車の後部に乗っていた二葉が、 「お母さん、スピード速くなったり遅くなったりすると気持ち悪くなるよ」 と言った。その日は雨が降っていた。
「あのね、二葉。車を運転する時は、道を歩いている人のこともちゃんと考えなきゃいけないんだよ。今日は雨が降っているでしょ?それでスピード出したら、その人に水溜りの水がバシャッってはねちゃうでしょ?だからスピードを落とすの」 そんな風に二葉に話したのは、一週間ぐらい前のことだった。
そして、先週の金曜に出かけた時、帰りが夜になってしまった。細い道だったので、元々スピードは出していなかった。歩いている人を見る度に注意してスピードをもっと緩めた。・・・つもりだった」 しかし・・・黒い傘に黒っぽいスーツを着ている人は直前にならないとほとんど見えなかった。でも、そんなにスピードを出していなかったので、大丈夫だろうと思っていた。
踏み切りのところで止まって待っていたら、窓を叩かれた。 なんだろう?と思って、窓を開けると、 「運転する時は気をつけてよね」 と男の人に怒った顔で言われた。あわてて「すみません」と言ったが、申し訳ないという気持ちよりも悲しくなった。
見たことのある顔だった。同じマンションの人で、しかも二葉の友達のお父さんの気がした。誰のお父さんかはわからなかったけど、確かにそうだと思う。
いつも、かなり注意しているのにな、と思ったら泣けて来た。
家に帰ったら、 「どうしたの?」 と子供達に言われた。 わけを話すと、 「黒い服に黒い傘じゃわかりません、って言ってやればよかったのに」 と言われた。そんなこと言えるわけないじゃない。
「どうして涙が出るんだろう」 と言ったら、一生が、 「それは、いい人だからだよ」 と言う。
「『いい人が心を病む』っていう本があったよ。買って来ようか?」 と言われた。
私はいい人なの?いい人じゃないよ。
↑寂しいのでなんか書いてください。
☆メールの返事を出せずにいます。ごめんなさい。もう少し待って下さいね。
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