いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2002年05月27日(月) 不燃物の火災?

 今日は、防災対策特別委員会の視察。さる5月7日に発生した、不燃物処理センターの火災現場に出かけた。バスの車中で、23区清掃一部事務組合(地方公共団体が、その事務の一部を共同で行う場合に設立する特別地方公共団体)の施設管理部長より、事故発生から、消防署員殉職、マスコミ発表の時間が説明された。以下、その説明による。
 16:08 火災発生 現場作業員により初期消火
 16:30 消防開始
 16:50 放水終了(これは、あやしい 犬伏注)
 17:15頃大田区に”鎮火”と連絡。大田区職員は帰宅
 17:45 酒井消防司令補死亡
 22:13 東京消防庁 火災発生と殉職のプレス発表
 23:10 一部事務組合 殉職を知る

 なぜ、プレス発表から、1時間もたたないと、当事者である、一部事務組合に情報がもたらせられないのか。実に、役人の組織は不思議だ。”自分の家が火事になり、そこで人が死んでいるのに、新聞発表の1時間後まで、その家のオヤジが知らない、なんてことありますか?”と、質問したが、トンチンカンな答えしか、戻ってこなかった。また、古手の最大政党の議員も”役所には、それぞれ管轄があるから…”と、役人擁護の発言。そうかな、私は、当事者意識の欠落が原因だと思う。
 大田区防災課長に、この消防官に表彰状を、と頼むと、”清掃部の所管”と言われ、清掃部に言えば、”一部事務組合の所管”と、一部事務組合に言えば、”我々は、23区の合意で運営しているので、23区の区長さんの合意がないと”と。そして、この議論は、大田区防災課長のところを、23区の区長と買い換えて、永遠に続き、結局誰もやらない。役人とは、かくあり。どこかで見た詩、役人のことか。

誰かが、やらなければいけない仕事があった
誰でもできる仕事だった
誰もが誰かがやると思った
でも誰もが、誰もやらないとは思わなかった
そして、最後はみんな誰かのせいにした

誰のせいかは、問うまい。しかし、酒井消防官の殉職を犬死にしないためにも、2度と、この種の事故が、おきないよう願ってやまない。救いは、スーツ姿の施設管理部長が、言い訳に終始していたなか、作業服の工場長が、誠実に現実を報告してくれたことだ。

酒井消防官の、ご冥福と、ご遺族のご多幸を心からお祈り申し上げる。


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