| 2009年02月21日(土) |
最大で13倍の差が!!!5を取れる学校、取れない学校 |
昨日書いた中学校別評定割合によれば、大田区立中学校28校の数学における五段階評価による「5」の割合は、一番割合の多い学校では、全体の21.9%であり、最低の学校では1.6%と、なんと13倍以上の格差があることがわかったのだ。英語でも、最高20.8%、最低3.1%と約7倍の格差である。
そこで、この数字が教育委員会がおっしゃるように「偏見や差別」に結びつくか検証してみたい。
数学で5が最低だった「調布地区」の中学校は、国語(10.9%)や英語(9.4%)では平均的な数字なのだ。また、数学ではトップであった大森地区の中学校は、国語でもトップ、反面英語では9.6%と平均的な数字である。これは何を物語っているのだろうか。
区教育関係者が危惧するのは、成績格差と地域格差の相関関係である。暗黙の秘密として「東低西高」というのが常識とも囁かれるが、声を上げることはタブ−とされている。問題の本質に目をそらして、解決を図ることほど無意味なことはない。
学力アップの現在の議論は、骨折して出血している患者に、バンドエイドを貼って血が止まるのを見て喜んでいるようなものである。
さて、そのような仮説は、実は、この評定割合では実証されないのだ。それよりも、教科間で上位校が下位に転じたりしているのだ。とすれば、評定割合の違いは「人為的」又は「属人的」とは言えないだろうか。
つまり、教員の指導力による格差、教員の評価に対する主観による格差を否定できないのではないか、と危惧するのだ。だからこそ、全国学力検査の結果を学校別に公表し、教員には教員別結果をも公開して、個々の教員の指導力の自助努力を促すべきなのだ。
ちなみに、この評定割合は各都立高等学校などに配布されるが、合否判定において評定割合を見て判断することは一切ない、そうである。(東京都教育庁)つまり、やはり塾が保護者に説明するように「5が取りやすい学校」を選ぶことは重要な「受験対策」なのかもしれない。
教育委員会は、臆することなく情報を開示し、地域と学校、教員を含めて、大議論をすべき時に来ていることを知るべきである。
個別の学校名がお知りになりたい方は、メ−ルで表にある学校番号をお知らせください。くれぐれも「差別や偏見、批判」にならないようお使いください。
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