「蘆屋家の崩壊」(津原泰水,集英社)
粗筋:30にもなって定職の無い主人公、猿渡と、豆腐が縁で知り合った、“伯爵”と呼ばれる怪奇作家を中心にした連作短編小説集。不思議小説…てか、オカルト色有。
キャラものと言えばキャラものだがキャラに頼りすぎていない。各編で共通に認識される語り部と言った感じ。オカルト系は嫌いなんですが、さらりと書いてくれているので私でも大丈夫でした。ただラストの解釈が何通りかに取れるものがいくつか有ったのが私としては釈然としなかったのですが、好きな人は好きな手法。好みでしょう。 残念だったのは「豆腐好き同士」と言う設定が後の方の話では出て来なかった事。 余談ですが、豆腐ってあまり好きではないんですけど、美味しいものはきっと凄く美味しいんだろうと美味への希望を捨てていない食べ物筆頭だったりします。…同じ「好きでない」食べ物でもミートソースなんかは「どれだけ美味しくても私の味覚の琴線には触れないもの」として希望は持ってないんですけどね。
|