とりつくろった言葉たちはぷっかりぷっかりとタバコのケムリと一緒になってはじまりかけた夏の夜空に消えていった向こうのほうでは若い男女のグループが大勢で音楽をならして楽しそうであんな時代もあったのにねなんてことを言い合ったどうしてかなぁ今こんなにぽっかりしてるのあんなにたくさん時間をかけて話したのになにひとつ本当のことが言えなかったそれがあの夏いちばん悲しかったこと