(SleepWalking)



冷たい手
 
眠ったままのあなたを撫でる
やわらかい髪がすきよ
あなたは気に入っていなかったけど
頭のさきから尻尾まで
足のさきから手首まで
知らないものなんてなかった
そんな気がしてた
気がしてただけ


見えない場所があることに
どうして気がつかなかったのか
こいはもうもく
よく言ったもので
背中に嘘を隠していたこと
知らなかったの
時には繋いだ指先にさえ
滲ませていたのに


冷えていく体にふわりとくちづけた
今日であなたが終わってしまえばいい
偽りはシーツの下に
隠してしまえばいい
知らない振りをして生きていくわ
ほかの死に場所があることに

2007年11月19日(月)


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