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2004年11月16日(火)
懐かしいものを見つけると。 そういえばそんなこともあったね、とか。 今はどうしてるのかな、とか思うわけで。
うん、きっと彼らは元気。 彼女も元気。
あたしは相変わらずで。
覚えてる? 日帰り強行軍で行った関西遠征で。
思えば、きっとあのときにはもう彼らは別れを決めていたような。
だからこそ。 すべてが終わって、終了を告げるアナウンスが流れて、人影がまばらになっても。
しゃがみこんで、声をあげて一緒に大泣きしたよね。
それを不意に思い出したんだ。
あなたが泣いた理由は知る由もないけど。
あたしの涙は、彼らが必死で押さえ込もうとしていた感情が流れ込んできてしまったからだと、自分では思ってる。
だってそうなんだよ。 あたしが声をあげて泣いたりするのは。 自分のことじゃないんだ。 たぶんあの日以来、自分の中の「悲しいから泣く」っていう感情を殺してきたんだ。
あのひとが消えてしまったときも。 あの場所に別れを告げるときも。 彼がどういう気持ちでいたのかをはじめて知ったときも。
あたしは。
自分が悲しくて泣いてたんじゃないんだ。
ただ。
誰かの心が軋んでいるのが伝わってきてしまったから。
そんなあたしがいた、あの頃。
ようやく思い出として語れるような歳になったのかも。
だからこそ彼らの歌も、ようやくあの頃の彼らと同年代で聞けるようになったんだよね。
それを喜ぶでも悲しむでもなく、今ただ振り返る。
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