パラダイムチェンジ

2002年05月19日(日) サッカー日本代表(2)

と、いうわけで、前日に引き続きサッカー日本代表について。
なんで、僕たちはこの4年間で、サッカーの見方が成長したと思ったのか。

そのきっかけは、中村俊輔が代表落ちしたことに関する報道からである。
代表選手の発表の前、中村選手や、中山選手が果たして
代表入りするのかどうか、マスコミはそこに最大の関心が
あるかのような報道をしていた。

そして結果的に中村選手は代表入りできず、中山選手は代表入りを
果たしたわけだが、中山や秋田選手が代表入りしたことの
インパクトが強かったためか、中村選手が落ちたことに関して、
そんなにマスコミは大きく取り上げず、そんなに反発も
起きなかったように思う。
もしも、トルシエがそこまで計算して、直前まで中山選手を
代表から外していたら、それはすごいことなのだが。

もちろん、中村選手はすごい選手だと自分は思うし、彼の
フリーキックがW杯で見られないのは個人的には残念だったりする。

そして、自分が思い出すのは、4年前の代表発表の時の事だ。

あの時は、三浦カズ選手が、果たして代表入りするのか
どうかが、一番の関心の的だった。
そして、多くのマスコミは、カズ選手の実力がどうなのか
って事に関わらず、外すことを前提に、報道を
過熱させていた気がする。

最終的に決断をしたのは岡田監督だが、もしかすると
彼の決断を狭めたものはマスコミの報道に踊っていた
われわれの声、だったかもしれない。

そのくらい、自分を含めた素人はサッカーについて知らなかったし、
サッカー関係者は、マスコミに報道されることに
慣れてなかったのかもしれない。
岡田監督自身は、日本人がW杯を本当に認識したのは、
98年からだ、と後に語っている。

あの頃、少なくとも自分は、マスコミの報道の通り、
日本代表の決定力のなさに憤慨していたし、
中田中心のチームに過剰な期待をしていた。
でも、実際のチームがどうであったのか、
これはスポーツライターの増島みどりが、フランス大会後に
代表選手達にインタビューをした本に詳しい。

そして、今回、日本代表選考に関して、単調な報道には
なっていないところをみると、世間の人々も単純に
マスコミには踊らされなくなってきているし、
中村選手や中山選手の記者会見を見ていると、
サッカー選手達もマスコミとの付き合い方に慣れてきた
ような感じがするのだ。
あくまで印象でしかないんだけれど。

これは、それだけサッカーが自分たちの生活の中に
入ってきたっていう証拠なんじゃないだろうか。

日本で行われるW杯が、フランス大会以上の熱狂を
呼ぶのかどうかは、わからない。
でも、自分を含めてW杯が間近で見られることを
楽しみにしている人は多いと思う。


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harry [MAIL] [HOMEPAGE]

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