| 2002年06月26日(水) |
病院じゃなくてホテルなのね |
昨日仕事を休んだので、職場に着いた途端に患者のNさんに抱きつかれた。 「待ってたよ〜」と。こういう瞬間は本当にうれしい。今日は1人の身体を拭き、3人の足を洗った。うちの病院は基本的には週末は家に帰ることになっている。家に帰ってお風呂に入っているとばかり思っていたら、入っていなかったり、もっと私達が目をかけなければならない患者がいることに気づいた。
私の仕事は2時〜6時までのパートで、2時〜3時までが入院患者の世話。そして3時には外来の仕事に入る。1時間では仕事が終りそうにも無い時、たとえば患者にシャワーを浴びせる時などはもっと早い時間に行く。白衣では暑いし、濡れるのでTシャツに短パンという勇ましい格好で患者にシャワーを浴びせ、奮闘する。 Nさんは1人で爪を切ることができないし、ご主人も怖いというので、いつも私が爪を切っている。そして今日、他の患者も見たのだが、家に帰っている患者も爪は伸び放題だった。患者の家族にもそれぞれ家庭がある。お風呂に入れるだけでも精一杯なのだろう。爪が伸びていることには気づかないのかもしれない。1人で爪を切ることができない患者の爪を切ることも私の仕事だと思っている。
仕事の時はもちろん仕事に専念する。それでも今の私には気がかりな事が多い。
まず一番の問題は、義父の脳梗塞。今の病院に長くはいられないということで、他の病院を探さなければならない。ケースワーカーとの話で、候補の病院はあるのだが、私は自分が勤めている病院の先生に、リハビリのできるいい病院は無いかどうか聞いてみた。先生は快く、知り合いに当ってみると言ってくれた。
仕事をしている時に「T先生からお電話です」と事務の人が先生に声をかけた。 それは私が頼んだことへの返事だったのである。 横須賀にあるHという病院で、電話番号と住所が書き留めてあるメモを先生から受け取った。 「今、紹介されている病院と、この病院と色々調べてどっちがいいか判断したらどうかな?」と先生には言われた。私はとてもうれしい気持ちで早く義母に知らせたいと思った。先生にお礼を言い、仕事の時間もちょうど終ったので、さっそく義母に電話をしたが、電話はつながらなかった。
家に帰ってから、主人に電話すると主人もネットで見たのか「良さそうな病院だね」と乗り気である。そのうち着信履歴を見た義母から電話がかかって来た。そこで、地元の先生からH病院を勧められたという話をした。
しかし、H病院は問題外だった。「その病院は話に出たのよ。でもね、月に医療費が30万から40万かかるんだって。ホテル並みの病院なのよ。うちは年金生活だからとてもそういうところには入れません、って最初っから断ったの」と義母は言った。 一月に30〜40万も取る病院。プールがあるらしい。できたばかりで、きれいで個室か二人部屋らしい。病院というより、ホテルなんだ。
私はがっかりした。その病院がどんな病院なのかを全く知らずに、明日にでも横須賀に行って、3ヶ所の病院を見て回ろうと思っていたところだった。
義父は介護度は5。一番重い患者だ。そういう患者を受け入れてくれる病院は少ない。でも今の状態で家で看るのは無理だ。医療はなんのためにあるのだろう。そういう患者こそ、病院で看護が必要なのに。看護婦としてというよりも1人の人間として、今の医療制度に腹が立った。
そして、一つの病院に3ヶ月しかいられないと言う。本当は6ヶ月らしいが、介護度が5の患者を受け入れるために、「3ヶ月ならいいですよ」という言い方をするようだ。そして患者はたらい回しになるのか。
今日も納得できない。
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