奥田民生「ひとりカンタービレ」@渋谷AX
2010年05月08日(土)
3年半ぶり?くらいのAX。だって、見たいバンドはAXではほとんどやらないんですよ。

そんなわけで「ひとりカンタービレ」。
3時間半をかけてドラム、ベース、ギター等と録音して公開ひとりレコーディングやっちまおう、という実にOT的な企画。

まあバンドみたいなもんをやっているおかげでチケットをゲット出来たわけでして、行ってまいりました。
ご一緒した方のアレもあって少し遅れてはいると丁度ベースの録音中。なんだよ、ドラムみたかった…なんて思いながらもベースを凝視。

ベースはアンプとDIの2本とも録ってDAW上でミックスしている様子。
パンチインで部分的な修正など施しつつ、つつがなく録音が進む。さすがOTさん、うまいっす。

次はギター録音。
ギターはギブソンの「持ってる中で一番高いヤツ」というレスポールゴールドトップ。アンプはマーシャルがもってきたという小〜中型のアンプで、OT曰く「ミルキーな音がする」というアンプ。
たしかにそのとおりギブソン+マーシャルながら、丸みのある爽やかな音。
ギタープレイも中々秀逸。もたつきを作りながらもテンポ感を乱さないプレイ。リテイクも殆ど無く、ピンポイントの修正数カ所でサクサクとレコーディングが進む。

その次はアコギ。
こちらはSM57でマイキング。アルペジオなども使いつつ、どちらかというとピッキングノイズをうまく使ったパーカッシブなアコギの使い方がメイン。ミドルテンポの曲に推進力をプラスさせていた。
次のタンバリンと鈴で客の笑いを誘いつつ、曲中では風味を加える隠し味的なサウンドを吹き込む。これまたSM57で録音。

そんなこんなで一端休憩して歌録り…かと思いきやギターソロを取り忘れていたのでした。

ギターはかわらずギブソン。アンプは後ろから持ってきたアクリル製?透明の小型マーシャル。これが良い音していた。
ギターソロがこれまたカッコよく。ってかリテイク無しってどうよこれ。OTさんやっぱりギター上手い。


そしてお待ちかね歌入れ。
座りながら、アコギとパーカッションを入れたSM57に口をくっつけるようにして歌う。
客席も曲の輪郭がわかってきた段階での歌入れとあって盛り上がる。

一発目、すごい。OTサウンドがそのまま。当たり前なんだけどやっぱり民生は歌い手だな、と。
鉛筆書きの絵に魔法で色がついていくように、鮮やかに歌が出来上がっていく。圧巻の声。
だけど、一発目はさすがにテストだったらしい。

本番の歌入れ。ダブルでやるらしく、フェイクとかは殆どいれずにしっかりと歌うOT。
さすがにダブルだと一発というのは難しいらしく、2回目は箇所箇所でリテイクを入れていた。それにしても驚異的なスピード。どんだけ上手いんだよ、ってかどんだけ歌入れ慣れてんだよ、という感じで。
当たり前なんだけどね、プロですもの…。だけど改めて目の当たりにすると新鮮な感動を覚える。
コーラスやハモリもほとんど滞り無く進み、あっという間(といっても3時間後)にレコーディング終了。

休憩を挟んで質疑応答。その後、とりあえずラフミックスした曲を流してライブ終了。
その後ミックス作業に入り、1時頃に配信開始するとのこと。なかなかのスピード感。

見ていて思ったのは、当たり前のことだけどプリプロを徹底してやっているなあ、ということ。
サウンドセッティング、ミキシングセッティング、下手したら(というか多分)ミックスダウンエフェクトまでリハで設定済みでもう本当に音入れだけすればOKな状況になっているな、と言うこと。
そしてOTさん楽器うまいっす、パねえっす、ということ。

そしてやはり歌に一番こだわっていたこと。
ギターソロの時も会場含め空気が変わったけど、やっぱり歌入れが一番緊張感があったし、一番感動的だった。

やはりライターとして、プロデューサーとして、シンガーとして第一線で長年やってきている人は違いますね…
ヤル気なさげでバイタリティある、OTという人にはやはり憧れてしまいます。