夏の雲は高い。たとえそれが雨雲であっても。
別に小包で送っても良かったのだが、 荷物を届けるために一人実家へ行く。
少し遅い昼飯にはそうめんが出てきた。 一緒に添えられたかき揚の天ぷらは母の味だった。
父は、以前僕が薦めたものとは違うビデオカメラを僕に見せ、 僕がうらやましがるととても嬉しそうだった。 だがそのビデオカメラは新しすぎて 家のパソコンでは編集できないと言うと、 ちょっと残念そうだった。
扇風機が回るだけの居間。 だがそれほど暑くは無かった。
地元は今日夏祭りだそうだ。 父は毎年フランクフルトを焼く手伝いをするらしい。
夕方には実家を出たが、渋滞を避けられなかった。 高速を使わずに一般道を走ったのが失敗だったかもしれない。 そして、行きには問題なかったクーラーが壊れてしまって、 熱風しか出さなくなってしまった。 たまらず運転席側の窓を開ける。
渋滞の真ん中、長い橋の上。 西日が全てを照らす中、川面がキラキラと光っていて、 カモメが一羽、ふわふわと飛んでいた。 少しだけ風があった。 周りの車はみな窓を閉めていた。
夏の雲は高い。たとえそれが雨雲であっても。 それ故、真上の雲は雨雲でも日が差すことがある。 矛盾のように見える天気雨。
ああ、この光景を日記に書こうと思って、 いまここに書き残している。
本当は、ずっと考えていた。 君との関係をどうすればいいのか。 困難をどう克服すればいいのか。
たどり着いた結論は君と同じ。 気の済むまで好きでいる。 矛盾しているわけじゃないから。
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