| 2005年10月24日(月) |
阿部市長 予想を超える批判票が |
阿部市長が再選された。 しかし、予想を超える批判票が。
当然といえば当然だが。
10月24日付、朝日新聞に掲載された記事は情況をよく伝えていると思いました。
以下、紹介します。
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阿部氏再選 厳しい2期目の船出 23日に投開票された川崎市長選は、無所属現職の阿部孝夫氏(62)が、無所属新顔の神奈川労連副議長の岡本一氏(60)を破り、再選を決めた。告示2カ月前の立候補表明と出遅れた岡本氏に対し、共産を除く4党の相乗り推薦など盤石の態勢だった阿部氏の「信任投票」とも言われた。しかし、結果は全体の得票の4割近くが共産推薦の岡本氏に流れ、必ずしも盤石とは言えない2期目への船出となった。 (石塚広志、小島寛明) 投開票から一夜明けた24日、阿部氏は市役所で当選証書を受け取った。その後、記者会見に臨み選挙戦を振り返り、岡本氏が得た約13万7千票について「私への批判票だと受け止めている」と話し、その中の半数近くは「(市が建設の計画を進める)地下鉄反対票が上乗せされたのだと思う」と述べた。
阿部氏の陣営内には当初、得票率について「阿部8割、岡本2割」と強気の読みもあった。しかし、結果は阿部氏22万9021票、岡本氏13万7767票と、阿部氏の得票率は62・44%と伸び悩んだ一方で、岡本氏は37・56%と4割近くに迫った。 全有権者(104万2884人)に対する阿部氏の得票率も22%と、5人に1人からの信任にとどまった。阿部氏は「私を支持する8割のうち2割程度は投票に行かないだろうと読んでいた」と6割の得票率は予想通りだと話した。
01年の前回市長選には、阿部氏ら5人が立候補。その中で、共産推薦の候補者は約7万2千票。ほか、地下鉄に反対する候補者2人の合計が約6万票だった。阿部氏はこの票が今回、地下鉄の停止を訴えた岡本氏に上乗せされたとみる。この結果について、阿部氏は「(地下鉄推進の)計画を変えるつもりはない」と言い切った。 また、批判票が集まった背景には、市政のスリム化を目指す阿部氏の訴えが市民に浸透しきれなかったことも挙げられる。 阿部氏は「福祉政策の面で切り捨てられると誤解された部分があった」と認めたうえで、「私の福祉政策はマニフェストにすべて書いてあるのだが、(公選法で)これが配れないのは致命的で残念だった。2週間の選挙戦で理解をしてもらうのは難しい」と語った。
さらに、選挙期間の平日の日中、ほとんどを公務にあてたことが市民に訴えが広がらなかったのではという問いについては、「影響はしていない」と否定した。 一方、岡本陣営の幹部は「大善戦だ」と手応えを口にした。「予想以上に、現市政への批判が広がった結果ではないか。敗れはしたが、私たちの主張は、市長にも届いたはずだ」と話している。
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