| 2010年12月04日(土) |
大森地区事件のその後、大森記念病院&葬祭場 |
大森地区において発生した事件(?)2件について、その後の展開をご報告する。
1件目は、放漫経営で破綻した大森記念病院である。理事長のバブル期の投資や、愛人への利益供与などにより米国ハゲタカファンドである「ローンスター」により診療報酬を差し押さえられ、本年6月10日に閉院。(都には休院と届出)93名の入院患者は転院を余儀なくされ、うち4名の方が転院作業中もしくは、転院直後にお亡くなりになった。
また、職員130人分の給与が最大4ケ月も支払われないなど、被害が広がっていた。ところが、当の経営陣である理事長、その妻、娘は病院最上階に陣取り、アワビだ寿司だ、ウナギだ、と出前三昧。
労働基準監督署の未払い立替も遅遅としてすすまず、従業員さんたちの怒りは頂点に達していた。そこで「優先債権」である「労働債権(給与)」などを確保するため、従業員さんたちが選んだ手段は「第三者破産申し立て」である。
その結果、9月24日付で東京地裁から破産手続きの開始決定を受けることが出来たのだ。帝国データバンクに調べによれば、負債額は2009年3月期末時点で約16億3100万円。
そして今日、元従業員さんから嬉しい電話があった。
「破産管財人から連絡があり、来週にも未払い賃金の全額が支払われることになりました。」やった〜!!!!退職金も減額はされるものの支給されるとのこと。年末年始を前にして、元従業員さんには最高のクリスマスプレゼントとなったようだ。
それにしても、労働基準監督署、東京都、大田区、と行政がほとんど救済の力になれなかったことを、少しでも関わった者として申し訳なく、また残念である。
2件目は、ストレッチャーでご遺体を商店街を通過して搬入・搬出するという斎場計画である。
業者側の言い分が、住民側と大田区に対してコロコロ変わることに不信感を強めた区担当者が「本当のことを教えてほしい」と強く迫り。少しばかり事態は好転した。Oさん、Nice Job!
業者側は、ご遺体の搬入をあきらめて「骨葬」にする、と申し入れてきたのだ。つまり、よそで火葬をして、ご葬儀だけをこの場であげる、との提案である。それでも、商店街に「黒装束」の参列者が毎日連なることは、どうかと思うが、一歩前進である。
区議会都市環境委員会に提出された陳情は、なんと「継続審査」となってしまった。「採択」に賛成したのは、共産党と生活者ネットワークだけ(2名)だった。
自民党の区議からは「地元では、このような施設を望む声もあり、町会や商店会は反対してない」との、事実誤認の発言があった。3つある商店会長、町会長、目の前にある病院事務長さん、地元の荒木秀樹区議はいずれも「反対署名」をしている。陳情書が町会長や商店会長名だと自民党は即座に賛成してくれたのだろう。
民主党の区議からは「現場を見ないと」との意見が出され、12月15日に現場を視察することになったようだが、12月15日には「改装工事」は終わっている。さらには、12月の委員会で採択されても、議会としての採決は3月の本会議となり、とっくに「ご葬儀」が始まっていて「訴えの利益」がなくなるのだ。
なんとも、のんびりした議会の委員会にはビックリである。地元では「やはり、区議会議員のご子息経営の建築会社が工事を請け負ったから、相当圧力を議員にかけているのではないか」とのウワサまで飛び交っている。まさか、そんなことはしないと思うが、現場に出されていた請負建築会社のロゴ入り壁面板は取り外されていた。
今後は、粘り強い住民反対運動で「中止」に追い込むことだ。花屋さんも葬祭場ではなく、保育所や高齢者の小規模多機能施設でも作れば、おおいに喜ばれるのに、どうかしら??
以上、大森地区の事件のその後である。
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