「天使になった男」と言う本の中に「自分をカキョすればいいのよ」と小さな女の子がお父さんに言う場面がある。
カキョとは「許可」のことである。
私はもうとっくに自分を許可しているし、主人も私のことを許してくれている。人には笑われそうだが、 「ききは奥さんじゃなくて『おくしゃん』だから、いいんだよ、きちんと家事ができなくたって」と主人は言う。 許可するという意味は、「完璧にしないこと」「できないことは無理してしないこと」という意味だ。
病気だとか健康だとか、そういう次元ではなく、そういう病気を持っていることを知りつつ結婚したのだから、「全てが私」という捕らえ方をしてくれる。
今日、受診した時、珍しく先生の前で泣いた。 自分でも少し意外だった。 こらえてもこらえても涙が止まらなかった。
先生に、 「何が一番つらいですか?」 と聞かれて、 「一番辛いのは頭が痛いこと」 と答えた。
昨日は一日中寝ていた。どうしても痛みが取れないので、母のために処方してもらった点滴を自分にしようと思い、セットした。でも、いつもは一度で入るのに7回やっても入らなかった。8回目に手の甲の静脈にやっと入り、私はそのまま15分ぐらい眠ったようだ。目覚めた時には痛みが少しだけ和らいでいた。
先生にそれを言うと、 「つらかったですねぇ」と言った後、 「ききさんの周りでは、いろんな問題があってそれがギシギシと音を立てて歯車がやっと回っている状態なんですよね。それはききさんだけでは直しようがない問題なんです。みんなで話し合わないとダメですね。とにかくお父さんの問題は、私が責任を持って診ますから、ききさんは無理をしないように、自分をいたわってください」 と言われた。
私の友人の中にも同じ病気の人がいて、「病気に逃げないで」とか「甘えないで」と言われると嘆いていた。
自分を許可しているのに、周りに許可してくれない人間がいると、のんびり生きることが難しくなる。
痛みがあると人間は弱くなるのだろう。昨日はあんなに凹んでいたのに、今日は頭と体が重いだけで(ゴロゴロしていたら太りました)気分がいい。それは、かわいいサボテンの花の写真を見たからかもしれない。
母に言った。 「もう少し待ってね。私、花を育て始めたから。前は花を育てる気にもならなかったから。きっと少しずつ動き始めるよ」
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