Spilt Pieces
2010年06月17日(木)  ハーブ
メゾネットに住んでいる友人が、
庭の部分にトマトとねぎ、ハーブを植えている。
「本当は禁止だから、こっそりね」
と事前に話していたのだが…実際はかなり堂々と。
ばれなければいいねと言いながら、
そもそも禁止ならなぜ庭がある?と、
ごくごく当たり前のような疑問を抱いた。


それはさておき。
友人が、100円均一で購入したという小さなポットに
庭に群生状態となっているハーブを少し分けてくれた。
先日芽が出始めたばかりの花やクローバーを枯らしたばかり。
きちんと育ってくれるのか、正直全く自信がない。
「枯れたら枯れたで仕方ないよ」
友人はそう話すけれど…ううむ。


気にかけながらも、現在は時折水をやる程度。
細く、窓を開けていると風に揺れる。
枯らしてしまったポットにさしていた、
ミツバチのおもちゃが少しだけ色を添える。
どうなるのかな〜と観察しながら約半月。


ちっとも成長していないかに見えたハーブは、
窓の方へ…太陽が降り注ぐ方向へと、
ひょろりと伸びていっている。
細いまま、ひょろひょろひょろ。
パソコンデスクに座っていると、
伸びていくハーブを後ろからミツバチが見つめているよう。
逆光で、シルエットだけが際立つ。
本当に細い。
少しずつ少しずつ、伸びていたんだなと思う。


太陽が分かるハーブ。
私は、どの方向へ向かって生きたいんだろう。
もう分かっているんだろうか。
動き始めるまでの助走期間なんだろうか。
知らない間に、細いながらも伸びているのか。
…そうであれば、いいのだが。


毎日の変化は、あまりにも小さくて。
昨日までの自分と、今日の自分は、
細胞レベルで見たら、たくさん違うだろうに。
それでも、何も変わっていないかのような気がする。
足踏みをしているような気さえする。


床に、身体を倒してみる。
伸びをしてみる。
手足をばたつかせて、大の字になって寝る。
ベッドで転がり、眠りに落ちてみる。
起きたら何かが変わるんじゃないかと思う。
でも、何も変わっていない。
確実に、10年前と今の自分は違う気がするのに。


変わらないためには、変わらなければならない。
最近変わっていないように思うのは、変わっている証拠?
そう思えたらいいのに。
ハーブが伸びるように、自分の伸びも見られたら楽だろう、と、
不思議なことを思う。


細くてもいい、一本筋を通した人間でありたい。
はてさて、どうすればいいんだろう。
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