たそがれまで
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2004年12月10日(金) もう一つの誕生日





今日、生花を買って来た。
紫と白のデンファレ
そして、
えんじ色と山吹色が微妙にグラデーションしているカラー。
その花達をメインに、引き立て役に選んだのはのやはりかすみ草。



本当はいつも飾っていたいのだけど、夏場は花もちが悪いし
なにより花代もばかにならない。
仏壇はあるけれど、通常は造花で我慢してもらって
命日やお彼岸、お盆などはわりと豪勢に花を飾る。


で、今日は養母の命日。
何の花にしようか迷ったけれど
やはり養母の好きな色、紫の花しかない。
そして部屋の中に置くから、香りの強くないもの。
一度カサブランカにしてみたけれど、
すぐに頭痛がして大変だった。



先日地元に帰省した時に、お寺と墓参りは済ませてきたから
今日はただ、静かに母を思い出すだけ。
そう、今日と云う日をはっきり覚えているのは
多分私だけであるはずだから。

子供たちが帰ったら、祖母の写真の前に置かれている
いちごに目がいくだろう。
夕食後に家族で食べる時に話してあげよう。

今日、息子が音楽会でちゃんとリコーダーが吹けて
とても素晴らしい合奏を披露できたのも
お祖母ちゃんが応援してくれたからだと。

今日、娘が大嫌いな持久走で自己ベストタイムを更新できたのも
お祖母ちゃんが応援してくれたからだと。

掛け持ちの鑑賞と観戦は大変だったけれど
本人達の頑張りに涙が出そうになった。
命日だからというわけじゃないけれど
母もそうして私を応援してくれていたことを思った。


5年前の今日は悲しかったけれど
5年後の今日はとても穏やかな気持ちでいる。

養母が亡くなるまで、お互いに依存し合っていた母と娘。
母が亡くなってようやく独り立ちできた私にとって
今日はもう一つの誕生日かもしれない。



東風 |MAILHomePage

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