担当の女性の所に 娘さん夫婦が訪ねてきました お会いするのは2度目です
93歳の方の娘で 64歳だそうです 私が部屋に入ったときは 衣替えの真っ最中で ご挨拶をするのに どこにいるのか探してしまうほど 服であふれかえっていました どれを見ても捨ててはならないとがんばる母親に 優しく声をかけながら 結局何一つ処分できるものがない といった感じです 服をたたみながらお話をして 今までにあったことや 聞きたかったことなど 思いつく順に次から次へと 話していきます 入れ歯の事もでました 何とか不快感を解消したい ということも伝えました 娘さんも同じような思いで 5年前に取り組んだそうです でも歯槽膿漏で手のつけようがなく 結局は現状維持という結果になったこと 精神病にかかったのが5年ほど前のこと それからずっとこの症状に悩まされていることなど 聞きたかったことがたくさん聞けました
今の能力を生かすことにこだわるあまりに 本人の負担ではないか 管理しないと生活は無理とはいえ どこまで抑えるべきなのか 細かい問題を聞いていただきました
「朝と夕方に電話が来るんですよ」 そんな話から 私がいる間に困ったことがあって こぼされるようなことがあったら教えてくださいね というと それとは逆で 私がいないときに 不安で電話をかけるそうです 朝起きてから 5分おきくらいに2時間近く 何度も何度もかかるそうです 夕方の食事の後に 同じように・・・ 電話をかけていることは知っていましたが まさかそんなにとは思わず 大変な思いをしていることに驚きました 「とにかく同じことを何度も何度も・・・ 私は自分を産んでくれた母だから我慢もしますが 時には主人に愚痴をこぼしてしまうんですよ なのにあなたは他人なのに どうしてこれに耐えているのかと思うと 本当に頭が下がる思いです ありがとう」 涙を流して話し始めました 生活を共にしないとわからない苦労 今まで私が抱えてきた 誰にも理解できないストレスを 娘さんと共有していたことに気付き 私まで涙がでてしまいました 「あなたがどれほど苦労しているのか 私はよーくわかるの 私の抱えてきたことだもの」 ・・・こんなところに理解者が・・・ 家族ではお手上げで ここにいる人にまかせっきりで 時々様子を見に来ているだけではと お気楽なご家族なのかと思ったこともありました 離れているとはいえ 数分おきにかかってくる電話に ちゃんと向き合って対応していたのです だからこそ私の思いを察することができる 私も娘さんの思いは 今1番わかってあげられるように思います 本人から離れた台所で しばし2人で涙をぬぐっていました 大変さを共感しあえたのです 家族の希望で雇われているのだから もっと話し合うべきだったのです
私なりに向き合って ケアプランをたてたことを 娘さんに聞いていただくと 是非そうしてくださいと ご理解いただきました 施設側からは 一緒にいるだけでも大変だから まずはそれだけでいいです 細かいプランはたてません といわれたのが 2、3日前のこと 私の必要性はその程度なのかと すっかり気力を失っていたので 体の中から泉がわいてくるような思いがしました
まだまだわからないことはあるけれど ほんの少しの自信と 勇気をいただけた感じです
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