・ ●カンヌ国際映画祭 日本初の映画投資ファンド「EF」設立 ---------------------------------------------------------------- ◇中村獅童で「いぬのえいが」
◇資金30億円にメド、第1弾を撮影中
「リング」「呪怨」などのヒット・ホラー映画で知られる一瀬隆 重プロデューサー(42)が、日本で初めて映画製作への投資を主 目的とするファンド会社「エンターテイメント・ファーム(EF) 」を設立したことを14日(日本時間15日)、海外に向け発表し た。
「これまでは製作出資社の力が強かったが、クリエーターがイニ シアチブを取るシステムをつくりたい」(一瀬氏)と5年ほど前か ら準備を開始。玩具メーカーの「タカラ」、モバイル・プロバイダ ーの「インデックス」、CM製作の「電通テック」などの賛同を得 て、約30億円の資金調達のめどが立ったという。
EFとしての第1弾が「いぬのえいが」。公募で集まった企画約 150本の中から、12のエピソードを厳選。主軸となる「ポチは 待っていた」は犬童一心監督、中村獅童主演で撮影が始まっており 、他の作品も伊東美咲、天海祐希、小西真奈美、宮崎あおいらの出 演が決まった。
現在も米、仏、スペイン、韓国、香港などからも投資の交渉が進 んでおり、資金繰りをしながら海外との共同製作、監督、脚本家、 俳優ら人材交流を含めた企画を、ジャンルを問わず年間7、8本の ペースで生み出していく意向だ。
◇パルム2度獲得監督、最新作お披露目
○…過去に2度、パルムドール(最高賞)を獲得しているセルビ アのエミール・クストリッツァ監督(49)の最新作「ライフ・イ ズ・ミラクル(原題)」が、コンペ部門でお披露目された。90年 代の民族紛争の渦中、故郷の鉄道敷設に生涯をささげた男の一代記 。クストリッツァ監督は「人生への愛を通して、自分の今を認識す ることができた作品」と自信満々に話していた。
◇「東京国際」で“フィルム市”
○…東京国際映画祭の角川歴彦ゼネラル・プロデューサー(GP )が、今年の期間中にフィルム・マーケットを開催することを発表 。10月22〜24日に幕張メッセ、25〜27日は六本木ヒルズ で開催。経済産業省、文化庁なども協力し、国内外から100社以 上の参加を目指す。角川氏は「日本映画がこれほどまでに海外から 注目されていることはなかった。日本映画の世界への発信基地、ア ジアの映画人の交流拠点にしたい」と意図を語った。映画祭は10 月23〜31日、渋谷地区に加え、六本木ヒルズをメーン会場に行 われる。
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