本を10日で3冊読了してしまって目が痛いったら。 敵である商の受王(「うけおう」でなく「じゅおう」です。…言うまでもない。)と、傾国の美女と言われた妲妃が不親切なまでにあっさりと描かれていて、それでこれだけの話を書いてしまうのが凄いと思った。
私、歴史物って基本的には嫌いなんですよ。どんなドラマが有ろうがラストは変わらない、知っている、しかも創作と違ってドラマティカルでなかろうが、納得出来なかろうが曲げられない史実が有ると言うことで。 でも宮城谷さんの書かれる話は、中国と言うお国柄か、資料の曖昧な時代だからか、選ぶ題材によるのか、本人の筆力によるのか、「事実故の虚しさ」が殆ど見えません。 日本の歴史物が、たとえどんなサクセスストーリィで有っても、須く破滅に向かっている印象を強く受けるのに対して、宮城谷さんの中国歴史物は「創世」とか「希望」に繋がって見える。読んでいて楽しいです。
文も奇麗で読みやすいです。もし、宮城谷さんの話が嫌い、って人が居たら、それは「上品すぎる」ってことかな、と思いました。
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