日々の思い

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ジョンQ
2002年12月03日(火)

「なぜ、父親は病院を占拠したのか?」と言うフレーズで予告編があった映画「ジョンQ」を見に行った。
今映画館は「ハリー・ポッター」を見る人があふれていてチケットを買うだけでも大変だった。

好きなデンゼル・ワシントンの映画だけどこの前に見た「トレーニング・デイ」の悪役が強烈に焼きついていてあそこまであくの強くない役であって欲しいという思いが胸を掠める。

導入部からすぐに引き込まれて周りにいる人のことがまったく気にならなくなる(館内はあまり空席がなかった)
初めの部分、美人がアベマリアを聞きながら車を走らせている。
前のトラックを追い越したいが道を譲らない。無理やりに追い越そうとして前方から来た車と接触、大事故、多分死亡しただろうと思わせるところで終わる。その場面がなぜ必要だったのかはじめから胸に引っかかったまま物語は進行した。

ジョンQアーチボルトは仕事をパートにされてしまって収入が少なく車まで持っていかれてしまう。
妻にいやみを言われながらも息子の明るいジョークで3人の楽しい家庭を営んでいた。その息子が突然重い心臓病で移植しか助かる道がないとわかるのだ。保険があると思っていたが会社は勝手に保障の幅が狭い保険に切り替えていて移植手術には適用されない。

院長の(アン・ヘッシュ)の冷静で冷たい言葉。
「あなたと同じ立場の人は何万人もいる、あなただけ特別なんてできないのよ。とにかく25万ドルを用意なさい。じゃなければ手術はできないわ」
ジョンはあらゆる手立てを尽くそうとするが方法は何一つない。

その状況におかれた父親は救急病院を占拠するしかなかった。
その間にも息子は見る間に死の色が濃くなってくる。
でも、病院を占拠してもドナーの心臓はどうするつもりなのか・・・
ジョンははじめから自分の心臓を息子に移植するつもりでいたのだ。

館内のあちこちから啜り泣きが聞こえる。私もひそかに涙をこらえていたのだけど。人質になった人たちにもそれぞれにドラマがあった。
ドメスチックバイオレンスで腕を折られてやってきた女性。
今にも子供が生まれそうな夫婦。

警官隊が周りを取り囲み狙撃手が配置される。
狙撃に成功したと思われた一瞬弾ははずれその警官と交換に息子を手術室に運び込んだ。最後に息子に語りかけるジョン。
「金はもうけろよ。お父さんのようにはなるな」と、ささやいた時はちょっと笑った・・

結果的にジョンが頭をぶち抜く寸前にあの事故でなくなった女性の心臓が届けられ無事手術は成功する。まさに奇跡でありこれこそジョンが心底望んだことだった。
アメリカは保険制度が今ひとつ整備されていない。
富める人と貧しい人の差が激しい。
いろんな社会的な問題を提議した映画であり、理想的な父親像を見せてもくれた。
デンゼルのすばらしさを堪能したし、またアン・ヘッシュの冷たい顔が心をとかされ涙にくれリストをファックスするシーンが印象的だった。



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