バニラへの日々
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 2003年01月15日(水)   透明な風景 


 出張で,富士山の見えるある地方都市の駅前に来ている.比較的名の知られた土地だが,駅周辺には建築物も少なくひっそりとした空気が流れている.平日の昼下がり,空気は冷たく空はどこまでも青い.駅を離れて2分も歩くと途端に商店などが少なくなってゆく.人通りも数えるほどだ.

 駅周辺にはビジネスホテルがいくつかと,カットハウス,消費者金融,居酒屋,そば屋,シャッターの降りたカメラ屋などがある.少し遠くの国道沿いにはパチンコ屋とボーリング場の看板,有名な大手スーパーが見える.

 地方の小都市を訪れると,そこにはある共通のたたずまいを感じることが多い.それはさびれた商店街に象徴される地域性の残滓と,マクドナルドやユニクロ,大手スーパーやコンビニチェーンなどに代表されるタフな資本の進出だ.この両者の混在が,少なくとも通りすがりの者にとっては,その街を「どこかで見たような風景」とでも言うべき取り換え可能な特徴のない街並みにしている.

 そんなことを考えながら駅前でたたずんでいると,もう何年も聴いていなかった曲の歌詞がふと頭をよぎっていった.

  行くあてはないけど  ここには居たくない
  イライラしてくるぜ  あの街ときたら
  幸せになるのさ  誰も知らない 知らないやりかたで


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