*Fine Diary*
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2002年06月14日(金) 泣かせてみたい

今朝の「おはようグッディ」の特集は野村萬斎さんでした。
ギリシャ悲劇の「オィディプス王」を演じられるそうです。大昔ギリシャ神話にはまりまして悲劇のほうも少し脚本など読んだ事があるんですがセリフ・・・すごいですよ〜長くて、難しくて(しかも暗くて)

普段、萬斎さんは「狂言」のひとです。
狂言はお能とちがって「喜劇」ですから、普段はひとを笑わせるのがお仕事。
その喜劇のひとが今回悲劇を演じるというのはどうですか?そういう質問に足をきれいに組んで、涼やかなまなざしで(しかも微笑つき)
「普段は人をわらわせるのが仕事なんですが、たまには泣かせてみたい
そうおっしゃったんです。

(////////)は・・・あ〜〜〜〜〜←朝から壊れてしまったヤツ

泣かせてください〜〜〜TT


舞台の一部が(お稽古ですけど)出てましたが・・すごく素敵・・
古い記憶をたぐりよせますが・・・
オィディプス王はある怪物に苦しめられる街を救ってそこの未亡人であった王妃と結婚して王になったひとですが、彼にはすごい出生の秘密があるんです。
彼が生まれる前、彼の父はある託宣をうけます。

「生まれてくる子はその父を殺し、街に禍を及ぼす」と。

で、父は生まれた息子を遠くへつれていき捨ててしまいます。
羊飼い(だったかな)に拾われすくすくそだったその子がオィディプスです。
強くたくましく成長したその子は旅の途中で一人の老人と出会います。そして、ささいなこと(たしか馬車で道をどっちが譲るとかそう言うことだったと思います)でケンカとなりその老人をころしてしまうのです。
その後怪物にくるしめられる街を救い、そこの王妃と結婚し子供たちを得、幸せにくらしていた彼に不幸がおそいかかります。
街に天災がふりかかり・・やがて己の出生の秘密をずっと探り続けていた彼に信じられない事実がつきつけられるわけです。

自分がこの街の王子であったこと。不吉な託宣ですてられたこと。あの旅先の老人は自分の実の父・・つまりこの街の王であったこと。自分の妃はじつは自分の母であったこと。父親の血と近親婚で汚れた自分が王位にあることに神々が怒っていること・・

とまあこういう話だったと思います。(説明長くてすみません)
その苦悩シーンの萬斎さんがすごく深くて・・・眼差しが強くて、顎のラインとか背筋とか・・綺麗で・・・

「泣かされてみたい」

です。


Σ( ̄ロ ̄lll)はっ・・・・
また語ってしまった!!



*+*+*+ぽつん+*+*+*

自分の非を、弱さを、コンプレックスを、認められるひとが本当に強いひとだと思う。認めたら・・・素直になってほしい。


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