CYMA’S MURMUR

2009年06月12日(金)   浅い付き合い


1年半ほど同じプロジェクトに携わってきた
クライアントの女性が退職した。

週に1度会うほどの関係だったのだけれど、
私は彼女の持っている優しい雰囲気が好きだった。

最終出社日に彼女はわざわざ私を訪ねてくれて、
挨拶してくれた。プレゼントまでもらってしまった。
あぁ本当は私が何かお礼をすべきだったのに!

常ににこやかな彼女だったから、私は気付いていなかった。

 仕事がつらかった。
 会社の駐車場でよく車の中で泣いていた。
 もう続けられないと思った。

そんなことは全く知らなかった。

 すごくハードな立場で頑張っているしぃまさんを見て
 こんな風に働いている女性もいるんだ、って
 すごく驚いたし、尊敬してました。
 本当に大変だったと思うけれども、辛くはなかったですか?

と聞かれた。

そんな風に私をみてくれていたなんて、
それも私は気付いてなかったよ。

またいつかどこかでお会いしましょう、という言葉は、
多分実現されないはずで、
こうしてすれ違ってもう二度と会うことのない
浅い付き合いではあったけれど

それでも私は彼女のことを忘れないと思う。

もし、銀座とか渋谷とかですれ違ったら気付くと思う。

 そりゃ辛いときもありましたよ〜

と笑いながら、私は泣きそうになっていた。

辛いときどころか、辛いことの方が多かった。
このプロジェクトは私にとってチャレンジングな
部分も多かったし、騙し騙し乗り越えてきただけ。

途中で放り出せなかったから、
押し付けられる相手もいなかったから、
欲しくはなかったけど責任があったから、

だから。

彼女が「折れて」しまったことで
(本当は彼女の退職理由は仕事内容だけではなく
家庭の事情でもあるのだけれど)
私の心まで折れそうな気がした。

傍目にも辛そうに見える仕事を
何のために私は続けているのだろう?

多分、私がやっているのと同じことを、
辛さを感じず軽がるこなせる女性だって世の中にはいるはず。

そういう人が仕事をすればいいじゃないか。

私はもっと責任が少なくて給料も少ない仕事をしてればいいんじゃないの?

なんで昇進なんてしちゃって、
ますます大変な立場に追い込まれちゃってるわけ?

なぁんてことまで考えてしまった。



会社を辞めるのはいつでもできるから。

心に常に辞表を。

そして、なんとか耐えられる間は、責務を果たしていこう。

いつリミットに達するかは私にもわからない。



もう客先に行っても彼女の笑顔はなくて、
後任は陰気で大人しい男性だし、
楽しいことなんてまるでないよーーだ!



私はいつまで続けるのかな?





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