今日もガサゴソ
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姪の結婚式の日です。
外は嵐で、一晩で膝の上まで雪が積もり、夜が明けても まだまだ吹雪いています。 こんな日でも、結婚式は執り行なわれる。 凄い。
予定よりも少し遅れて 続々と親類が我が家に集まってきます。 すぐ上の義姉は着付けができるので、 自分を含めて6人の着物を着付けていました。
次々と現れる 美貌の伯母たちを惚れ惚れ見上げる チビ助。 「わ〜、キレイね〜。キレイ、キモノ」 コレコレ、最後の単語は余分じゃ。
私は着物など着ないので、お姉さまやら甥・姪たちに 簡単なお昼ご飯を出すので大車輪。 着付けをしていた義姉は 美しく結い上げた髪もほつれてフラフラしているし 悪天候に除雪が追いつかず そこらじゅうでクルマがスタックしているし 貸し布団はドカドカ届くし、子供は布団に飛び込んで 泳いでいるし、もう何がなんだかわかりませんでした。
とにかく、三時からの挙式に間に合うように車で移動。 途中、地吹雪のためにホワイトアウトでヒヤッとしたり しながら、はねるように尻を振りながら行くのでありました。
会場に着いたらもう、待ったなしに挙式。
ホテルのチャペルで、日本語もなんだか不明瞭な 新郎の名前も三度間違える神父様に導かれて 挙式は終了。
車で仮眠を取ったチビ助は 大人しく楽しそうに列席し、みんなに合わせて拍手をしたりして いました。しかし、彼の最大の関心はポケットの百円玉。 誰かがくれたらしい。 「肉まん買う.ひとつだけ」
誰もが笑うのです。 「肉まん、好きなのか。そうかひとつだけか。あはは」 チビ助からこんなセリフを聞くのは 親も初めてで、疑問符だけがわいてくる〜。
でも、悩んでいるヒマなんかないんです。 披露宴です。 私は、家に15人泊まることしか考えていなかったけれど 披露宴で子供がどんなふうに過ごすか考えても見ませんでした。 頼みの亭主とは席が離れているし、 すでに体力のインジケーターは限りなくゼロに近づいているし。 亭主はデジカメとビデオカメラを振りかざして 写真を撮りたかったらしいのです。 三歳の子連れでそんなことは無理だといったら 思いっきり嫌な顔をされたけど、神様は私の見方。 ビデオカメラが壊れていました。 デジカメは操作が理解できず私の元に。
子供は1秒目を離すと居なくなってしまいます。 乾杯の前に、私のお膳からナマコと刺身とお寿司のネタを 食べ、オレンジジュースを飲み、フライドチキンをしゃぶりながら どこへ行くんだ〜。
どこに行くのか尋ねると 「クルマ、もらう」
花束贈呈の大役を果たしたら頂戴するプレゼントが 「クルマのおもちゃ」ってことになっているんです。 花束のことは、彼はひとつも理解していない。 だって、お嫁さんも花束も見たことがないんだから〜。
三人の来賓の長い長いご挨拶の間、 私はチビ助をおさえておくために神経がどうにかなりそうでした。
でも、ひとつだけ響いてきた言葉がありました。
「40年、イロイロなことがあった結婚生活でしたが 円満に過ごしてきました。秘訣は 忘れる、許す、それから、あきらめるです」
いいな〜。
忘れて、許して、あきらめる。
今日の私にぴったりの言葉ではないか。
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