ひとりでぶらぶら近所のさくらを見に行った。
川沿いに延々と桜並木が続く。 どこまで続くか好奇心から一時間近く歩き続けたこともあるけど、 川も桜も絶えることはなく、 結局どこまで続いているかはわからない。
土曜日は、天気もよく人が多かった。 帰りに寄った近所のコンビニは、 花見客が買い尽くした後らしく、 お弁当の棚やお菓子の棚の商品があらかたなくなっていた。
毎度のことながら、 「さくらってそんなに好きじゃないんだけどな。でも季節行事だし」 と思う。
買い物に行った帰り道、ふとした風の按配で、 花びらが雪のように舞い踊る辻を通った。 あまりに可憐な眺めに目を奪われていると、 向こうから歩いてきた年配の女性がすれ違いざま、 「キレイね」と微笑んだ。
今日も、ふと思い立って、昨日と同じコースを、 今度は逆に回ってみた。 雨のせいで、人はほとんどいなかった。
薄いグレイの空気が立ち込める中、 川面に向けて枝を伸ばすさくらは美しかった。
昨日とは雰囲気がまるで違う。 私の感じ方も全然違った。
図書館に行った。 ■天国はまだ遠く (瀬尾まいこ 著) 新潮社 ■いじめの時間 (江国香織 他著) 新潮文庫 ■だれかのことを強く思ってみたかった (角田光代 著) 集英社
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