台所のすみっちょ...風子

 

 

知恵の輪。 - 2003年11月18日(火)

ガチャガチャ・・ガチャガチャ・・

土曜日の夜、この家に金属音が響いていた。

旦那が知恵の輪をしていたのである。

鉄製のそれは、彼にとっては実に2つ目の知恵の輪だ。



彼が一つ目の知恵の輪を持って帰ってきたのは、

2週間ほど前のこと。

会社の同僚が突然くれたらしく、その時は

「俺なんかさ〜、帰って来る電車の中ですぐできちゃったもんね。
 おまえもやってみろよ〜。できるかなぁ〜、君にぃ〜」

と、なんともいえず、得意そうであった。

もちろん、

私にはできなかった。

どこをどういうふうにはずしていいのやら、

さっぱりだった上に、途中で飽きてしまい、

わざわざこんな面倒くさいものを持っていた彼の同僚は

「相当の知恵の輪マニア」に違いない、と確信しただけで終った。




で、また彼はもらってきたのだ。

味を占めて。2つ目の知恵の輪を。

リビングの床にあぐらをかき、背中を丸め、

ガチャガチャ・・ガチャガチャといじり初めて、約20分後。

「できたぁ〜!」という歓喜の声と共に、

物凄い勢いで振り返った旦那。

その顔は

「俺ってこういうのやらせたら、ホント、すっげぇ〜よなぁ〜
 天才かもなぁ〜〜」

といいながら、とてもうれしそう。


俺ってすごい!

俺ってやるなぁ〜!

俺って天才!


私の後ろで、何度も繰り返される彼の自画自賛に、

パソコンに向かいながら、私は一人、微笑む。


ふっ・・・

人生もそんな感じで、

するするといったらいいのにね・・・と。




おしまい。


...




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