バニラへの日々
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 2002年08月05日(月)   現役モラトリアム生 


 またテレビの討論番組の話.今回のテーマは「何を目標に生きたらいいの?」というものだった.提案者は大学を中退した19歳男性.彼は数年前から始めた写真を志し大学も写真学科に入学したものの,その写真という目標が「本当に」自分のやりたいものかどうか確信が持てず,退学してしまう.その後何にも踏み出せない状態が続き,現在は新たにやりたいことを見つけることもせずバイトもしていないそうだ.彼は,自分を本当に賭けていくことができるものか「確信」が持てないことには前に進めない,と語っていた.
 しかしこの彼の話を聞いていた他の出演者たちからは当然のように厳しい意見が続出.「言い訳してるだけに聞こえる」「あれこれ考える前に何でもいいからやってみようよ」「ビビってるだけじゃないの」といったものだ.

 しかし足を痛めている人間に対して「とにかくがんばって走れ」という激励がまったく的はずれなものであるのと同様に,こうした助言は彼のような悩みを抱える人間にとって少しも心に響くものではない.いわゆるモラトリアム人間の全てがそうではないだろうが,彼らの多くは単にサボっているわけではなく,相当なキツさを抱えて日常を送っているはずだ.そのことは既に多くの人に直感されている.力強く歩いていきたいという思いは強いにもかかわらず,進むべき手がかりもない荒野の真ん中で茫然と立ちつくしているような姿.だが彼らにとって即効性のある一般的な処方箋が知られていないのもまた事実だ.最後に彼に対する僕の意見.

「目標を見つけるための試行錯誤はしなくてもいいが,なぜ自分がこうしたキツい状態にあるのかきちんと認識するための試行錯誤は続けろ」


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管理人: vanilla