推 定 乙 女。



あたしやっぱり何も考えてなかった。

2004年07月27日(火)

どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。




今まで、自分は何かちゃんとものを考えてる人間だと思って疑ったことなんてなかった。
結構人生とか生きがいとか将来とか人の気持ちとか、考えてるほうだと思ってた。
しかもちょっと真面目すぎるくらいに、考えてると思ってた。


だけど違うのかも。


なんでこんなに、なんにも、考えてなかったんだろう。
なんにも考えてなさすぎて、なんにも行動に移してない。
ただ、思ってるだけ。
こうなったらいいなって。

それは、別に重大なことじゃなくてもちょっとした生活の改善点だとか、こういう社会的手段を利用したら便利だってことまですべて。

あ、それっていいかもって思っても、なんだか面倒くさそうだったり、とかく時間のなさを言い訳にして深く踏み込んでこなかった。

あたし、バカだ。



ほんとに、その場限りでしかものごとを考えてない。
間に合わせでしか、こなしてこなかったから。

間に合わせの、やり方しか分からなくなっちゃった。




そう、あのことだって他の人は、もっと早くから考えてたんだ。
なのにあたしは、いまいちそういう気分じゃないっていうのと、ここでの時間をすっぱり捨てられないって理由で、真剣に考えたことなんてなかった。

でも今、そういう人が周囲でたくさんいて、そういう人たちがあたしにない機会を得ることであたしが入手困難なものたちを掴むということを認識し始めて、焦りを感じてる。
もちろん、その人たち全員が努力なしにそれを掴むことができるわけじゃないんだ。それは知ってるんだ。
だけど今のあたしは、その機会があたしには無くてその人たちにはあるってことだけで、敵わないと思っているし、逆にあたしもその機会さえあればそれが多くの場合意味する目的を果たすことができるって無条件に信じ込んでる。
なんて単純なんだ。そして自分がないんだ。


きっかけは彼女から。
別に嫉妬だとか羨望だとかじゃないけど。
きっと他のひとはみんなそうなんだって。ただあたしが違うんだって。
そう気づかせてくれたんだ、ある意味では。
だから感謝こそすれ恨みなんて決してしないけれど。

そういえば彼女は、前からちゃんとやってた。
その努力を人に見せないだけで、ちゃんとがんばってた。
勉強も、おしゃれも、遊びも、社会への参加も。
あたしみたいにこうだったらなぁなんて憧れてるだけじゃなくて、どんどん実践してるし、だから結果として現在もしっかりと自分で作った道を歩んでる。
彼女は言わなかったからあたしはずっと気づいてなくて、だからあたしと同じだ、みんなそんなもんだなんて勝手に安心していたけれど、それはなんて愚かなことだったんだろう。
やっと気づいた。

そうなんだ、彼女は良い意味で要領がよくて。
ちゃんと考えてる、ちゃんとがんばってる。
過大評価じゃなくて、でも今必要な最低限とあと少しくらいは努力してる。

あたしはしてない。
いつもその場凌ぎの努力だ。

だからって取り柄がまったく無いって思ってるわけじゃないけど。
なぜなんだか、昔からスロースターターの癖に、先から始めてる人に追いつくのは得意だ。
追い越してしまうことだって少なくない。
スロースターターだからこそ、出足の加速が人並み以上じゃないと困るのだけれど。
それがあったからこそ、あたしは今までなんとかやってこれたのだと思う。

くだらない話だけれど、正直、最近の自分のレポートの間に合わせっぷりだとかには、すごく自信がある。
夜から始めないと絶対に終わりそうもないものを、朝起床後小一時間で形にしてしまうことも少なくない。
でもってその出来は、人並みかそれ以上だと自賛している。
なんだろう、とにかくそんな自慢にもならない、するべきじゃない特技ならある。
ほんとくだらない。
こういうのを、悪い意味で要領がいいっていうんだ、絶対。


そんな善し悪しな取り柄があって、そのうえ絶対的ポジティブシンキングだから、自分が何も考えてないことにすら今まで気づかなかった。

なんてやつだ。
ほんとなんてやつだ。

井の中の蛙どころか、裸の王様なんじゃないかって思う。


でもよかった。
唯一良かった、人から指摘される前に気づいて。
ああ。それはみんな大人だから言わなかっただけかもしれないけど。
もしくは、言っても意味ないから、あたしがどうなろうと知ったこっちゃないから言わなかっただけかもしれないけど。
だったら、良かった、せめて、手遅れになる前に気づいて。
死ぬ前に気づいて。



じゃあこれからどうする?
どうしよう?
あたしはどうしたい?

さっきからずっと無駄で非現実的な将来の展望なら山と浮かんでは消えて、その度に自分には何にも無いと気づかされてる。
そう、どれも磨けば光りそうできっと輝くには至らない。
ひどく中途半端で独りよがりな仕上がり。
こんな性格じゃなかったらその原石を少しはまともにじっくりと磨いてやれたのかもしれないけど。

うん、このごろほんとポジティブシンキングもどうかと思うようになった。
前向き前向きって、それは悩まないってことは、すぐに忘れるってことは、それだけ浅い考え方しかできないんじゃないのか?って。

だから、自分の中に反省点を見出しても、現実で難局にぶち当たっても、

「どうにかなるよ!」

で済んでしまう。

あたしの場合全部そんなんだ。
全部それで済ませてきたから。

別に彼女がうらやましいってわけじゃない。
あの人になりたいってそこまで強い願いじゃない。
ネガティブだったら絶対良かった、って言い切るつもりはさらさらないけど。

でも、もっと忍耐強い性格だったらたぶん今まで素通りしてきたものたちにもっとしっかり取り組めていただろうし。
ネガティブな性格だったら、向上心をもって、途中まで描いてやめてしまった様々な絵を完成するまで放っておかなかったんじゃないのかな。


だからあたしは、結局、なにも持ってない。



















どうしよう。
どうしたい。
どうする。




今気づいたのは我ながらセーフだと思う。
もしかしたら世間一般的にはギリギリアウトかもしれないけど。
でもまだ立て直せる、あたしにはそのくらいの能力はある。


だけど何をしたらいい?





結局それなんだ。
結局見えてこない。

今まで手をつけてきた数々のものは、磨けば光るものだったのかもしれないけど、磨いたらただのガラクタだって気づかされたかもしれない。

とりあえず手を伸ばせば届くところにあるものを拾い上げて磨いてったって、それを大切に思えなきゃ、途中で飽きてしまうのは当然だ。

それをつまらなくても、嫌いでもやらなきゃって思うほどは、あたしは「大人」でも乾いてもいない。




ああ、きっと、この、ポジティブシンキングがいけないんだ。
なんて、あくまで責任転嫁してみる。
外罰型じゃないつもりだけど、無罰タイプではあるかもしれない。
だから今までたいして傷つかずに気づかずにやってこれた。



気づいた今でも、心のどこかでまだ大丈夫なんて思ってる。
あたしだけは大丈夫なんて思ってる。
何とかなる、なんて思ってる。


そんなポジティブシンキングがキライだ。
無駄なだけだ。



だって、それに、あたしは彼のこと友達だって思いたいと思ってたけど、彼はそうじゃないのかもね。
その場で気まずいのが嫌だから和気あいあいとしたり、いっぱい喋ってるだけなのかもね。
やっぱりか、くそう。












もう「そして誰もいなくなった」だよ。
「誰もいなくなっ」て、あたしはどうするのだろう。
ひとりで取り残されて、それに気づいて、両親っていう唯一無二の味方がいなくなってしまったら。

その大切さに気づいて、大泣きするんだろうな。


そしてほんとにひとりになって、全部ひとりでやらなきゃいけなくなって。
でもきっとそんな状況に陥ってもまだ、
「あたしは大丈夫」
「こんな危機感とか感じちゃってスゴイ」
とか、バカなことをいっぱい考えてる。



ああそうだ、こんなバカだから、まだカズからの電話を待ってたりしちゃうんだ。
風水なんて信じてみちゃったりするんだ。
風水でも気まぐれでもなんでもイイから、もう一回かけてこい、ばか。







でも恋には頼りたくない。
頼ってもしょうがない。

他人からの好意は素直にうれしいけれど、中途半端なものならいらないって思ってしまう贅沢ぶり。
もう疎遠になってしまいたいし全部の人と付き合ってるヒマなんてないと思いつつも、律儀に連絡をとって好意的に接していかなきゃなんて思ってしまうこのどうしようもなさ。
「本当の友達」なんて、たいしていないクセにさ。
いやでも誰もいないって言うつもりは流石にないけど。
というか嘘でもそう言わせて。




ああ、今年の日記にはアイツの名前なんて絶対に出したくなかったのに。

弱いあたし。







さて、これからどうしますか?

 < 過去  INDEX  未来 >


楠都奈 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加