朝、彼が家を出る。 寝ぼけまなこのあたしの唇にキスをする。 「いってくるね。」 そういって、出かけていく。 ドアの閉まる音。鍵の掛かる音。 すごく切ない。
まだ眠剤の抜けきらないあたしはまたうつらうつらと浅い眠りをむさぼり、 11時ごろに目を覚ます。 目を覚ませるためにタバコを1本吸う。 不思議と、眠気が引いていく。 ここのところ、毎日そんな感じだ。
チキンの悪戯、父親のなじる声、食器の割れる音、母親のイカレタ行動、いつもの言葉「あなたのためを思って」・・・・
いやぁ〜〜〜〜!!!! もうやめて、もうやめて、もう・・・・いや・・・ あたしを死なせてぇ・・・・!
気がつくと、そう叫んでいた。 涙がぼろぼろと排泄されていく。 たすけて・・・。
ぶっ壊れてしまう前に、病院に行かなきゃ あたしが腕を切ったりしないように 彼が笑っていてくれるように まだまだ、昔のことなんて話せない だから、今は笑顔で「お帰り」「ただいま」っていえなきゃ
ママに電話して、病院に行った。 薬が変わった。 体重を量ったら37キロだった。 予備校にはいけなかった。
メッセンジャーでマナとチキンと話をした。
彼と狭い湯船に一緒に浸かった。 あたしが付けた不恰好なキスマークがよく見える。 なんとなく、ほっとした。
|
|