今日もガサゴソ
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国文学の教授は 私の行く末を案じて 様々な提案をしてくださいました。
その中に 手芸の道を職業にするのはどうだろうか というのがあり、印象的でした。
人に教える職業は嫌だよ〜といって 逃げ口上で煙に巻きましたが 先生が何をおっしゃりたいのかは 良くわかりました。
でも、当時、何をしようにも 私には十分な材料を手にすることさえ困難で セーター一枚分の毛糸さえ手に入れることはできませんでした。
何をしても中途半端で それが苦しくて苦しくてたまりませんでした。
結婚して、身体を壊して仕事をやめたら 作品が仕上がらないという悩みから開放されました。
学生の当時、私が持っていなかったのは 材料を買うお金ではなく 作品に向かい続ける時間なのでした。
つたない作品は少しずつ増えています。
いつか、私の手は働き者の大きな手だったと 誰かが記憶してくれるといいな、と思ったりします。
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