SO CRAZY!  byサクライ和泉


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初めて彼の前でないた。     2003年01月08日(水)

またしても、フラッシュバックを起こした。
編集さんとあった、帰り。


嘲笑うように自らの過去を話した。笑いながら。
自分でもたったの1年半でこんなにいろんな経験をしたんだ、と感心もした。
雑誌で、連載をしてもらいたくて、日記も読んでもらっていた。
1時間が短く感じた。
8時に仕事が終わって9時に渋谷で待ち合わせてそれからの1時間。
10時になってしまったので、また今度ということになって帰路についた。


電車の中、GO!GO!7188を聴きながら妙な気分になった。
消えてしまいたい・・・
そんな衝動に駆られる。そんな衝動があたしをかきたてる。
頭の中で論争が起こり始める。
彼の前のあたしと、この日記を綴る和泉と・・・。
彼を無碍に扱おうとする和泉。
彼の為に全てを、彼の為に生きようとする「私」と。
和泉はしんじゃえ、っていう。
私も、こんな汚い穢れた魂を消してしまえと、泣いている。


独り2役は、無理があったのだろうか、薬が足りないだけなのか。


彼の部屋にたどり着くまで、何度も何度も死のうと思った。
幸いカッターや剃刀は持っていなかったけれど、手首も切りたくなった。
だけど、私は折角彼がくれた仕事をこなしていこうと、そのためには手首なんか切れない。
交差点で、車が来るのを見計らって飛び出した。
よけられて、舌打ちされた。


なんとかたどり着いて、「ただいま」と一言発した。
それが、精一杯。
しばらく無言の時間が流れ、あたしはもくもくとメイクを落とし、部屋着に着替える。
祈るような気持ちでコントミンを服用む。
神様なんて大嫌いだけど。
HRをみながら別途に寝そべる彼の横に、顔が見えないようにあたしも寝そべる。
泣きそうだったから。
だけど、泣いてしまった。
ただいつものように涙だけがたらたらと流れ出る。
気がついた彼は、指で涙を拭ってくれるが、止まらない。
何も訊かずに、ただ抱きしめてくれた。
そして、
「俺が居るから大丈夫だ。」と、強く静かに言った。


少し落ち着いてから、今日何かあったわけではなくて・・・昔のこと思い出しちゃって
少しパニックになっちゃてるだけだと説明すると、彼は少し安心したようだけれど、また新たな不安に襲われたのだろう。
言おうとして、でも思い出すだけで気が狂いそうになるから口からあの事実を語ることはできない。
できなかった。
あたしの、紙に綴った日記のような雑記を読んでもらった。
幼少期から今までの事実を書き連ねたものだ。
何も言わず、紙の上の文字を読んでいる彼。
あたしはその間、嫌われやしないかという恐怖でいっぱいだった。


読み終えた彼は、ため息を一つ つき、「わかった」といった。
悲しそうな、慈愛に満ちたような声だった。





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その言葉に、あたしはまた泣いてしまう。
本当にこんなあたしでいいの?愛してくれるの?
信じられないような気持ちでいっぱいで、さっきまでの不安はどこかへ消え去っていた。
「泣かすつもりでいったんじゃないんだけどな・・・・」
はにかむ彼にあたしも同じ言葉を返した。



























好きだよ。大好き。


ずっと・・・傍に居て・・・。




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