CYMA’S MURMUR

2004年09月29日(水)   祖母


祖母が亡くなった。

まだ確実な情報ではないけれど、
90%本当の話らしい。

台風による大雨で、土石流がおき、家ごと流されたらしい。
まだわからない。
わからないけど、本当らしい。

鉄道は動いていないし、道路も寸断されていて、
誰も現場に近付けない。
電話だってつながらない。
わからない。
でも、そうらしい。

行方不明の1人の生存が確認されたという報道もあった。
それが祖母であればと思うけれども、
そこに希望をつなぐのも辛い話。

祈っても、届かない。

最後に祖母と話したのは、10日くらい前。
そうだ、日記に書いたっけ、その話。
「東京ラプソディ」の話だ。

こんな終りが来るなんて、想像してなかった。
するはずもなかった。

もっと話しておけばよかった。
もっと会いに行けばよかった。

週末、両親と妹に会ったときに、祖母の話をした。

「電話したけど、元気だったよ。
 町内会の旅行に行こうかどうしようか迷ってたから、
 行けるうちに行っておくべきだ、って勧めておいた」

そう私は言った。
行けるうちに行っておくべきだったのは私だ。

妹は、そのとき、こう言った。

「最近台風や地震が多いから、おばあちゃんの所大丈夫かなって、
 いっつもニュースチェックしてるんだ」

こんなことになるなんて、誰が想像しただろう?

その一方で、祖母らしい最期のような気がする。
病院でいつまでも生きながらえさせられるのは嫌だと言っていた。
延命措置はして欲しくないと言っていた。
誰にも迷惑かけずに、コロっと死ぬのが理想だと言っていた。

まだ確定じゃない。
私はまだ生存の希望を捨てるべきではないのかもしれない。
祈り続けるべきなのかもしれない。

でももう、私は彼女の死を受け入れつつある。

それでも神様。
おばぁちゃんを助けてください。






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