Diary of Private Babaouo
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| 2003年01月05日(日) |
Portrait of a Leg End |
ジョージ・ハリスンの遺作 "Brainwashed" が昨年11月18日、ついに発売されました。 最後の力を振り絞ったという印象ではなく、ごく親しい少数限度のメンバーを集めて、楽しみながら自然体で作ったという感じのアルバムでとても素敵です。
でも、どうしても気になることがひとつ。 ジョージが亡くなった直後に流れてきた情報は、ちょっと違うものでした。 遺作のタイトルは "Portrait of A Leg End"。 リンゴ・スター、エリック・クラプトン、ボブ・ディラン、トム・ペティ等の参加で、既に25曲ほどが録音され、現在ミックス中。 こういう情報だったのです。 リリースされてみたら、彼らの名前はどこにもなく、アルバムタイトルも変更されていました。
ジョン・レノンが亡くなった時、チープ・トリックとのセッションが残っているという噂があったのですが、誰も聴いたことがなく、近年では根も葉もない話だという結論が出かかっていました。 ところが、「ジョン・レノン・アンソロジー」(1998)にその音源が収録され、実は本当にあったことが分かりました。
そんなことも考え合わせると、どうしても「本当はまだあるんじゃないのか。」という思いがぬぐい去れないのです。
以下、遅れた初夢がわりに、ジョージの音をもっともっと聴きたいひとりのファンの夢物語です……。
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ジョージは二つのことを考えていた。 ひとつは「自分自身」のこと。 そして、もうひとつは「伝説」のこと。
「オール・シングス・マスト・パス」のリマスターをやっているころ ジョージは、自分に残された時間があまりないことを自覚し始めていた。 全ての作品をやり直したかったが、もうその時間はない。 では最後に為すべきことは何なのか……
奇しくも「オール・シングス・マスト・パス」を分水嶺として 彼の音楽人生は二つに分かれていた。 「ジョージ・ハリスン」個人としての人生と「伝説」としての人生。 その二つにそれぞれきちんと別れを告げよう。 ジョージは生涯最後の大仕事にとりかかった。
1枚のアルバムでは、ジョージ・ハリスン個人の音楽を総括し、 最愛の息子と共演するという形で、それを残された者に引き継いでいく。
もう1枚のアルバムでは、「伝説」を共に生きた仲間たちひとりひとりと最後のセッションを行い、「伝説」に生きたジョージ・ハリスンもまさに自分自身であった、と確認するとともに、かけがえのない友人である彼らと、きちんと音楽で最後の語らいをして旅立つこと。
「個人」のアルバムについてはジェフ・リンが、「伝説」のアルバムについてはトム・ペティがそれぞれコーディネイトを引き受けてくれた。 密かにではあったが、順調にセッションは進められていった。
「個人」のセッションは、もともとパーソナルな録音だったので 基本的なトラックは比較的短期間のうちに録り終えていた。 一方、60年代を共に過ごしたミュージシャンを一人一人ブッキングしていく「伝説」のセッションも、トム・ペティの尽力でボブ・ディラン、エリック・クラプトン、そしてリンゴとの共演を済ませ、計画していた最後の一人を残すのみとなっていた。
しかし、「伝説」を語る上では最重要人物でありながら、もっとも微妙な人間関係の相手でもある「彼」に、ジョージはなかなかセッションの話を切り出せずにいた。 演奏する曲はもうできている。自分のボーカルも入れてある。 あとはタイミングを見つけて誘うだけ。 ジョージはあせらず待つことにした。
しかし「その時」は思ったよりも早く近づいていた。
体が次第にきかなくなってきていると自覚したジョージは、何よりもまず、息子へ伝える「個人」のセッションの完成を優先させた。 タイトルは「BRAINWASHED」。 ジョージが音楽を通して世に伝え続けてきたパーソナルなメッセージの集大成。
これが完成したら、急いで「伝説」セッションの仕上げに取りかかる。 そう決めていたジョージだったが、ついに病魔は彼にそれを許さなかった。
11月、セッションに誘いそびれた「彼」がジョージを見舞う。 「……ポール、君に預けたいものがあるんだ。」 ジョージは「伝説」セッションのマスターテープをポールに手渡した。 「伝説」の仕上げをポールに託すことで、ジョージはできなかったセッションを実現させたかった。
ポールは泣いた。 「ジョンと同じことを君も僕にやらせるのか?」 「頼むよ、ポール。 もし、君が「伝説」を僕と共に生きたことを認めてくれるならね。」 「ジョージ……」 ポールは自分が泣いた理由を誰にも話すことはなかった。
911テロをきっかけに始めたポールのツアーに、ひとつのカラーが次第に生まれ始めた。 「伝説」を大切な3人の友人と共に生きたことを、ポールは誇りを持って歌いあげるようになっていった。
先に逝ってしまったジョンとジョージへの思いを世に伝えるこのツアーが終わったら、ポールは「伝説」の作業に取りかかることになる。
まずはジョージが自分のために残してくれたトラックへの録音。 次に、ボブ・ディランやエリック・クラプトン等とのセッションの仕上げ。 さらに、ポールの手許には「Now and Then」「Grow Old with Me」「All for Love」の未完成トラックがある。 そして、ジョン・レノン・アンソロジーで公表されたいくつかのトラックをヨーコから受け取っている。 そして、リンゴを呼び、ポールとリンゴのオリジナル新曲を最後に録音して、最終的には「ホワイト・アルバム」のようなCD2枚組として仕上げる。
アルバムの1曲目は「Free as a Bird」。 最終曲は「Real Love」。 その間を数々の「伝説」が満たしてゆく。 そんな味わいのアルバムになるはず。
アルバムのタイトルはジョージの命名による 「Portrait of a Leg End」
「伝説」の最後を飾るこのアルバムは、2003年12月4日 ジョージとジョンの命日の中日に全世界で発表される。
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なーんてことにならないかなあ、という妄想です。(^^; でも、こんな形でなくてもいいから本当に聴きたいなあ。 残された音源。
(JOSH)
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