パラダイムチェンジ

2006年11月18日(土) プロフェッショナルの流儀 番外編

土曜日、西新宿の住友三角ビルでの、脳科学者、茂木健一郎の
対談を聞きに行ってきた。

今回は「プロフェッショナル〜仕事の流儀〜番外編」ということで、
同名のNHKのTV番組の司会をしている住吉美紀アナウンサーと、
CMその他の世界で今、注目されているアートディレクター、佐藤
可士和との対談。

いや、これがもうむちゃくちゃ面白かったです。

佐藤可士和自身が、最後の締めに自分自身がトークを楽しめたと
いい、茂木健一郎が、今日の場の雰囲気が(佐藤可士和によって)
クリエイティブな空間になっている、と話の途中で言っていた
けれど、聞いているこっちも、なんか自分のクリエイティビティ
(なんてものがあるとすれば)が、すごく刺激されたトークショー
でした。

これは、佐藤可士和、茂木健一郎というクリエイティブな世界の
プロ二人が揃ったからというだけではなく、そこに住吉アナウンサー
が触媒の役割をしたから、その雰囲気が強くなったんじゃないかな、
と思ったのである。

いや、茂木、佐藤二人の対談でも充分面白かったと思うけれど、
そこにもう一つの要素である、住吉アナウンサーが加わった鼎談に
なることで、話がもっと膨らんだんじゃないのかな。

そしてそれこそが、茂木健一郎が住吉美紀アナウンサーを高く買って
いる理由なのではないかなあ、なんて事を思って聞いていました。

今回のトークショーでは、何個も心にメモした言葉があったんだけど
その中の(個人的な)白眉は、トークショーの終盤に、佐藤可士和の
言った、身体の体幹の筋肉を調整することで、自分の中に軸を作る
事が重要なんだ、と言った一言。

佐藤可士和自身は、2年前からバランスボールのトレーニングに行く
事で、自分の体幹を調整しているんだけど、その事が、彼自身の創作
に多大なインスパイアを与えているらしい。

そして彼自身が、企業のトップであったり、有名人であったり、様々
な人に会うとき、この人はすごいな、と思ったり、コミュニケーショ
ンセンスがいいな、と思う人は、軸が通っているというのだ。

自分の軸があるからこそ、TPOに合わせて場の空気を読む事ができる
し、また同時に、自分の素の力を魅力的にできるのだ、と。

そして、それにかぶせる様に、住吉アナウンサーが、「それが身体の
軸を鍛えることで、コミュニケーションという頭の軸もできるって
事なんですね」と感心していた。
(その時、茂木健一郎は客席を見てニヤニヤしていた)


で、軸って、私自身も最近、ダンスを復活して以降、意識している
事なんだよね。
自分の軸を支えるためには、やっぱり体幹のインナーマッスルという
か、背骨のそばのコアの筋肉群を鍛えていたんだけど、そうすると、
自分の仕事的にも、様々な変化が現れてきたところであり。


それと、軸ということについて面白かったのは、その後、客席からの
質問を聞いている時だったのである。

質問を聞いていると、その人の軸がどこにあるのか、それとも感じら
れないのかが、結構はっきりしていて。
で、個人的な印象としては、軸のしっかりしてない人ほど、結構
とんちんかんな質問が多いんじゃないかな、とちょっと前から思って
いて。
なんとなく、今回の質問を聞いていて、ああ、やっぱりそうなのかも
と思ったのである。
(ただし茂木健一郎は、そのカオティックな場の雰囲気をも、楽しん
でいる感じだった)

で、そこから話を飛躍させると、最近のいじめ問題にもこの軸の
有る無しが重要なんじゃないのかな、と思ったのだ。
これについては次回にでも。


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harry [MAIL] [HOMEPAGE]

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